食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06340370149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのグルコシルヘスペリジンの安全性に関する科学的意見書を公表 |
資料日付 | 2024年8月8日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は8月8日、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのグルコシルヘスペリジンの安全性に関する科学的意見書を公表した(6月25日採択、PDF版22ページ、https://doi.org/10.2903/j.efsa.2024.8911)。概要は以下のとおり。 欧州委員会からの要請を受け、EFSAの栄養・新食品・食物アレルゲンに関するパネル(NDAパネル)は、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのグルコシルヘスペリジン(GH)の安全性に関し、科学的意見を表明するよう求められた。 1. 新食品としての安全性に関する結論 当該新食品は、規則(EU) 2015/2283第3条、「新たな分子構造、あるいは、意図的に改変された分子構造を有する食品」、及び、「植物及びその部位から構成される、分離される、製造される食品」に該当する。 本申請の対象である当該新食品は、モノグルコシルヘスペリジン(MGH、乾物に基づくと75% - 85%)からなる淡黄色から黄褐色の粉末であり、ヘスペリジンとデキストリンから酵素反応により製造される。 当該新食品は、主として、モノグルコシルヘスペリジン及び未反応ヘスペリジン(フラボノイド)から構成され、さらに、少量のジグルコシルヘスペリジン(di-GH)及びマルトオリゴシルヘスペリジンが最大2.8%、モノグリコシルフラボノイドが最大3.1%含有される。β-及びγ-シクロデキストリン等、原材料であるデキストリンに由来する遊離オリゴ糖は、0.8%含有される。 当該新食品の原材料であるヘスペリジンは、柑橘類の果皮、果汁、種子から単離される。ヘスペリジンは、様々な柑橘類に天然に存在するフラボノイドであり、成人における1日摂取量は最大8 mg/kg体重と推定されている。EUにおいては1997年5月15日以前から食品サプリメントとしての使用歴があり、様々な1日摂取量が提案されているが、通常は600 mg/日を超過しない。当該新食品の製造原材料として使用されるもう一つの化合物・デキストリンは、グルコースポリマーの混合物であり、多くの食品に含有されている。 当該新食品は日本の既存食品添加物リストに収載されており、1998年以降、多様な食品カテゴリー及び多様な用量において、食品成分として市販されている。当該新食品は韓国の食品添加物コードにモノグラフが収載されているが、申請者は、当該製品は異なる酵素を使用して調製されていると指摘している。当該新食品は台湾においても「α-グリコシルヘスペリジン」の名称にて食品成分リストに掲載されている。米国では、当該新食品は通知済みGRASとして市販されており、(FDAから)「さらなる質問はない」という回答が発出されている(GRN No.901)。 当該新食品は、特定の飲料類(機能性飲料類)の食品成分及び食品サプリメントとしての使用が提案されており、青少年(adolescents(10?14?years of age))における一日当たり5.9 mg/kg体重が最高総摂取量と推定される。対象集団は一般集団であり、食品サプリメントについては、1歳以降の小児から成人が対象集団として提案されている。 当該新食品の成分組成及び提案されている使用条件を考慮すると、当該新食品の摂取は栄養学上の不利益はもたらさない。 提供された亜慢性毒性試験では試験された最高用量において、数件のパラメーター(雄における中心小葉性肝細胞肥大、血液学的パラメーター、臨床化学的パラメーター)に対してパターン変化が観察されたため、NDAパネルは最高1000 mg/kg体重/日である中用量群を無毒性量(NOAEL)と判断した。デフォルトの不確実性係数200(10(種間変動性)×10(種内変動性)×2(げっ歯類における亜慢性試験期間から慢性試験期間への外挿))を適用し、ヒトに対する摂取量は1日あたり5 mg/kg体重と算出した。 モノグルコシルヘスペリジンの主要代謝物であるヘスペリジンは、天然に存在するフラボノイドであるため(柑橘類及びその派生製品等)、ヘスペリジンの総食事性摂取量(当該新食品及び背景となる食事に由来)は、ヘスペリジン代謝物への全身ばく露に寄与することとなる。 NDAパネルは、ヘスペリジンはEUにおいて食事供給源や食品サプリメントを介しての使用歴があり、その摂取量は当該新食品由来ヘスペリジンの1日摂取量を超過する量である点に留意する。また、入手可能なヒト介入試験では、12週間に渡り最大3 g/日のGH/MGHを補給投与した後の血液学的パラメーターや臨床化学的パラメーターに、臨床的に関連性のある変化が報告されていない点にも留意する。総括して、NDAパネルは、提案された用途・用量における当該新食品の摂取量と90日間試験にて得られたNOAELとの間のばく露マージン(~200)は十分であると判断する。 NDAパネルは、当該新食品・グルコシルヘスペリジンは、提案された用途及び用量において、対象集団に対し、安全であると結論する。 2. 規則(EU)2015/2283第26条に準拠する独自データの保護に関する結論 NDAパネルは、申請者が独自であると主張するデータがなければ、提案された使用条件下における当該新食品の安全性に関し、結論に達することはできなかったと考える。 (i) 製造プロセスの詳細な説明 (ii) 当該新食品の成分組成及び安定性 (iii) in vitro遺伝毒性試験、90日間亜慢性毒性試験、催奇形性試験を等の毒性学的情報 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8911 |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
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