食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06370520149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、新たな微量栄養素源の安全性評価及び相対的バイオアベイラビリティの評価に対する科学的原則及びデータ要件に関するガイダンスを科学的意見書として公表 |
資料日付 | 2024年9月30日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は9月30日、「新たな微量栄養素源の安全性評価及び相対的バイオアベイラビリティの評価に対する科学的原則及びデータ要件に関するガイダンス」を科学的意見書として公表した(6月27日採択、PDF版29ページ、https://doi.org/10.2903/j.efsa.2024.8946)。概要は以下のとおり。 「背景」 2021年に公表された、「栄養素源の安全性評価及び栄養素源に由来する栄養素のバイオアベイラビリティに関するEFSAのガイダンス(改訂第1版)」では、食品中のビタミン及びミネラル(「栄養成分」)の供給源としての化学物質の使用は、欧州連合(EU)においては関連する部門別法令に附属する「物質群のポジティブリスト」の制定により規制されると認識されている。 それらの関連法令によれば、食品サプリメントや特定集団用食品(乳児用及びフォローオン調製乳、穀物ベースの加工食品及びベビーフード、特定医療用食品、体重管理用完全食事代替品)を含め、食品に添加される可能性のある栄養素源として使用される化学物質は、安全かつ生物学的に利用可能でなければならない。生物学的に利用可能とは、関連法令において「体内にて利用可能」と説明される特性を意味する。関連法令の適用範囲には、あらゆる形態の栄養素が含まれ、栄養素源のみに限定されるものではない。 しかしながら、EFSAのガイダンスは、新たな栄養素源の安全性とバイオアベイラビリティの科学的評価に対するデータ要件のみを定めている。関連法令に則りあらゆる形態の栄養素を網羅するためには、EFSAのガイダンスは、栄養素の新たな形態全てを対象とする科学的評価に向け、データ要件を確立する必要がある。 欧州委員会(EC)は、新たに提案された栄養素源が生物学的に利用可能であるか否かだけでなく、食品に自然に存在する栄養素の天然の形態と比較して、あるいは、食品に自然に存在する栄養素の形態(群)に対する相対的バイオアベイラビリティが既知である認可済の栄養素源や栄養素の形態と比較して、新たに提案された栄養素源が生物学的に利用可能となる程度に関しても、EFSAの科学的助言を必要としている。上記を受け、ECはEFSAに対し、参照摂取量への寄与を明示できる変換係数を新たに提案された栄養素源又は栄養素の形態に対して提示するため、科学的評価の原則及び申請者に対するデータ要件を定義するよう要請し、2021年公表の「栄養素源の安全性評価及びその供給源由来に由来する栄養素のバイオアベイラビリティに関するEFSAのガイダンス」を、申請者に対する科学的原則及びデータ要件に関して更新するよう要請した。 「目的」 本ガイダンスは、微量栄養素の供給源として新たに提案される物質の認可申請を作成する際に、以下のデータ要件に対する申請者への理解を促進し、支援することを目的としている。 A. 新たに提案される物質の安全性評価 b. 新たな供給源由来の微量栄養素の相対的バイオアベイラビリティの評価及び定量化 本ガイダンスは、微量栄養素(ビタミン及びミネラル)に焦点を当てており、中でも、食品サプリメント、一般集団用食品類及び/又は特定集団用食品類においてビタミン及びミネラルの供給源として提案される新たな物質(新たな形態の微量栄養素も含め)に着目する。 本文書は、微量栄養素源として新たに提案された物質の評価に関してEFSAの食品添加物及び食品に添加される栄養素源に関するパネル(ANSパネル)、及び、栄養・新食品・食物アレルゲンに関するパネル(NDAパネル)が獲得した経験に基づくものであり、この目的にて今後提出される可能性のある全ての新たな物質を予見することは不可能である。よって、本ガイダンスは引き続き検討され、新たな申請の評価から得られた経験に照らして、適宜修正・更新される。本ガイダンスは、2025年2月1日から適用される。 「結論」 新たな供給源の安全性及び新たな供給源由来の微量栄養素の相対的バイオアベイラビリティを証拠立てるデータをまとめるにあたり、申請者はデータの解釈や結論の導出にも努めるべきである。各毒性学的試験(未発表及び発表済みの双方)から得られた重要な所見は、リファレンス・ポイント(ベンチマーク用量信頼下限値(BMDL)や無毒性量(NOAEL))の特定手法及びその他の関連情報と併せて、強調されるべきである。また、何らかの所見を無視した場合、その理由を詳述しなければならない。結論では、必要に応じて、観察された全ての影響の根底にあると推測されるメカニズムを念頭に所見の重要性を解釈し、それらがヒトと関連するか否かを議論し、関連する場合には、そのような所見をヒトに外挿する際の潜在的重要性に関しても記述されるべきである。利用可能である場合、安全性に対するエンドポイントを評価するヒト介入試験に関しても、本文脈において議論すべきである。 提案された供給源由来の微量栄養素が生物学的に利用可能であること、及び、新たな供給源由来の微量栄養素の相対的バイオアベイラビリティが定量可能であることを実証するという観点から、申請者は、新たな供給源から得られた結果と参照供給源から得られた結果を比較した上で、結論を導出すよう努めるべきである。得られた結論は、新たな供給源と参照供給源の換算係数を決定できるものでなければならない。利用可能な研究の内この目的に使用された研究の数及び種別、包含/除外基準、適用された方法論、換算係数の導出の根拠に関しては、慎重かつ広範に説明されなければならない。また、関連する全ての集団に対して提案された用途・用量における新たな供給源の安全性に対し、換算係数がもたらすと予想される結果を明示すべきである。摂取者にとって唯一の栄養源となり、かつ、微量栄養素の下限値が規制されている特定集団用食品類において、新たな供給源の使用が意図されている場合、適切となる栄養摂取に対して「換算係数 < 1」がもたらすと予想される結果に関しても、必要に応じ議論されるべきである。 「EFSAの対応」 EFSAは本要請に対応するため、新たな栄養素源や栄養素の形態に対する換算係数の導出に関し検討すべき重要なポイントについて、ステークホルダーや科学専門家から科学的意見を募る専門家を対象とした調査や、オンライン科学ワークショップを実施した。イベント報告書を含め、ワークショップに関連する全ての文書は、EFSAのウェブサイトにて公開されている。 本ガイダンス草案は、NDAパネルによる承認後、公開協議に向け一般公開され、受理されたコメントを踏まえて修正されている。受理されたコメント全てに対応済みであり、それらは技術報告書(附属書A)として公表されている。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8946 |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
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