食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06480730149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、「集団食中毒における全ゲノムシークエンス解析」と題するWebページを更新
資料日付 2025年3月26日
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分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は3月26日、「集団食中毒における全ゲノムシークエンス解析」と題するWebページを更新した。概要は以下のとおり。
 欧州連合(EU)は強固な食品安全システムを有する。しかし、微生物による食品汚染は依然として起こり得る。グローバル化した世界では、汚染食品がEU加盟国間で取引されたり、EU域外から輸入されたりする可能性がある。このような汚染食品を摂取した人は、軽度から重度の感染症状を発症する可能性がある。ヒト症例と食品部門に由来するデータを組み合わせることで、EU当局は、地域や国単位で発生した食中毒事件が、より大規模で複数国にわたる集団食中毒に発展する可能性があるかどうかを判断することができる。
 微生物の分子タイピングは、微生物フィンガープリンティングとも呼ばれ、微生物の遺伝物質を分析することにより、その特定の菌株を同定するために使用される技術である。この方法は、感染症の拡大の追跡、集団感染源の特定、微生物集団の遺伝的多様性の理解など、さまざまな用途に不可欠である。
 最先端の分子タイピング法のひとつが、全ゲノムシークエンス解析(WGS)である。この手法により、微生物ゲノムの詳細な特性解析が可能となり、疾病の原因となる遺伝子や抗菌性物質耐性をもたらし得る遺伝子の同定に役立つ。また、その系統関係を復元することで、病原体がどこから来て、どのように広がったのかを追跡するのにも役立つ。
 WGSは、感染症のクラスターを検出し、感染の原因となった食品源を確定し、病原体の遺伝子構成を理解するための能力を大幅に向上させた。汚染食品や感染者から得られた細菌のゲノムプロファイルを分析・比較することにより、研究者は感染源とヒト症例との相関関係を特定することができ、より効果的な公衆衛生介入の基盤が提供される。
・マイルストーン(省略)
・EFSAの役割(抜粋)
 EFSAは、食品由来の細菌病原体のWGSデータ収集の調整において重要な役割を果たしており、欧州疾病予防管理センター(ECDC)と共同で、これらのデータを、複数国にわたる集団食中毒の評価書(迅速集団感染評価書又はROA報告書として知られる)の準備に使用している。
 EFSA及びECDCは、EU加盟国からWGSデータを収集・分析するために設計された高度なITツールである「One Health WGS system」を開発した。2022年7月から稼働している当該システムは、リステリア・モノサイトゲネス、大腸菌、サルモネラ菌などの重要な細菌性食中毒病原体のゲノムプロファイルを収集・解析している。
・EUの枠組み
 施行規則(EU)2025/179は、集団食中毒(food-borne outbreaks)に関連する分子分析データの収集と伝達の義務を概説している。当規則は2025年1月31日に公布され、2026年8月23日に発効する。
 指令2003/99/ECは、人獣共通感染症及び人獣共通感染症病原体の監視と報告に関する規則を定め、分子分析データ収集に関する新たな要件の法的根拠となっている。
 欧州委員会(EC)の集団食中毒調査におけるWGSに関するFAQは以下のURLから閲覧可能。
https://food.ec.europa.eu/document/download/bb6b197a-cce2-4ebf-aca2-ebb6696c803f_en
・FAQ(質問のみ抜粋)
1. 誰が「One Health WGS system」にアクセスできるのか?
2. EFSA及びECDCのプラットフォームは、同システム内でどのように相互作用するのか?
3. EFSAのユーザーは、食品分離株に関するどのような情報を利用できるのか?
4. ECDCのユーザーは、食品分離株に関するどのような情報を利用できるのか?
5. EFSAのプラットフォームに提出されたデータの所有者は誰なのか?
6. EFSAとECDCはデータをどのように利用するのか?
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/topics/topic/whole-genome-sequencing-foodborne-outbreaks
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