食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06540400149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、アニス/アニシード中のアクロニフェン(aclonifen)に対する現行の最大残留基準値(MRL)の改正に関する理由を付した意見書を公表
資料日付 2025年7月3日
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分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月3日、アニス/アニシード中のアクロニフェン(aclonifen)に対する現行の最大残留基準値(MRL)の改正に関する理由を付した意見書(6月13日承認、PDF版21ページ、 https://doi.org/10.2903/j.efsa.2025.9514)を公表した。概要は以下のとおり。
 欧州議会及び理事会規則(EC)No 396/2005の第6条に準拠して、Landesanstalt fur Landwirtschaft und Gartenbau Sachsen-Anhaltは、ドイツの管轄当局(評価担当加盟国、EMS)に対し、アニス/アニシード中の有効成分アクロニフェンの現行のMRLを改正する申請書を提出した。
 EMSは、規則(EC)No 396/2005の第8条に従い評価報告書を起草し、2025年3月7日に欧州委員会及びEFSAに提出した。アクロニフェンの意図された用途を考慮し、EMSは、アニス、 フェンネル、及びキャラウェイにおける残留試験の統合データセットを検討し、EFSAが2020年に評価した以前の申請におけるアプローチに沿って、現行のMRLを定量限界(LOQ)の0.01 mg/kgから0.03 mg/kgに引き上げることを提案した。
 2025年3月14日、欧州委員会は、MRL規則第10条の規定に基づき、申請書及び評価報告書を評価するようEFSAに委任状を送付した。
 EFSAが指令91/414/EECの枠組みにおいて導出した結論、以前のMRL評価で評価されたデータ、及び本申請の枠組みにおいてEMSが提供した追加データに基づき、以下の結論が導出された。
 アクロニフェンの葉面散布後の代謝は、根菜類、穀物/草本、豆類/油用種子類に属する作物において調査された。
 加工がアクロニフェンの性質に与える影響を調査した試験(加水分解試験)では、有効成分が安定であることが示された。
 輪作作物において、主な残留物は親化合物であった。
 代謝試験で特定された代謝パターン、加水分解試験、及び代謝物の毒性学的関連性に基づき、執行及びリスク評価のための植物性製品における残留物の定義は、アクロニフェンとして提案された。
 規制執行のための香辛料等の複雑なマトリックスにおけるアクロニフェンの分析方法に関するデータギャップは、現行のMRLのレビュー後の提出データの評価枠組みにおいて既に指摘されている。従って、本申請で評価された作物における残留物を、規制執行の残留物の定義に従って定量化するために、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に基づく十分に検証された分析方法は利用可能である。これらの方法は、評価対象作物における残留物をLOQである0.01 mg/kg以上で定量可能である。
 利用可能な残留試験は提案されたMRLを導出するのに十分であるが、EMSが導出したMRL(0.03 mg/kg)が、申請者の当初の提案(0.04 mg/kg)と異なる点に留意が必要である。EFSAは、以前のEFSAの意見書及びALARA(合理的に達成可能な限り低い)原則に沿って、提案されたMRL 0.03 mg/kgがより堅固であるとするEMSに同意する。
 生鮮農産物中にアクロニフェンの有意な残留量は想定されず、理論上の最大一日摂取量(TMDI)は許容一日摂取量(ADI)の10%というトリガー値(※訳注: より詳細なリスク評価が必要かどうかを判断するために使用される事前に設定された閾値)を下回っているため、加工品中のアクロニフェンの残留量を調査する特定の試験は不要である。
 輪作作物中のアクロニフェンの残留物の存在が、欧州連合(EU)の農薬ピアレビュー及びMRLレビューの枠組みにおいて調査された。残留物の性質と量に関する利用可能な情報に基づき、提案された適正農業規範(GAP)に従って当該有効成分が使用される場合、輪作作物において有意な残留量が存在する可能性は低いと結論した。
 動物由来の製品におけるアクロニフェンの残留物は、このMRL申請の対象となる作物が通常家畜動物に給与されないため、評価されていない。
 アクロニフェンの毒性学的プロファイルは、指令91/414/EECに基づくEUの農薬ピアレビューの枠組みにおいて評価され、ADI(0.07 mg/kg体重/日)を導出するためのデータは十分であった。急性参照用量(ARfD)は不要であると判断された。消費者リスク評価は、EFSAの農薬残留摂取量算出モデル(PRIMo)のバージョン3.1を使用して実施された。慢性ばく露の計算において、EFSAは、MRLレビューの枠組みにおいて実施された計算を、本申請を支援するために提出された残留試験及びMRLレビュー後のEFSAの理由を付した意見書において提出された関連する監視試験における残留農薬濃度中央値(STMR)を用いて、計算を更新した。MRLレビュー及びMRLレビュー後のEFSAの理由を付した意見書において認可された用途が報告されていない作物は、計算から除外された。
 消費者の長期的な摂取による懸念は認めらなかった。計算された長期的なばく露は、ADI(オランダの幼児)の最大1%を占めた。本申請で評価された商品において想定される残留物の寄与は、全体的な長期的なばく露に対して無視できる程度である。
 EFSAは、アニス/アニシードにおけるアクロニフェンの使用が、毒性学的参照値を超えるような消費者のばく露を引き起こすことはなく、従って、消費者の健康にリスクを及ぼす可能性は低いと結論した。
 EFSAによるMRL改正案は以下のとおり(抜粋)。
品名: アニス/アニシード、現行MRL(mg/kg): 0.01(※訳注: 分析のLOQで設定されている)、MRL改正案(mg/kg): 0.03
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/9514
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