食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06550430543
タイトル ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)、農薬有効成分カルベンダジムを禁止する理事会決議(RDC) 739/2022に関する規制結果評価報告書を公表
資料日付 2025年7月29日
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概要(記事)  ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)は7月29日、農薬有効成分カルベンダジムを禁止する理事会決議(RDC) 739/2022に関する規制結果評価報告書を公表した。概要は以下のとおり。
7月28日に開催された2025年第11回公開協議において、ANVISA理事会(Dicol)は、ブラジルにおける農薬としてのカルベンダジムを禁止するRDC 739/2022に関する規制結果評価報告書を承認した。この結果は、規制対応が効果的であったことを示し、農薬にばく露する人口の健康を守るための衛生サーベイランス実施の重要性を浮き彫りにしている。
《カルベンダジムの評価見直し》
 評価見直しプロセスは、変異原性、発がん性、生殖生理学に関する毒性、並びに胚・胎児及び新生児の発達に関する毒性の疑いにより、2019年に開始された。評価見直しは、2022年8月8日のRDC 739をもって完了し、この決議では国内の農薬製品における有効成分カルベンダジムの禁止が定められた。この規則では、使用中止期間(2024年11月に終了)中のリスク低減に向けた移行措置についても定められた。
 この毒性学的評価見直しは、ANVISAの専門家らによって、有効成分に関するデータ及び堅牢な科学的エビデンスに基づいて行われた。専門家らは、国際的に発表された研究のほか、農薬の使用に関連する国内の一連のデータを検討した。
 カルベンダジムの禁止は、その潜在的な変異原性、生殖生理学に関する毒性、並びに胚・胎児及び新生児の発達に関する毒性によるもので、これらの毒性学的影響に対するヒトのばく露の安全な閾値を定めることはできなかった。
(中略)
《規制結果評価及びその結果》
 規制結果評価は、規制手段の有効性及び効率性を検証するとともに、その成果及び影響を評価し、そのパフォーマンスに関する透明性を社会に提供することを目的としている。
 この目的に向け、カルベンダジムの禁止後においても、国内人口のカルベンダジムへのばく露が評価できるモニタリング指標が用いられた。選定された指標は、1. 報告対象疾病・健康被害情報システム(SINAN)のデータにおける中毒報告、2. 食品中の残留農薬分析プログラム(PARA)のデータを用いた食品中のカルベンダジムの検出率、3. 飲用水の国家水質サーベイランスプログラム(VIGIAGUA)のデータ分析による水中のカルベンダジムの検出率である。
 食品及び水におけるカルベンダジムの存在に関する評価結果は、規制結果評価の結論を出すのに十分であると判断され、その要約は以下のとおりである。
・PARAのモニタリングによる食品中のカルベンダジムの検出率は、2018~2019年のサイクル(19.9%)、2022年(9%)、2023年(9.6%)、2024年(10.6%)のサイクルで実施された分析結果と比較して、50%以上減少した。
・衛生監視機関が収集する水質サーベイランス試料における飲用水中のカルベンダジムの検出率は、50%以上減少した。2019~2021年は試料の30%以上、2022年はわずか2.3%、2023年は0.2%、2024年は3.9%の検出率でカルベンダジムが検出された。
・給水システム管理者が採取した水質管理試料での検出率は、2020~2024年において約5%で安定し、減少は見られなかった。管理試料の結果は、長期にわたるカルベンダジムの広範な使用、及びブラジルで認可されているその前駆体であるチオファネートメチルの使用を背景とした、カルベンダジムの水中における残留によって影響を受けた可能性がある。
・SINAN では、RDCが出された年及びその前年(2021及び2022年)におけるカルベンダジムに関連した中毒の報告が確認されず、規則発効後に報告プロファイルにおいて低減があったかを評価することができない。報告件数の低さは、報告不足、及びCovid-19パンデミックが当該期間中の健康被害の通知に与えた影響に関連している可能性がある。
 本報告書は、有効成分カルベンダジム及びその製品の禁止が公衆衛生に及ぼす影響を考慮し、規制手段を維持することを勧告した。また、有効成分チオファネートメチルの代謝の結果である可能性があるカルベンダジムの検出率(減少が見られていても)を考慮し、継続的なモニタリングの重要性も強調した。チオファネートメチルは現在、ANVISAによって評価見直しが行われている。
(以下、略)
 当該報告書は、以下のURLから閲覧可能。
https://www.gov.br/anvisa/pt-br/assuntos/regulamentacao/avaliacao-do-resultado-regulatorio/25351945793201957-relatorio-739_2022.pdf
地域 中南米
国・地方 ブラジル
情報源(公的機関) ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)
情報源(報道) ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)
URL https://www.gov.br/anvisa/pt-br/assuntos/noticias-anvisa/2025/proibicao-do-carbendazim-como-ingrediente-ativo-de-agrotoxico-no-brasil-anvisa-conclui-relatorio-de-avaliacao-do-resultado-regulatorio
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