食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06580380535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、「欧州食品安全機関のΔ8-THCに関する意見書草案 ? Δ8-THCに対する健康影響に基づく指標値の導出」を公表 (前半1/2) |
| 資料日付 | 2025年9月1日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は9月1日、2025年9月9日会合用の協議事項及び文書として、「欧州食品安全機関のΔ8-THCに関する意見書草案 ? Δ8-THCに対する健康影響に基づく指標値の導出」を公表した(TOX/2025/33、PDF版28ページ)。概要は以下のとおり。 《序説》 欧州委員会(EC)からの要請を受け、欧州食品安全機関(EFSA)のフードチェーンにおける汚染物質に関するパネル(CONTAMパネル)は、既存の科学的エビデンス及び全ての新たな関連研究をレビューし、以下を実施するよう求められている。 i) 食品中に含有されるΔ8-テトラヒドロカンナビノール(Δ8-THC)に対する健康影響に基づく指標値(HBGV)の導出に関し、科学的意見を表明する ii) Δ8-THC含有食品の発生状況を評価し、Δ9-THCとの同時発生を検討する iii) 毒性学的データ及び薬理学的データを評価する 《背景》 〈EFSAによる既存の評価〉 EFSAの動物飼料に使用される添加物・製品・物質に関するパネル(FEEDAPパネル)は、2011年の意見書において、ヘンプ(カンナビス属)由来動物用飼料の安全性、及び、動物の各種組織・臓器、脂肪、標的組織に精神活性代謝物(主として11-ヒドロキシ-Δ9-テトラヒドロカンナビノール(11-OH-THC))が分布する可能性を評価している。乳汁への11-OH-THCの移行率は0.15%と推定された。ヒトのボランティアを対象とする単回投与及び反復投与試験では、最小毒性量(LOAEL)の0.04 mg/kg体重にて複数の向精神作用が認められ、不確実係数100を適用し、暫定最大耐容一日摂取量(PMTDI)0.0004 mg/kg体重が導出されている。 算出されたばく露量から、ヘンプ植物の個体全体を給餌された動物の乳汁を摂取すると、成人及び小児の双方においてPMTDIを超過することが示された。しかしながら、ヘンプ種子由来の飼料を給餌された動物の乳汁にばく露される場合は、PMTDIを下回る。FEEDAPパネルは、Δ9-THC化合物のみを対象として、ヘンプ種子由来の飼料原材料におけるTHCの最大含有量を10 mg/kgとすることを推奨している。 CONTAMパネルは2015年の科学的意見書において、動物にヘンプ種子由来飼料を給餌する事例に重点を置き、乳及びその他の動物由来食品中に含有されるΔ9-THCがヒトの健康に及ぼすリスクを評価している。文献にて報告されているヒトのデータから、CONTAMパネルは、主として中枢神経系への影響に基づき、Δ9-THCに対するLOAELを2.5 mg/日(0.036 mg/kg体重)と特定している。不確実係数(UF)30を適用し、急性参照用量(ARfD)は1 μg/kg体重と設定された。推定ばく露量から、乳・乳製品の高摂取者でも当該閾値を下回り、成人ではARfDの3%、幼児ではARfDの13%であり、したがって、健康上の懸念が提起される可能性は低いと判断されている。 当該意見書ではΔ8-THCについても論じられている。参考文献は限られるが、通常、Cannabis sativa調整物中の濃度は極めて低く、Δ9-THCと関連している精神活性作用に有意には寄与しない点に留意している。これにより、食品安全における主要な懸念物質としてΔ9-THCに重きを置くことが改めて強調され、ヘンプ飼料給餌動物に関する評価においてΔ8-THCの寄与に対する評価は限定的となった。 EFSAの2020年の科学報告書では、ヘンプ及びヘンプ含有食品を介したヒトにおけるΔ9-THCへの急性ばく露が評価されている。当該報告書から、多種類のヘンプ由来製品を大量に摂取する成人は、ばく露シナリオの下限及び上限の何れにおいても、1 μg/kg体重のARfDを超過することが明らかになった。当該報告書はΔ9-THCにのみ焦点を当てており、Δ8-THCに関する議論は一切含まれていない。 〈米国食品医薬品庁(US FDA)〉 2021年及び2024年のFDAの覚書では、Δ8-THCが「一般に安全と認められる(GRAS)」物質ではないと結論している。FDAは、神経系・呼吸器系・生殖器系・内分泌系等、複数の器官系への潜在的有害影響、ならびに、妊娠中のばく露による神経発達へのリスクを懸念として挙げている。2024年、FDAは当該見解を再確認し、2023年10月までに公表された新たな文献もFDAの当初の安全性上の懸念を変更するものではないと表明した。その結果、Δ8-THCの食用品への含有は依然として承認されていない。 〈Δ9-THCに関するACNFP及びCOTの共同ポジションペーパー〉 2025年7月、英国新食品及び新製造工程に関する諮問委員会(ACNFP)と食品・消費者製品・環境中の化学物資の毒性に関する委員会(COT)は、「新食品CBD等の麻由来製品の汚染物質としてのデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC)及びその前駆体に対する安全上限値の確立に関するACNFP及びCOTの共同ポジションペーパー」を公表している。 COTは、当該異性体による生理的・精神作用への懸念が提起されたことを受け、ヘンプ(Cannabis sativa Linnaeus)中に含有されるカンナビジオール(CBD)及びその他の微量カンナビノイド(偶発的汚染物質としてのΔ9-THCを含む)に関するリスク評価を実施した。 経口摂取における安全上限値として、Δ9-THC及びその前駆体Δ9-THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)の総計量を1 μg Δ9-THC/kg体重/日と設定し、当該値以下の摂取量であれば消費者は保護されることを確認した。当該値は、加熱によりΔ9-THCAがΔ9-THCに100%変換され得ると見なした上で設定されている。安全上限値の検討にあたっては、EFSAの2015年科学的意見書及び英国薬物乱用に関する諮問委員会(ACMD)の提言を参照している。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06580381535) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/Introduction%20-%20EFSA%20Draft%20opinion%20on%20%CE%94%E2%81%B8-THC |
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