食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06440500307
タイトル スペイン食品安全栄養庁(AESAN)、科学委員会ジャーナル40号において「真空包装又はガス置換包装された食品の摂取に起因するボツリヌス症のリスク評価に関する報告書」を公表
資料日付 2025年2月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  スペイン食品安全栄養庁(AESAN)は2月3日、科学委員会ジャーナル40号において「真空包装又はガス置換包装された食品の摂取に起因するボツリヌス症のリスク評価に関する報告書」を公表した。概要は以下のとおり。
(以下、「要約」)
 食餌性ボツリヌス症は、主にボツリヌス菌(Clostridium botulinum)が産生する神経毒素(BoNT)の摂取によって引き起こされる。この細菌には6つの表現型グループがあり、I群とII群はヒトの疾患に関連するものである。BoNTは、抗原性の異なる7つの主要な型に分類され、A、B、E及びF型がヒトのボツリヌス症の原因となる。これらのBoNTは、ボツリヌス菌I群(中温性、毒素産生温度30~37℃)及びII群(低温性、3~4℃まで毒素産生可能)によって産生される。食品の配合組成(pH、水分活性(Aw)、塩化ナトリウム(NaCl)濃度、保存料の添加)は、ボツリヌス症のリスクを評価する上で重要なものであり、熱処理(殺菌)が主な抑制手段である。そのため、従来、ボツリヌス症のリスクは保存食品の加熱処理の欠陥と関連付けられてきた。
 また、カテゴリー(gama)5(※訳注)の食品(調理され、包装され、わずかな(ligero)加熱低温殺菌処理が施され、摂取直前に加熱される食品)で、さらに冷蔵され、真空包装やガス置換包装されている場合(長期保存が可能な冷蔵加工食品)は、特に脆弱である。なぜなら、その組成によっては、3.3℃を超える温度でII群のボツリヌス菌が増殖し、食品の摂取前の加熱では不活化されないボツリヌス毒素の生成につながるからである。
 この種の食品におけるボツリヌス症のリスクを低減するには、製造工程全体での適正な衛生規範に従うことが不可欠である。食品の配合組成が、この病原体の増殖を阻害するようなもの(pH、Aw、NaCl濃度や、何らかの抗菌性物質)であることも重要である。同様に、食品の保存温度を厳密に管理することも重要であり(4℃以下、理想的には3.3℃以下)、製造者から提供される保存や摂取に関する指示に、消費者が従うことも必須である。
 当該報告書は以下のURLから閲覧可能(PDF、p.33~)。
https://www.aesan.gob.es/AECOSAN/docs/documentos/publicaciones/revistas_comite_cientifico/Revista_Comite_Cientifico_N_40.pdf
※訳注:国際的に食品業界で一般的に使用されている、非公式の「食品カテゴリー(スペインではLas gamas de alimentosと呼ばれる)」分類の1カテゴリー。施された処理に応じた保存方法・期間別に分類され、現在、カテゴリーは1~6まである(1. 生鮮食品、2. 缶詰・瓶詰食品、3. 冷凍食品(生又は調理済み)、4. 加熱処理を受けていない包装済み食品(真空又はガス置換)、5. 加熱調理された包装済み食品(真空又はガス置換)、6. 脱水・フリーズドライの植物由来食品)。
地域 欧州
国・地方 スペイン
情報源(公的機関) スペイン食品安全栄養庁(AESAN)
情報源(報道) スペイン食品安全栄養庁(AESAN)
URL https://www.aesan.gob.es/AECOSAN/web/noticias_y_actualizaciones/noticias/2025/resenia_revista40.htm
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