食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06510220160
タイトル 英国食品基準庁(FSA)、規制対象製品(食品接触材料添加剤)の安全性評価を公表(2025年5月公表分)
資料日付 2025年5月29日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国食品基準庁(FSA)は5月29日、規制対象製品(食品接触材料添加剤)の安全性評価を公表した(2025年5月公表分)。概要は以下のとおり。
 申請番号(RP1702) プラスチック食品接触材料及び成形品の製造への使用を意図した添加剤として使用されるtert-ブチルホスホン酸カルシウム(Calcium Tert-Butylphosphonate)の安全性評価
 tert-ブチルホスホン酸カルシウムは、あらゆる種類の食品と接触するポリオレフィン(polyolefin)において、最大濃度0.15重量パーセント(wt%)で使用される。同化された(assimilated)EU規則No 10/2011及びNo 1935/2004に沿って、本評価では、評価の基礎及び枠組みとなっている、プラスチック添加剤の物理的・化学的特性、移行データ、毒性データ、使用条件といった側面を考慮した。当該物質の素性、物理的・化学的特性、及び意図された用途に関する情報は、十分なものであると判断された。
 全体移行試験及び特異移行試験の結果、tert-ブチルホスホン酸カルシウムの移行量は検出限界(最大10 μg/kg)に近いかそれを下回ることが示された。申請書に記載された使用条件下では、添加剤としてのtert-ブチルホスホン酸カルシウムの移行は少ないため、要求される毒性試験は限定的なものとなった。
 tert-ブチルホスホン酸カルシウムは、in vitro Ames試験(※訳注1)及びin vitro小核(MN)アッセイ(※訳注2)において陰性であることから、特にヒトへのばく露量が少ないことを考慮すると、遺伝毒性に関する懸念となる可能性は低い(unlikely)。全体として、食品と接触することを意図したプラスチック材料や成形品の製造における添加剤としてのtert-ブチルホスホン酸カルシウムの使用が健康へのリスクとなる可能性は低い。
 よって申請書において概説され、かつ上記で述べられたように、添加剤としてのtert-ブチルホスホン酸カルシウムの用途に対する承認は肯定された。しかし、16週未満の乳児の授乳は、母乳及び/または乳児用調製乳を哺乳瓶で与えられるのみと考えられるため、哺乳瓶を介した16週未満の乳児に対する潜在的な健康リスクは評価できなかった。この年齢人口の感受性に関する、こういった状況についてのデータが不足している。
 当該評価は以下のURLから閲覧可能。
https://science.food.gov.uk/article/137861-safety-assessment-of-calcium-_tert_-butylphosphonate-used-as-an-additive-for-use-in-the-manufacture-of-plastic-food-contact-materials-and-articles-rp
(※訳注1) Ames試験は、化学物質が遺伝子に突然変異を引き起こす可能性(変異原性)を調べるための試験である。
(※訳注2) 小核(MN)アッセイは、化学物質が染色体に損傷を与えるかどうか(遺伝毒性)を評価するための試験である。小核(micronucleus)は、染色体異常や細胞分裂時の異常によって細胞質内に生じる小さな核のことであり、染色体異常やDNA損傷の指標となる。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国食品基準庁(FSA)
情報源(報道) 英国食品基準庁(FSA)
URL https://science.food.gov.uk/
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