食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06500740149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としての黄色トマト抽出物の安全性に関する科学的意見書を公表
資料日付 2025年5月15日
分類1 -
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は5月14日、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としての黄色トマト抽出物の安全性に関する科学的意見書を公表した(3月24日採択、PDF版15ページ、 https://doi.org/10.2903/j.efsa.2025.9373)。概要は以下のとおり。
《背景》
 欧州委員会からの要請を受け、EFSAの栄養・新食品・食物アレルゲンに関するパネル(NDAパネル)は、新食品に関する規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としての黄色トマト抽出物安全性に関する科学的意見を表明するよう求められた。
 2023年、NDAパネルは、最大1日用量を100 mgとする15歳以上向け食品サプリメントの成分として提案された新食品「黄色/橙色のトマト抽出物」の安全性に関する意見を採択している。さらに申請者は、シリアルバーに286 mg/100 g、機能性飲料に40 mg/100 gを最大用量として当該新食品を添加することを目指していた。2023年の科学的意見書において、NDAパネルは、成分組成・製造工程・規格に関して提供された情報は十分であることに留意している。しかしながら、提案された用量におけるリコピン、ならびに、フィトエン及びフィトフルエン(PE/PF)の摂取量(又はばく露量)に関する懸念から、提案された使用条件下における当該新食品の安全性は確証されていないと結論している。
《評価及び議論》
 本申請の対象である当該新食品は、イスラエルの屋外露地にて栽培される一般的なトマト(Lycopersicon esculentum(ナス目・ナス科))の一品種である黄色トマトから得られるカロテノイドを豊富に含有する抽出物であり、トマトの果肉(pulp)を分離し、乾燥させた後、超臨界CO2法を用いた抽出により製造される。
 当該種のアイデンティティーは、Lycopersicon esculentum MillとしてPlant List及びPlants of the world onlineにて確認され、同義語としては、Solanum lycopersicum L、Lycopersicon lycopersicum (L.) H. Karst、Lycopersicon pyriforme Dunalが挙げられる。
 当該新食品はトマト果実の油画分であり、主として脂肪(トリグリセリド)及びカロテノイド類から構成され、カロテノイド類としては主としてPE/PFを含有し(最大10%)、さらに、少量のゼータ-カロテン(5%以下)、ベータ-カロテン(0.5%以下)、リコピン(0.4%以下)も含まれる。
 2023年の評価を受け、同申請者は黄色トマトのみを供給源とすることを決断し、橙色トマトの使用を断念した。本評価の対象である新食品・黄色トマト抽出物の製造には、この供給源の限定以外の変更は適用されていない。
 供給源を限定したことから、申請者は、当該新食品100 mg当たりのリコピンの最大規格限界を5 mgから0.4 mgに、PE/PFの最大規格限界を22 mgから10 mgに引き下げた。さらに申請者は、当該新食品・黄色トマト抽出物の意図される用途を、成人用食品サプリメントに限定し、当該新食品の最大1日摂取量を100 mgとした。その結果、当該新食品に対して提案された上記の使用条件下における最大1日ばく露量は、体重70 kgの成人の場合、PE/PFでは10 mg(0.14 mg/kg体重)、リコピンでは0.4 mg(0.0057 mg/体重)と推定される。
1. リコピンについて:
 上記のばく露量はEFSA設定の許容一日摂取量(ADI、0.5 mg/kg体重)の約1.1%である。NDAパネルは、上記用量の食品サプリメントに由来するリコピンへのばく露は安全性上の懸念を提起しないと判断する。
2. PE/PFについて:
 申請者は2件の文献を提出し、これらの文献では、成人における両物質の合計1日平均摂取量をルクセンブルクにおいては2.7 mg、スペインにおいては2.4 mgと推定している。よって、当該新食品100 mgからPE/PF 10 mgを摂取すると、これらの推定値の約4倍に相当することとなる。EFSAは、これらの文献2件が提示する発生データ、及び、EFSAの包括的食品摂取データベース収載の個人摂取量データを用いるEFSA DietExツールを利用し、ばく露評価を実施した。全年齢層を対象とするこの試算によると、乳児及び幼児における背景となる食事(background diet)に由来するPE/PFの最高平均摂取量及び最高P95摂取量(kg体重当たり)は、成人における背景となる食事に由来するPE/PFばく露量と食品サプリメントにて提案されている用途・用量における当該新食品に由来するPE/PFばく露量の合計値よりも高い。PE/PFの主たる供給源は、最若年齢層でも一般的かつ定期的に摂取されており、背景となる食事に由来するPE/PFへのばく露が懸念となることを示すエビデンスも存在しないことを踏まえ、NDAパネルは、当該新食品は、食品サプリメントにおける意図される用途(最大100 mg/日)において、成人に対して栄養学上の不利益をもたらさないと判断する。
《結論》
1. 新食品としての安全性に関する結論
 NDAパネルは、当該新食品・黄色トマト抽出物は提案された使用条件下において安全であると結論する。
2. 規則(EU)2015/2283第26条に準拠する独自データの保護に関する結論
 NDAパネルは、申請者が独自であると主張する以下のデータがなければ、提案された使用条件下における当該新食品の安全性に関し、結論に達することはできなかったと考える。
 ・ 優良試験所規範(GLP)及びOECD TG 471に準拠した細菌復帰突然変異試験
 ・ GLP及びOECD TG 487に準拠するin vitro微小核試験
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/9373

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