食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06340410149 |
| タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、欧州連合における遺伝子組換えトウモロコシMON 810の栽培に関する2022年次市販後環境モニタリング報告書の評価について声明を公表 |
| 資料日付 | 2024年8月22日 |
| 分類1 | --未選択-- |
| 分類2 | --未選択-- |
| 概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は8月22日、欧州連合における遺伝子組換えトウモロコシMON 810の栽培に関する2022年次市販後環境モニタリング(PMEM)報告書の評価について声明を公表した(7月26日採択、PDF版42ページ、https://doi.org/10.2903/j.efsa.2024.8986)。概要は以下のとおり。 「背景」 遺伝子組換えトウモロコシMON 810は、土壌細菌Bacillus thuringiensis(Bt)の遺伝子にコードされる殺虫性タンパク質Cry1Abを発現し、ヨーロッパ・コーンボーラー(ECB)、Ostrinia nubilalis(Hubner)(ツトガ科)、地中海コーンボーラー(MCB)、Sesamia nonagrioides(Lefebvre)(ヤガ科)等、特定の鱗翅目害虫に対する保護効果が付与されている。現在、ECB及びMCBは欧州にて最大の被害をもたらすトウモロコシ害虫2種である。トウモロコシMON 810の栽培は、理事会指令90/220/EECの下、委員会決定98/294/ECにより認可されている。2003年以降、形質転換イベントMON 810は、EUにて栽培されている多様なトウモロコシ品種に導入されてきた。2022年のトウモロコシMON 810の耕作面積は総計69,910 ha(スペイン; 67,620 ha、ポルトガル; 2,290 ha)にわたるが、前シーズンに栽培された耕作面積100,927 haと比較すると、約30%の減少であった。 委員会決定98/294/ECに従い、Monsanto Europe S.A.(「同意保持者(consent holder)」)は、コーンボーラー個体群における抵抗性進化を遅延させる管理戦略を策定し、抵抗性モニタリング結果報告書を欧州委員会及びEU加盟国の管轄当局に提供している。2003年以降、同意保持者は、単一の鱗翅目昆虫・殺虫活性Btトウモロコシに対して、EuropaBio(【補足】参照)が策定した調和化された昆虫抵抗性管理(insect resistance management (IRM))計画に従っている。 当該IRM計画は2023年に更新され、現在実施されているIRM対策は、高用量(high-dose)/緩衝戦略(refuge strategy)に基づく。当該戦略では、極めて高用量の殺虫性Btタンパク質を産生するBt作物を作付けし、抵抗性に関しヘテロ接合体である標的害虫のほぼ全個体が当該作物上では生存不可能とする必要がある。さらに、構造化された緩衝区域(refuge、Btトウモロコシ耕作地の近辺、内部、隣接区域に配置された非Btトウモロコシのブロック又はストリップ)における栽培が必要となる。この緩衝区域では、標的害虫はBtタンパク質とは遭遇しないため、感受性個体のリザーバーとして機能する。 当該IRM計画の一環として、IRM戦略の適切性及び有効性を定期的に評価するため、通常、抵抗性の進化及び緩衝要件の遵守がモニタリングされる。抵抗性モニタリングは、標的害虫の圃場個体群におけるCry1Ab耐性の潜在的上昇を示す警告的兆候を早期に検出するよう設計されている。このような兆候を適時に検出することにより、抵抗性害虫の生存を制限する対策の実施が可能となり、その結果、抵抗性拡大の遅延、あるいは、阻止が可能となる。トウモロコシMON 810のケースでは、同意保持者は抵抗性モニタリングに向け、以下に依拠する2本柱の戦略に従っている。 (1) 実験室でのバイオアッセイにより、ECB/MCB圃場個体群におけるCry1Abタンパク質感受性の変化をモニタリングする (2) コーンボーラー防除効力の喪失等、製品と関連する問題に関し、農業従事者から報告を収集する(同意保持者及びトウモロコシMON 810の種子販売企業らが、製品の性能に関する不服を通知できるよう導入している農業従事者不服報告システム経由等) 「結果」 欧州委員会の要請を受け、EFSAは、Cry1Ab発現トウモロコシ・イベントMON 810の栽培に関する2022年次市販後環境モニタリング(PMEM)報告書を評価した。 総括して、2022年次PMEM報告書には、トウモロコシMON 810の栽培に起因する悪影響のエビデンスは提示されていない。当該報告書によると、トウモロコシMON 810を栽培するスペイン及びポルトガルの農業従事者は、緩衝要件(refuge requirement)を高度に遵守しているが、トウモロコシMON 810を栽培する小規模農場の集積面積が5 haを超過する地域では、遵守状況に不確実性が残っている。 2022年にスペイン北東部で採集されたコーンボーラー個体群において、Cry1Ab抵抗性の兆候は、圃場においては実質上確認されないが、当該地域に由来する地中海コーンボーラー個体群におけるCry1Ab感受性の低下は排除できない。 スペインの農業従事者アンケート調査や科学文献から取得した情報からは、トウモロコシMON 810の栽培に起因するヒトの健康・動物衛生・環境に対する予期せぬ悪影響は示されていない。 「非常に高い(very highly)」及び「極めて高い(extremely)」感受性を有する非標的鱗翅目昆虫が、有害な量となるMON 810の花粉にばく露される可能性がある否かに関しては、依然として不確実性が認められる。 EFSAは、以前のPMEM報告書評価の枠組みにおいて公表された勧告の一部が未対処のままである点に留意し、さらに、2022年PMEM報告書において、同意保持者が今後のPMEM報告書ではさらに検討する必要がある、追加となる欠陥を特定した。中でも、EFSAは、以下に対して緊急に対処する必要がある点を強調する。 (1) 昆虫抵抗性モニタリング戦略の感度を向上させる (2) 非標的鱗翅目昆虫のトウモロコシMON 810花粉へのばく露を懸念のない程度まで確実に低減する緩和策を実施する 【補足】 EuropaBioは、1996年に設立された、多様な産業部門に渡りバイオテクノロジー エコシステムの利益を代表する欧州最大のバイオテクノロジー業界団体である。国際バイオテクノロジー協会協議会(International Council of Biotech Associations ICBA)の創設メンバー。 https://www.europabio.org/ |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | EU |
| 情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
| 情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
| URL | https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8986 |
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