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資料管理ID syu06390390520
タイトル 英国動植物衛生庁(APHA)、スコットランドで2024年に発生した定型BSE症例の疫学的調査に関する報告書を公表
資料日付 2024年10月31日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国動植物衛生庁(APHA)は10月31日、スコットランドで2024年に発生した定型BSE症例の疫学的調査に関する報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 2024年5月9日、スコットランドの首席獣医官(CVO)は、スコットランドAyrshire郡(訳注:スコットランド南西部の地域)の肉牛ほ乳牛農場(beef suckler farm)で7歳半の雌牛の定型牛海綿状脳症(BSE)患畜を確認した。これは英国では2021年以来、スコットランドでは2018年以来初めて確認された定型BSE症例である。本報告書は、この単独のBSE症例を記述し、理解するために実施された疫学的調査を要約したものである。
 当該初発症例は、2016年10月18日にスコットランドのDumfries and Gallowayの農場で生まれたシンメンタール種の交雑牛であった。この牛は2018年6月27日に購入され、疾病が発生した牛群に移され、死亡するまでそこで飼育されていた。
 当該初発症例は2024年4月26日に農場で死亡した。当該農家は届出義務のある病気を疑っておらず、死骸は同日、家畜死骸処理団体により回収された。死骸は、当該牛の年齢及び死亡牛(fallen stock)であったことを理由に、英国の法定BSEサーベイランス手順に従ってBSE検査が行われた。
 2024年5月1日、予備検査で陽性の結果を受け取った。最終的な陽性結果は、2024年5月9日にAPHA Weybridgeにより確認された。APHA Weybridgeは、伝達性海綿状脳症(TSE)に関する英国ナショナルリファレスラボラトリー(NRL)である。また、BSE及びスクレイピーの国際獣疫事務局(WOAH)リファレンスラボラトリーでもある。
 追跡調査により、疾病の臨床的発症及び当該初発症例が死亡する前の24か月間に生まれた2頭の子牛が特定された。
・1頭目は、出生日が2023年5月13日であった。確認時には生存しており、初発症例のBSEの確認を受けて、制限下に置かれた。臨床観察のため、WeybridgeのTSEに関するNRLに生きたまま輸送された。その後、安楽死させられ、死後検査とBSE検査を受け、結果は陰性であった。
・2頭目は、出生日が2022年5月21日であった。BSE症例が確認された後に追跡された時点で、すでに死亡していた(ヒトの消費を意図してと畜され、BSE検査の対象外であった)。
 追跡調査により、関連リスク期間(当該症例の出生日から前後12か月間)に、当該初発症例と共に出生及び/又は飼育された45頭のコホート個体も特定された。このうち43頭は、各所在地の農場で制限下に置かれ、人道的に殺処分された。死骸はBSE検査用に検体採取され、その後、認可された動物副産物(ABP)処理施設でカテゴリー1のABP(※訳注)として処分された。すべての検体でBSE陰性の結果が得られた。残りの2頭のコホート個体は、BSE症例の確認後の追跡調査時点ですでに死亡していた。(これらはヒトの消費を意図してと畜され、BSE検査対象ではなかったため検査は行われなかった。)
 当該BSE陽性症例の出生農場及び死亡農場の両方で疫学的調査が行われた。これらの調査後も、最も可能性の高い感染源の特定には至っていない。4つの潜在的なリスク経路が特定され、非常に低い可能性の事象(very low likelihood events)と評価され、いずれも不確実性が高い。これらの4つの潜在的なリスク経路は以下のとおり。
・汚染された飼料への偶発的ばく露(飼料規制(feed ban)が強化される前に受け取った飼料が、2017年に廃止された飼料サイロの側壁に付着していた可能性がある)
・母子感染
・環境源1:出生農場での出生時付属物(birth products)を介した過去の潜在的BSE病原体へのばく露
・環境源2:農場又は地元の牛の埋葬(2003年5月1日より前は合法であった)に由来する汚染された地下水や他の経路を介した出生農場での過去の潜在的BSE病原体へのばく露
 その他の潜在的なリスク経路の可能性は、無視できる(negligible)と評価された。
 特定された感染源はいずれも、以下の対策により効果的に管理されている。
・陽性動物は農場で死亡し、フードチェーンに入る予定はなかった。死亡牛として、死骸全体がカテゴリー1のABPであり、適切に処分された。
・飼育コホートと子孫コホートは追跡調査され、処分された。これらすべての殺処分されたコホート及び子孫はBSE検査を受け、陰性の結果を得た。
・リスクの高い個体及び死亡牛のサーベイランス及び検査の実施。
・主要な伝播経路である牛の飼料からの動物性タンパク質の排除(1996年8月以降の強化飼料規制の施行)。
・法的要件による特定危険部位(SRM)の効果的な廃棄処分。
・2003年5月1日以降の農場での死亡牛の埋葬の禁止。
・古い飼料サイロは2017年に廃止された。
 これらの管理措置の実施により、牛の集団内でBSE病原体が再循環するリスクは依然として無視できるレベルに保たれている。当該症例や症例がいた牛群に関連して、法定の公式のBSE又は飼料管理の違反を示す証拠やその他の懸念材料は一切ない。
 当該症例の検出は、BSEの検出と封じ込めを目的とした英国のサーベイランスシステムが堅牢で効果的であることを示す証拠である。当該事例の結果による、食品の安全性、ヒトの健康、動物の健康に対する脅威はない。
(※訳注)動物副産物(ABP)は、そのリスクに基づき3種類のカテゴリーに分類されている。カテゴリー1のABPは、TSE感染が疑われる動物の死骸や全部位等が含まれる。カテゴリー2のABPは、感染症により食用処理から排除された動物等を含む。カテゴリー3のABPは、食肉処理場でヒトの食用に適合すると判定されたと体や部分肉等を含む。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国動植物衛生庁(APHA)
情報源(報道) 英国動植物衛生庁(APHA)
URL https://www.gov.uk/government/publications/bse-in-scotland-epidemiology-report-2024

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