食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06270230149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、食品中の残留農薬に関する2022年次欧州連合(EU)報告書を科学的報告書として公表 |
資料日付 | 2024年4月23日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は4月23日、食品中の残留農薬に関する2022年次欧州連合(EU)報告書を科学的報告書(2024年3月22日承認、91ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2024.8753)として公表した。概要は以下のとおり。 食品中の残留農薬に関する2022年次EU報告書は、EU加盟国、アイスランド及びノルウェーにおいて実施された残留農薬の公的管理活動の概要を提示する。この報告は、調整されたEUの複数年次管理計画(EU-coordinated multiannual control programme (EU MACP))及び各国の複数年次管理計画(MANCP)の結果を要約する。 全報告国からの結果の分析は、分析結果の知見に関連するEUの状況について包括的でわかりやすい分析を提供するために、データを可視化した様式(※訳注)で提供された。本報告書には、分析結果から導出された結論と勧告が含まれ、リスク管理者が今後のモニタリング計画を設計し、対象にすべき農薬と食品製品に関する適切な意思決定を行うためのツールを提供する。 本報告書には、単一の物質に対する急性及び慢性の決定論的(deterministic)リスク評価の結果、及び昨年導入された単一の物質に対する統合された確率論的ばく露評価の方法論も含まれており、EU MACP規則に記載されている193種類の農薬(199種類の有効成分に相当)に関して、欧州の消費者の様々な部分集団において、農薬が健康影響に基づく指標値(HBGV)を超過する確率が計算された。これらの計算の目的は、読者に農薬への食事性ばく露のリスクをより深く理解してもらい、2つの方法論(決定論的方法論と確率論的方法論)の違いを証明することである。確率論的手法の方が、実際の摂取の事象をより正確に推定できることが判明した。 ・EU MACP EU MACPの無作為抽出検体は、EU MACP規則(EU) No 2021/601に示されるEU市民が摂取するほとんどの食品を対象にする。3年ごとに同じ製品が分析されるように、対象製品は3年周期で割り振られる。これらの食品製品中に存在する残留農薬の2022年における状況の寸評が提供され、2019年と2016年の状況が比較された。 対象:12食品製品、全検体数:11,727件、MRL以内:11,535件(全検体数の98.4%)、MRL超過:192件(1.6%)、計測の不確実性に基づく不適合: 100件(0.9%) ・EU MACPとMANCP(合計) 全検体数: 110,829件、MRL以内: 106,681件(全検体数の96.3%)、MRL超過:4,148件(3.7%)、計測の不確実性に基づく不適合:2,383件(2.2%) ・推定食事性ばく露評価 消費者の急性及び慢性ばく露及び健康リスク分析が決定論的及び確率論的モデリングを用いて実施された。2つの手法は、異なる2種類の評価質問に対応しており、比較することは困難である。決定論的モデリングが控えめな(conservative)前提に基づく仮定上の消費者に関するリスクを計算するのに対して、確率論的モデリングは、HBGVの超過にばく露した実在の消費者の確率を定量化することを目標にしている。 決定論的モデリングによる急性リスク評価は、残留農薬摂取量算出モデル(PRIMo rev.3.1)を用いて、2022年EU MACP規則に記載されている193種類の個々の農薬に対して行われた。この評価において分析された38,045検体中、推定ばく露がHBGVを超過したのは33種類の農薬で650検体(1.7%)であった。決定論的モデリングによる慢性リスク評価では、消費者摂取の懸念は確認されなかった。 確率論的モデリングによる急性リスク評価は、評価された163種類の有効成分のうち111種類の有効成分に関して、評価された 40種類の製品及び30 件の調査(欧州の30の部分集団(subpopulation)と17のEU加盟国を対象)において、HBGV を超過する一日(an individual-day)の確率はゼロと推定された。確率論的モデリングによる慢性リスク評価において、消費者がHBGVを超過したのは、2つの集団でそれぞれ1種類の有効成分のみであった。 本報告書で使用された2種類の計算(すなわち、決定論的及び確率論的な計算)を比較することはできない。確率論的計算は実際の消費者事象を反映するため、消費者は何にばく露されるのかをより現実的に推定するのが確率論的計算である。EUにおける決定論的計算は、1つのロット(lot)がEU市場に上市できるかどうかの決定を目的にする。 全体として、2022年モニタリング計画の枠組みで分析された検体では、HBGVが利用可能な残留農薬への推定食事性ばく露は、評価されたEUのほとんどの部分集団において非常に少なかった。したがって、EUの消費者の健康に対するリスクは低いと評価される。特定の農薬と製品の組合わせに関して、推定される食事性ばく露がHBGVを超過すると計算された場合、及びHBGVを設定できなかった農薬に関して、管理当局は消費者への潜在的リスクに対応するため、製品の市場からの撤去、又は製品が上市される前の回収等、適切かつ相応の是正措置を講じた。 (※訳注)データを可視化した様式は、以下のURLから閲覧可能 https://multimedia.efsa.europa.eu/pesticides-report-2022/ |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8753 |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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