食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06480420301
タイトル 論文紹介:「2001年から2023年までにドイツにおいて届出されたチフス性疾患(enteric fevers)の疫学的特徴と傾向」
資料日付 2025年4月10日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Eurosurveillance(2025, 30(14):pii=2400314、doi: 10.2807/1560-7917.ES.2025.30.14.2400314)に掲載された論文「2001年から2023年までにドイツにおいて届出されたチフス性疾患(enteric fevers)の疫学的特徴と傾向(Epidemiological characteristics and trends of notified enteric fevers in Germany, 2001 to 2023)、著者J Enkelmann(Robert Koch Institute, Department of Infectious Disease Epidemiology, ドイツ)ら」の概要は以下のとおり。
・背景
 チフス性疾患(Enteric fevers(EF))はチフス菌(Salmonella Typhi(STY))又はパラチフス(A~C)菌(Salmonella Paratyphi(SP)A-C)(SPB腸管病原型を除く)の感染によって引き起こされ、薬剤耐性(AMR)株が増加している。ドイツでは届出が義務付けられている。
・目的
ドイツにおいて届出のあったEF症例の特徴と傾向を明らかにする。
・方法
 症例定義を満たす2001年から2023年までのドイツのEFの届出を分析した。また、2012年から2023年までの期間中の航空機旅行者10万人当たりの輸入EF症例数をばく露国別に算出した。
・結果
 2001年から2023年にかけて、2,670例のEF確定症例の届け出があった。56%(1,498/2,670)がSTY、44%(1,172/2,670)がSPによるもので、4月~5月と8月~9月に季節的ピークが見られた。COVID-19に関連した渡航制限のあった年を除けば、STYの届出は安定していたが、SPの届出は減少した。EF症例の年齢中央値は26歳(範囲:0~93歳)、55%(1,458/2,663)が男性であった。情報が得られた症例のうち、93%(2,491/2,670)が発熱、71%(1,906/2,670)が下痢を呈し、78%(2,033/2,607)が入院し(STY:85%(1,234/1,459)、SP:70%(799/1,148)、p<0.001)、4人が死亡した(STY:2、SPA:1、SPB:1)。STY症例のうち、ワクチン接種を報告したのは7%(88/1,221)であった。全体では、症例の86%(2,251/2,613)が海外でEFに罹患しており、インド、パキスタン、トルコが多かった。2017年以降、シプロフロキサシン耐性は、情報のあったSTY症例59例中50例、SPA症例では18例中16例で報告され、セフォタキシム耐性はSTY症例の57例中10例で報告された(ばく露:パキスタン(9/10)、インド(1/10))。また、旅行者における集団感染及び発生率についても報告している。
・結論
 ほとんどの症例が輸入症例であり、高い入院率と薬剤耐性率が示された。腸チフスワクチンの接種は十分に利用されておらず、リスクのある旅行者に情報とワクチン接種を提供するための更なる方法が必要であることが示された。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Eurosurveillance(2025, 30(14):pii=2400314)
URL https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2025.30.14.2400314
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