食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06411020535 |
タイトル | 英国毒性委員会(COT)、ターメリック及びクルクミン含有サプリメントがヒトの健康に及ぼす潜在的リスクに関する声明を公表 |
資料日付 | 2024年12月9日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は12月9日、「ターメリック及びクルクミン含有サプリメントがヒトの健康に及ぼす潜在的リスクに関する声明」を公表した(TOX/2024/07、PDF版3ページ)。概要(Lay summary)は以下のとおり。 ターメリックは、世界中の熱帯及び亜熱帯地域に自生する多年生草本であるCurcuma longa L(Linnaeus)の根茎(地下茎)の慣用名である。ターメリックには長期に渡たる食事における安全な使用歴が認められるが、昨今、ヨーロッパ全域において、ターメリック及びターメリック由来サプリメントの摂取と肝炎(肝臓の炎症)の関連が報告がされている。イタリア及びフランスの規制当局は、ターメリックの安全性に関する評価を公表し、ターメリック由来サプリメントの摂取と肝毒性との関連性は排除されないと結論している。 英国食品基準庁(FSA)も、生鮮/粉末ターメリック及びターメリック由来サプリメントの摂取に関連する肝炎の事例を監視している。当該事例、生鮮/粉末ターメリック及びターメリック由来サプリメントの成分組成における不確実性、潜在的汚染に関する懸念を考慮し、食品・消費者製品・環境中の化学物質の毒性に関する委員会(COT)は、ターメリックの摂取に由来するヒトの健康へのリスクを評価するよう要請された。本声明には、本トピックに関するCOTの議論の帰結、及び、FSAより資金提供を受けた、市場にて入手可能な様々なターメリック及びターメリック由来製品の分析結果のレビューが含まれる。 COTは評価において、ターメリックの主要な活性化学成分であるクルクミノイド類(クルクミン、ビスデメトキシクルクミン(BDMC)、デメトキシクルクミン(DMC))に着目している。クルクミノイド類はターメリック及びターメリック由来サプリメントに含有されている。 COTは、ターメリックに含まれる主要なクルクミノイド2種は、経口摂取した場合、体内での吸収率は低い点に留意している。しかしながら、サプリメントには合成形態のクルクミンが含有されている場合や、吸収率を高めるよう配合されている場合があり、クルクミンの潜在的毒性が変化する可能性がある。 COTは、利用可能なデータは限定的ではあるものの、ターメリックの摂取と肝毒性との関連を示す合理的エビデンスが確認されると結論した。これは、ターメリックの摂取/負荷試験(challenge)により発生した有害影響が、摂取中止後に回復したためである。COTは、汚染物質(重金属等)の含有量は極めて低いことから、最近報告された肝毒性の事例が汚染物質に起因する可能性は低いと結論する。 英国において、通常の食事の一部としてターメリックに含有されるターメリック/クルクミノイド類を摂取する場合(食品添加物又はスパイスとして)、食事性の許容一日摂取量(ADI)である0 - 3 mg/kg体重の範囲内のばく露となる。ADIは、健康に重大なリスクを及ぼすことなく生涯に渡り毎日摂取できる物質の量であり、COTは当該ADIに合意している。COTが本声明にて検討したサプリメントを製品表示の指示に従い摂取する場合、食事性ADIをわずかに超過する可能性はあるものの、この超過により健康への重大なリスクは提起されないと推測される。しかしながら、ターメリック/クルクミノイド類に健康上の利点があるとされることから大量に摂取される場合、あるいは、サプリメントの摂取を介して大量に摂取される場合、偶発的にADIを超過する可能性があり、その結果として健康へのリスクが生じる可能性はある。 ターメリックサプリメントの利用者において、肝臓傷害/損傷(肝毒性)の症例が稀に報告されており、これらには、ADIを下回る摂取量の症例も含まれる。これらの肝障害の症例は、通常とは異なる、及び/又は、個人特有の反応によるものであり、個人の遺伝的構成と関連する。これらは「特異体質」反応と呼ばれ、稀であり、予測不可能であり、実験動物では再現されない。当該反応の発症は、ターメリック/クルクミンサプリメントの摂取量及び摂取期間により、個人間で著しく変動する可能性がある。サプリメント摂取前に自己の高感受性を認識していないケースも想定され、そのようなサプリメントを利用した際に予期せぬ特異体質反応が発生する可能性は除外できない。 COTは、ADIを大幅に超過した場合は如何なる事例であっても、ヒトの健康への潜在的リスクとなることに同意する。中でも、他の医薬品を同時に服用している場合はクルクミノイド類と医薬品が相互作用することに起因して、さらに、肝臓、胆嚢、及び/又は胆管の機能が変化している摂取者に対しては、ADIを大幅に超過する摂取は健康への潜在的リスクとなることに同意する。 本概要は以下より入手可能。 https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2024-12/COT_2024_Turmeric_overarching_statement_Lay%20summary%20AcC%20V%20SO.pdf 本声明の全文は以下より入手可能。 https://cot.food.gov.uk/node/13031 https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2024-12/COT_2024_Turmeric%20overarching%20statement%20Acc%20V%20SO.pdf |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
URL | https://cot.food.gov.uk/%20Statement%20on%20the%20potential%20risk%20to%20human%20health%20of%20turmeric%20and%20curcumin%20supplements:%20Lay%20summary |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
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掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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