食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06520270149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、プラスチック製の食品接触材料中に存在するスチレン(styrene)の遺伝毒性に関する公衆衛生上のリスクの再評価に関する科学的意見書の平易な言葉による要約を公表
資料日付 2025年6月10日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は6月10日、プラスチック製の食品接触材料中に存在するスチレン(styrene)の遺伝毒性に関する公衆衛生上のリスクの再評価に関する科学的意見書の平易な言葉による要約を公表した。概要は以下のとおり。
1. 科学的意見書の背景
・スチレンは、プラスチック材料や製品の製造に使用される化学物質である。欧州連合(EU)では、食品と直接接触する食品包装材料への使用が認可されている。
・2018年、国際がん研究機関(IARC)は、スチレンを「おそらくヒトに対して発がん性がある(probably carcinogenic to humans)」(訳注 グループ2A)と分類した。これを受けて、欧州委員会(EC)はEFSAに対し、スチレンの遺伝毒性に関する再評価を要請した。
・2020年、EFSAは意見書(※参考文献1)を発表し、経口ばく露後のスチレンの潜在的な遺伝毒性に関する不確実性を指摘した。この意見書では、食品包装材料に使用されるスチレンの安全性を確認するため、追加のデータが必要であると強調された。
・ECは、食品中の特定移行成分限界値(SML)を40 ppb (訳注 十億分率)に設定する措置を準備中である。これは、スチレン40 μg/kg食品に相当する。したがって、SMLを40 ppbに設定した場合、食品包装材料におけるスチレンの使用が安全かどうかを評価する必要がある。
2. EFSAに求められたことは何か?
・2023年、ECはEFSAに対し、経口ばく露後のスチレンの遺伝毒性を再評価するよう要請した。
・EFSAはまた、SML 40 ppb(スチレン40 μg/kg食品)までのスチレンの食品包装材料への使用の安全性を評価するよう求められた。
3. EFSAは、どのようにこの作業を実施したのか(使用されたデータは何か)?
・EFSAは、in vivo遺伝毒性試験、毒物動態試験、及びヒトでのばく露データを評価した。
・使用されたデータは次のとおりである:米国スチレン情報研究センター(SIRC)から提供されたデータ、2018年1月から2024年10月までの文献検索で特定された研究、2019年IARCモノグラフで報告された研究。
・EFSAは、げっ歯類におけるin vivo遺伝毒性試験の信頼性と結果の関連性を評価した。
・EFSAは、スチレンの吸収、分布、代謝、排泄(毒物動態試験)及びスチレンのヒトばく露を評価した研究もレビューした。
・EFSAは、データの評価にエビデンスの重み付けアプローチを採用した。
4. 制限事項/不確実性はどのようなものか?
・2020年の意見書における不確実性は、スチレンの遺伝毒性に関する全ての利用可能な実験的及びヒトの所見の信頼性と関連性の包括的な評価から得られるデータが必要であることにあった。この評価には、毒物動態学的側面を考慮する必要がある。
・EFSAは、今回の意見書において、エビデンスの重みを考慮し、利用可能な全ての研究のデータ統合を行い、毒物動態学的研究のデータを用いて、ヒトとげっ歯類の差異を決定することで、これらの不確実性に対応した。
・今回の意見書では、その他の関連する不確実性は特定されなかった。
5. 結果とその影響は何か?
・EFSAは、げっ歯類における経口ばく露後のスチレンの遺伝毒性に関する科学的エビデンスは存在しないと結論した。
・毒物動態データは、ヒトはげっ歯類よりもスチレンの毒性に対して感受性が低いことを示した。
・EFSAのガイダンス(※参考文献2)では、遺伝毒性のないことが示された物質については、50 μg/kg食品のSMLが安全性上の懸念にならないとされている。EFSAは、EFSAのガイダンスで示された量よりも低い量(スチレン40 μg/kg食品)の評価を求められた。従って、食品包装材料の製造において、40 μg/kg食品のSMLを有するスチレンの使用は、安全性上の懸念とは考えられない。
(※参考文献1) EFSA CEP Panel (EFSA Panel on Food Contact Materials, Enzymesand Processing Aids), 2020. Assessment of the impact of the IARCMonograph Vol. 121 on the safety of the substance styrene (FCM No 193) for its use in plastic food contact materials. EFSA Journal 2020; 18(10): 6247, 23. https://doi.org/10.2903/j.efsa.2020.6247
(※参考文献2) EFSA CEF Panel (EFSA Panel on Food Contact Materials, Enzymes,Flavourings and Processing Aids), 2021. Note for guidance for thepreparation of an application for the safety assessment of asubstance to be used in plastic food contact materials. EFSA Journal 2008; 6(7): 21r, 41 pp. https://doi.org/10.2903/j.efsa.2008.21r
 当該科学的意見書は以下のURLから閲覧可能。
https://doi.org/10.2903/j.efsa.2025.9473
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/plain-language-summary/re-assessment-risks-public-health-related-genotoxicity-styrene-present

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