食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06440030535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、ディスカッションペーパー「英国における飲料水基準の策定を支援するためのアンチモンの健康影響に基づく指標値(HBGV)の導出-詳細情報」を公表 (1/4)
資料日付 2025年1月29日
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概要(記事) (この記事は 1 / 4 ページ目です)
 英国毒性委員会(COT)は2025年1月29日、ディスカッションペーパー「英国における飲料水基準の策定を支援するためのアンチモンの健康影響に基づく指標値(HBGV)の導出-詳細情報」を公表した。内容(抜粋)は以下のとおり。
 はじめに
 英国健康安全保障庁(UKHSA)は、飲料水検査局(Drinking Water Inspectorate (DWI))に対し、飲料水中の化学物質による潜在的な健康リスクについての助言を行っている。EU離脱後、DWIは、飲料水における一部の化学物質の規制基準を見直しており、アンチモンはその対象となっている。UKHSAは、アンチモンの適切なHBGVに関して、COTの助言を求めている。
 2024年10月、COTは、酒石酸アンチモンカリウム(antimony potassium tartrate)に関する研究(Poon et al.(1998)(参考文献1))と当該研究に対する論評(Lynch et al.(1999)(参考文献2)、Valli et al.(2000)(参考文献3))の概要を示した最初のディスカッションペーパー(参考文献4)を検討した。世界保健機関(WHO)の飲料水ガイドライン(WHO(2003))(参考文献5)、米国毒性物質疾病登録庁(ATSDR(2019))(参考文献6)、およびカナダ保健省(Health Canada)の飲料水ガイドライン(Health Canada(2024))(参考文献7)はいずれも、Poon et al.(1998)(参考文献1)の研究に基づいてHBGVを導出したが、研究の解釈と無毒性量(NOAEL)の選択が異なっていた。カナダ保健省とATSDRは、NOAELとして60 μg/kg体重/日を選択したが、WHOはNOAELに6,000 μg/kg体重/日を選択した。2024年10月の会議で、COTは、Poon et al.(1998)(参考文献1)の研究はNOAEL 6,000 μg/kg体重/日を示しており、これはWHO(参考文献5)とLynch et al.(1999)(参考文献3)の解釈と一致していると考えた。
 前回のディスカッションペーパー(参考文献4)では、入手可能な経口毒性研究を簡単に要約し、COTは、Rossi et al.(1987)(参考文献8)の生殖毒性研究において、COTがPoon et al.(1998)(参考文献1)の研究から選択したNOAELよりも低いPODが特定されたことを指摘した。HBGVのための適切なPODを決定するために、委員会は、Rossi et al.(1987)(参考文献8)の研究の詳細、その他の生殖/発達毒性研究の追加情報、入手可能な経口毒性研究および生殖/発達毒性研究をまとめた一覧表を要求した。
 したがって、この文書では、NOAELが6,000 μg/kg体重/日(COTがPoon et al.(1998)(参考文献1)の研究から特定したNOAEL)未満の毒性研究の詳細な概要を示す。NOAELが6,000 μg/kg体重/日を超える研究は附録A(略)にまとめられており、附録B(略)にはすべての研究の詳細と結果を示す表が含まれている(つまり、NOAELが6,000 μg/kg体重/日未満および6,000 μg/kg体重/日を超える研究が含まれる)。
 さらに、この文書では、さまざまなアンチモン化合物の溶解性、吸収性、吸収率(bioavailability)に関する入手可能な情報を要約するとともに、2024年10月にCOTがアンチモンの毒性に関するエビデンスの重み付けを検討する際に有用となる可能性があると見なしたアンチモンに関する米国国家毒性プログラム(NTP)の腹腔内研究(参考文献9)を要約している。
 COTは、これらの追加研究を検討し、英国のアンチモン飲料水基準の更新を支援するために適切なPOD、不確実係数(UF)、およびHBGVを決定するよう求められている。
 背景
 COTは、2014年の乳児用食品に含まれる金属およびその他の元素の調査の一環として、4~18か月の乳幼児のアンチモンの食事性ばく露を調査した。また、COTは、2006年の「金属とその他の元素に関する英国トータルダイエット調査」の一環として、さまざまな集団のサブグループにおけるアンチモンの食事性ばく露についても調査した。これらの調査では、COTは評価にWHOの耐容一日摂取量(TDI) 6 μg/kg体重/日を使用した。最近では、カナダ保健省とATSDRがアンチモンを検討し、より低いHBGVを導き出した。これらについては、以前のディスカッションペーパー(参考文献4)で詳しく説明されている。
 さまざまなアンチモン化合物の特性(略)
 毒性研究の調査結果の要約
 2024年10月のCOT会議で、委員会は、Rossi et al.(1987)(参考文献8)のPODは、Poon et al.(1998)(参考文献1)の論文からCOTが特定したPODよりも低いことを指摘した。そのため、COTは、PODをPoon et al.(1998)(参考文献1)の論文に基づくべきか、それとも別の研究に基づくべきかを検討するために、当該研究およびその他の生殖/発達毒性研究の追加情報を要求した。
 このセクションでは、COTがPoon et al.(1998)(参考文献1)の研究から特定した6,000 μg/kg体重/日未満のNOAELを報告している利用可能な研究を要約する。Marmo et al.(1987)(参考文献10)、Rossi et al.(1987)(参考文献8)、およびAngrisani et al.(1988)(参考文献11)の要約は、元の論文を入手できなかったため、米国環境保護庁(US EPA)のレビュー(US EPA(2008))(参考文献12)に基づいている。その他の研究 Kanisawa and Schroeder(1969)(参考文献13)、Schroder et al.(1970)(参考文献14)、NTP(1992)(参考文献9)は、ATSDR(2019)(参考文献6)およびカナダ保健省(2024)(参考文献7)のレビューから特定された。

(次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06440031535)
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Antimony%20-%20Introduction%20and%20Background
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