食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06410570301
タイトル 論文紹介:「カルバペネマーゼ遺伝子を持つ大腸菌ST131の出現(欧州連合/欧州経済領域、2012年8月~2024年5月)」
資料日付 2024年11月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Eurosurveillance(2024, 29(47):pii=2400727、doi: 10.2807/1560-7917.ES.2024.29.47.2400727)に掲載された速報(Rapid communication)「カルバペネマーゼ遺伝子を持つ大腸菌ST131の出現(欧州連合/欧州経済領域、2012年8月~2024年5月) (Emergence of Escherichia coli ST131 carrying carbapenemase genes, European Union/European Economic Area, August 2012 to May 2024)、著者A Kohlenberg (European Centre for Disease Prevention and Control, スウェーデン)ら」の概要は以下のとおり。
・要旨
 欧州連合/欧州経済地域(EU/EEA)17か国から分離された、カルバペネマーゼ遺伝子を有する594株の大腸菌sequence type (ST)131及びその単一遺伝子座変異株(SLV)を解析した結果、主にST131クレードA及びCにおいて18種類のカルバペネマーゼ変異型の保有が認められた。最も多かったのは、blaOXA-244(n=230)とblaOXA-48(n=224)で、それぞれ14か国と12か国で検出された。blaOXA-244を保有する分離株は、2021年以降急速に増加している。大腸菌の高リスク系統ST131におけるカルバペネマーゼ遺伝子の検出増加は、公衆衛生上の懸念である。
・背景
 2024年3月、デンマークの欧州薬剤耐性遺伝子サーベイランスネットワーク(EURGen-Net)の運用連絡担当機関から欧州疾病予防管理センター(ECDC)に、自国におけるOXA-244産生大腸菌ST131の検出増加に関する懸念の連絡があった。世界中で、大腸菌は薬剤耐性に起因する死因の多くに関連する病原体である。ST 131は、世界中に分布する高リスク系統であり、多剤耐性と関連することが多い。現在までのところ、EU/EEA諸国のヒト検体から収集されたカルバペネマーゼ遺伝子保有大腸菌ST131分離株の報告はわずかである。本調査の目的は、EU/EEA諸国におけるカルバペネマーゼ遺伝子保有大腸菌ST131及びそのSLVの疫学的状況とゲノムの特徴を、各国のコレクションから得られた疫学的データ及び全ゲノムシークエンス解析(WGS)データの分析に基づいて明らかにすることであった。
・結論
 カルバペネマーゼ遺伝子を保有する大腸菌ST131の検出が増加し、地域社会での感染及び伝播の可能性があることは、EU/EEAにおけるカルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌(CPE)の疫学的状況の悪化について、新たな警告を発するものである。カルバペネマーゼ遺伝子を持つ大腸菌の更なる蔓延は、重症の大腸菌感染症の経験的治療において、カルバペネム系抗菌性物質が一貫して有効ではなくなることを意味する。EU/EEA及び世界的なCPEの管理改善のためには、公衆衛生上の緊急的行動が必要である。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Eurosurveillance(2024, 29(47):pii=2400727)
URL https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2024.29.47.2400727
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