食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06440540314 |
| タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、炭疽(Milzbrand)について食品の炭疽菌(Bacillus anthracis)汚染に関するQ&Aを公表 (前半1/2) |
| 資料日付 | 2025年1月23日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は1月23日、炭疽(Milzbrand)について食品の炭疽菌(Bacillus anthracis)汚染に関するQ&Aを公表した。概要は以下のとおり。 (2014年10月22日版からの変更点:一部の回答への情報の追加) 炭疽は主に炭疽菌(Bacillus anthracis)により引き起こされる。これは人獣共通感染症である。つまり、病原体がヒトと動物間で伝播する可能性がある。炭疽菌は土壌中に存在し、主に放牧中の動物に病気を引き起こす。この細菌はラテンアメリカ、アジア、アフリカ、特に温暖な地域で風土病化し(当該細菌が動物群に存在していることを意味する)定着している。炭疽菌は欧州諸国でも広く見られるが、他の大陸ほど頻繁に検出されることはない。ドイツでは、反芻動物において炭疽の症例が散発的に発生している。 BfRは、炭疽菌に感染した反芻動物群から得られた食品に起因する健康リスクに関するQ&Aをまとめた。 Q1. 炭疽菌(B. anthracis)とは何か? A1. 炭疽菌はBacillus属に属するグラム陽性の芽胞形成桿菌であり、好気性(酸素存在下で増殖)又は通性嫌気性(酸素非存在下で増殖)の特徴を持つ。炭疽菌は土壌に存在する。当該細菌は主に放牧中の動物に病気を引き起こす。炭疽菌の栄養型(生きた、増殖可能な細菌)は、ヒト又は動物組織の外でその毒性(病原性)を失い、生存率は低くなる。感染した動物が死亡し、体液が乾燥すると、耐性のある持続型、いわゆる炭疽芽胞(Anthraxsporen)が形成される。 Q2. 炭疽とは何か? A2. 炭疽は主に炭疽菌の感染により引き起こされる病気を指す。さらに、炭疽毒素を産生するBacillus cereus菌株は類似の症状を伴う病気を引き起こす可能性がある。このような異例なB. cereus菌株は、アフリカ諸国の様々な動物検体、中国の1つの動物検体、及び非常にまれであるが米国のヒト検体で検出されている。炭疽は世界中に広がっている人獣共通感染症である。つまり、病原体のヒトと動物間の伝播が可能である。 Q3. 炭疽菌はどこに存在するか? A3. 炭疽菌は世界中に見られる人獣共通感染症の病原体であり、ラテンアメリカ、アジア、アフリカの特に温暖な地域に風土病化し(当該細菌が動物群に存在していることを意味する)定着している。この細菌は欧州諸国にも広く存在しているが、他の大陸ほど頻繁には検出されていない。草食性の家畜や野生動物は、栄養(増殖可能な)細胞の主なレゼルボア(病原巣)であると考えられている。炭疽芽胞(耐性のある持続型形態)は熱や殺菌剤に耐性があるため、環境細菌(Umweltkeime)として土壌中で数十年間生存することができる。 Q4. どのような動物が影響を受けるか? A4. 草食動物、特に家畜や野生の反芻動物は、炭疽の病原体が引き起こす病気に感受性が高い。一般的に、土壌中の炭疽芽胞で汚染された飼料を通じて病原体が摂取される。過去30年間で、ドイツでも特に牛において炭疽の感染事例が散発的にみられた。犬や猫のような肉食動物も感染した死骸を食べることで感染する可能性がある。 Q5. ヒトはどのようにして炭疽菌に感染するのか? A5. 炭疽は、ヒトにおいても様々な形で発生する。皮膚炭疽は、病原体を含む動物由来の原料(皮膚、臓器、毛皮、毛、骨又は骨粉など)と皮膚が直接接触することで引き起こされる。肺炭疽の場合、芽胞はほこりやエアロゾルを吸入することで取り込まれる。一方、腸炭疽は高度に汚染された肉又は内臓や水の摂取後に観察されている。注射由来の炭疽(Injektionsmilzbrand)は、炭疽芽胞で汚染された物質の注射によって引き起こされる可能性がある。注射由来の炭疽の症例は、過去に汚染されたヘロインの静脈注射に関連して報告されている。 Q6. ヒトにおける炭疽の潜伏期間はどのくらいか? A6. 潜伏期間、つまり感染から病気の症状が現れるまでの期間は、感染経路と摂取した病原体の量により異なる。数時間から数日の間であるが、さらに時間がかかる場合がある。 Q7. 炭疽菌の感染の症状は? A7. すべての疾病形態において、重度の一般症状、高熱、めまい、不整脈、循環器系障害からショックに至る可能性がある。(以下略) Q8. 食品が炭疽菌に汚染される可能性は? A8. 感染した動物群の個体がと畜されると、炭疽菌や炭疽芽胞が肉やそれに関連する製品に移行する可能性がある。しかし、臨床的に健康な動物のと畜時には、伝播する病原体の量は予想通り非常に少ない。病原体が大量に放出されるのは、細菌が感染動物の循環器系を介し広がっている菌血症の段階、つまり当該疾病の急性期又は最急性期(非常に急速かつ重篤な病気の経過)である。さらに、肉を肉製品に加工する過程で、加熱または酸性化などにより、病原体の量の低減につながる可能性がある。また、食品を介したヒトへの感染に必要な炭疽菌の量は、現在の知見によれば非常に多いとされている。 ドイツでは、ヒトの炭疽は過去20年間では散発的に診断されたものだけである。反芻動物における炭疽の発生の報告もまれである。そのため、BfRは現在、ドイツで製造された食品を摂取した結果として炭疽に感染する可能性は非常に低いと総括している。 Q9. 炭疽菌はどのように殺菌できるか? A9. 栄養型(栄養細胞)の炭疽菌は、加熱調理法や一般的な殺菌方法で容易に死滅する。その一方で、炭疽芽胞は、熱、乾燥、低温凍結、飲料水の通常の塩素処理に対して非常に耐性がある。また、殺菌剤に対する耐性も高い。芽胞は、100℃で15分間加熱するか、オートクレーブ処理(Autoklavieren)で不活性化する。長時間の強い太陽光照射も芽胞の量を減らすことができる。殺菌には、芽胞殺菌剤が唯一適している。炭疽芽胞に適切な殺菌剤及び不活化手順に関する詳細については、ドイツ連邦食糧農業省及びフリードリヒ・レフラー研究所の「特定の動物疾病における殺菌手段と手順に関する指針」、「豪州獣医緊急計画 (AUSVETPLAN)」、アイオワ州立大学の「技術ファクトシート」、国際獣疫事務局の「陸生コード」、及びロベルト・コッホ研究所のウェブサイトなどから入手可能である(訳注:各URL省略)。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06440541314) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | ドイツ |
| 情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
| 情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
| URL | https://www.bfr.bund.de/cm/343/milzbrand-kann-der-erreger-bacillus-anthracis-ueber-lebensmittel-uebertragen-werden.pdf |
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