食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06430470149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのイエロー・ミールワーム(Tenebrio molitorの幼生)個体全体の冷凍及び乾燥形態の安全性に関する科学的意見書を公表
資料日付 2025年1月16日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は1月16日、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのイエロー・ミールワーム(Tenebrio molitorの幼生)個体全体の冷凍及び乾燥形態の安全性に関する科学的意見書を公表した(2024年12月28日採択、PDF版38ページ、https://doi.org/10.2903/j.efsa.2025.9155)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会からの要請を受け、EFSAの栄養・新食品・食物アレルゲンに関するパネル(NDAパネル)は、規則(EU) 2015/2283に準拠するイエロー・ミールワーム(Tenebrio molitorの幼生)個体全体の冷凍及び乾燥形態の安全性に関し、科学的意見を表明するよう求められた。
1. 新食品としての安全性に関する結論
 本申請の対象である当該新食品は、イエロー・ミールワーム(T.molitor)の個体全体を冷凍あるいは乾燥させた形態から構成される。「ミールワーム」という用語は、ゴミムシダマシ科(Tenebrionidae、darkling beetles)に属する昆虫種、Tenebrio molitorの幼生を指す。別の特定された科学的同義語はT. molitor Linnaeusである。T. molitorの幼生又はそれ由来の製品対する慣用名として、「イエロー ミールワーム」、「ミールワーム」、「vers de farine」、「tenebrion meunier」、「ミールワーム ミール」等がある。
 当該新食品はイエロー・ミールワームを養殖し、加工することにより製造される。当該新食品は、冷凍した昆虫全体、乾燥した昆虫全体、あるいは、粉末の形態として、スープ・ベーカリー製品・パスタ・チョコレート等の菓子等、多様な食用品の原材料として、一般集団向けの食品類に添加して使用することが提案されている。当該新食品は、以下の形態として市販することが意図されている。
 (a) ブランチング・冷凍したT. molito幼生の個体全体(冷凍TM)
 (b) ブランチング・乾燥したT. molito幼生の個体全体(乾燥TM)
 c ランチング・乾燥したT. molito幼生の個体全体の粉末(粉末TM)
幼生は管理された飼育条件下において養殖される。
 製造工程は十分に詳述されており、安全性上の懸念を提起しない。NDAパネルは、当該新食品は詳細に特性決定されていると判断する。乾燥形態では水分含量が減少しているため、乾燥TM/粉末TMの組成は冷凍TMの組成とは異なる。冷凍形態は、主として、水分・粗タンパク質・炭水化物・脂肪で構成されるのに対し、乾燥形態は粗タンパク質・脂肪・炭水化物で構成される。NDAパネルは、キチン由来の非タンパク質窒素が存在するため、窒素 - タンパク質換算係数6.25を適用した場合、実際に含有されるタンパク質含量が過大評価される点を認識している。当該新食品中に含有される汚染物質の濃度は、主に昆虫飼料中の含有量に依存する可能性がある。飼料に関して適用されるEU法が遵守される限り、当該新食品の摂取に安全性上の懸念は提起されない。
 NDAパネルは、酸化パラメーター(p-アニシジン値及び遊離脂肪酸値)に高い変動性が認められるものの、全保存可能期間(entire shelf-life)に渡り提案された規格限界が遵守される場合、当該新食品の安定性に関し安全性上の懸念はないことに留意する。NDAパネルは、保存可能期間が6ヶ月である当該新食品の安定性に関し、データは十分な情報を提供していると判断する。
 申請者は、当該新食品を数種の食用品の原材料として市販することを意図しており、対象集団は一般集団である。当該新食品を、意図される食品カテゴリーにおいて提案された最大用量にて食品成分として使用するという設定に基づき、摂取量が推定された。対象とした食品カテゴリーは、EFSA欧州包括的食品摂取データベース(EFSA Comprehensive European Food Consumption Database)の調査対象を網羅する。最高推定摂取量(最高量の当該新食品乾物量を含有すると設定するシナリオに基づく)は、幼児(1 - 3歳未満)に対して算出され、摂取量分布95パーセンタイルにおける1日当たり78 - 883 mg当該新食品/kg体重であった。
 NDAパネルは、提案された用途及び用量における当該新食品の摂取は、タンパク質の栄養作用に悪影響を与えないと予想される点、さらに、分析された望ましくない物質類への食事性総ばく露量に実質的には寄与しない点に留意する。
 提案された用途及び当該新食品の摂取のみに由来する使用量を考慮すると、全ての集団において、分析された微量栄養素に対する既存の上限値の何れも超過しないと予想される。当該新食品中に含有されると報告された抗栄養因子類の濃度は、他の食品中の濃度と同等である。NDAパネルは、キチンはヒトの小腸で有意となる程度には消化されないと予想され、主として、未変化のまま排泄されると想定している。当該新食品の成分組成及び提案されている使用条件を考慮し、NDAパネルは当該新食品の摂取は栄養学上の不利益はもたらさないと結論する。イエロー・ミールワームの使用歴及び毒性学的情報からは、さらに、当該新食品の成分組成データからは、如何なる安全性上の懸念も提起されない。NDAパネルは、当該新食品の摂取により、イエロー・ミールワームのタンパク質に対する一次感作及びアレルギー反応が誘発される可能性があると判断する。また、甲殻類、ダニ類、軟体動物にアレルギーのある摂取者にもアレルギー反応が生じる可能性があると考える(交差反応性)。くわえて、NDAパネルは、当該新食品には、飼料由来のアレルゲン(グルテン等)が含有される可能性がある点に留意する。
 NDAパネルは、提案された用途及び用量において、当該新食品は安全であると結論する。くわえて、NDAパネルは、摂取によりアレルギー反応が生じる可能性があることに留意する。
2. 推奨事項
 以前にNDAパネルが推奨したとおり(2021a, 2021b, 2023)、他のアレルゲンとの交差反応性を含め、イエロー・ミールワームに対するアレルゲン性に関して研究を実施することを推奨する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/9155

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