食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06380110535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、二酸化チタンのin vitro及びin vivoにおける遺伝毒性に関するCOMによる評価についての声明を公表
資料日付 2024年10月11日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国毒性委員会(COT)は10月11日、二酸化チタンのin vitro及びin vivoにおける遺伝毒性に関するCOM(※訳注: 英国変異原性委員会)による評価についての声明を公表した。概要は以下のとおり。
 本声明は、二酸化チタン(TiO2)のin vitro及びin vivoにおける遺伝毒性に関する公表されたエビデンスについて、COMが達した結論の詳細を述べたものである。食品添加物としてのTiO2のレビューは、欧州食品安全機関(EFSA)による2016年、2019年、2021年の最近の評価に対応するものである。
 これには、EFSAの意見書(EFSA 2021)で参照された論文のスクリーニングと評価、及び2021年~2023年の間に発表された論文を特定するための追加の文献検索が含まれる。
(以下に、本声明の序文及び結論を抜粋)
1. 序文
 二酸化チタンは、2016年、2019年、2021年のEFSAによる3件の評価を含む、複数の安全性評価の対象となってきた。EFSAは、最新の意見書(2021年)において、食品グレードの二酸化チタン(※訳注: E171)に含まれるTiO2ナノ粒子に関する免疫毒性、炎症、神経毒性の一部の知見は、有害作用を示す可能性があるとみなした。現在入手可能なエビデンスと不確実性、特に解決できない遺伝毒性に関する懸念を踏まえ、EFSAパネルはE171を食品添加物として使用することはもはや安全とは言えないと結論した。これを受けて、2021年にCOTは二酸化チタンに関する暫定的な見解を発表し(COT, 2021)、議論の結果をまとめ、次のステップの概要を示した。
 COMは、食品添加物としてのTiO2の変異原性のレビューを実施した。
2. 結論
 TiO2ナノ粒子が in vitro で遺伝毒性を示すというエビデンスはほとんどないというのが COM の見解である。肯定的な研究は数が限られており、いずれも用量反応効果は認められず、有意な影響は使用された最低用量で観察された。また、同じナノ粒子を使用した研究結果の再現性も欠けている。
 TiO2によるin vivoでの遺伝毒性誘発に関連する健康への懸念を示すエビデンスは、特に経口経路、特に微粒子サイズのTiO2画分(ほとんどの研究ではナノサイズの材料を使用)に関する文献ではほとんど見られない。
 E171に存在するナノ粒子の特性を考慮した研究デザインを適切に組み込んだ高品質なOECD準拠の研究が存在しない現状では、食品グレードのE171の安全性を明確に評価することは困難である。この報告書で特定された研究は、E171を代表するものではない。最近の「ナノマテリアルの定義に関する欧州委員会勧告2022/C 229/01の実施に関するガイダンス」によると、E171ではナノ粒子の割合が50%未満であり、E171はNM(※訳注: ナノマテリアル)の定義に該当しないため、ハザードを明確に評価するにはE171を用いたGLP(※訳注: 優良試験所規範)研究が必要である。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://www.gov.uk/government/publications/statement-on-the-com-assessment-of-in-vitro-and-in-vivo-genotoxicity-of-titanium-dioxide
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