食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06250510149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、遺伝子組換えトウモロコシDP202216の食品及び飼料用途に対する評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2024年3月20日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は3月20日、規則(EC)No 1829/2003に基づく、遺伝子組換えトウモロコシDP202216の食品及び飼料用途に対する評価に関する科学的意見書を公表した(申請EFSA-GMO-NL-2019-159、2月7日採択、PDF版32ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2024.8655)。概要は以下のとおり。
 規則(EC) No 1829/2003に基づき、Pioneer Overseas社から申請EFSA-GMO-NL-2019-159が提出されたことを受け、EFSAの遺伝子組換え生物に関するパネル(GMOパネル)は、規則(EU) No 503/2013に従い、遺伝子組換え除草剤耐性及び潜在的収量増加 (potential yield enhanced )トウモロコシ (Zea mays L.)DP202216(Unique Identifier DP-2O2216-6)の安全性に関し、科学的意見を表明するよう求められた。EFSA-GMO-NL-2019-159の対象範囲は、トウモロコシDP202216の欧州連合域内における輸入、加工、食品・飼料用途であり、EU域内における栽培は含まれない。
 トウモロコシDP202216は、グルホシネートアンモニウム系除草剤耐性を付与するホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(PAT)(「新たに発現するタンパク質」)を発現する。さらに、トウモロコシZMM28タンパク質(「発現を改変させた内在性タンパク質」)をコードする導入遺伝子が含まれ、当該遺伝子の発現により、内在性タンパク質の発現が拡張・亢進され、圃場条件下における収量向上の機会が提供される。ZMM28タンパク質はMADS-box転写因子であり、光合成・窒素同化・成長調節ホルモンの情報伝達等の生化学的・生理学的プロセスに関与しており、発現の亢進・拡張は収量向上につながる可能性がある。
 収量向上は数多くの生化学的・生理学的プロセスを経て誘発される特性であり、遺伝子型・環境・管理慣行間の相互作用に大きく依存する。そのため、ZMM28タンパク質発現の上昇及び拡張が、全ての場合において収量向上につながるとは限らない。これは、大規模な圃場評価から明らかとされている。トウモロコシDP202216が異なる遺伝的背景において遺伝子移入され、複数年にわたり複数の圃場にて試験されたが、必ずしも期待された収量向上は達成されなかった。
 ZMM28タンパク質は、様々な発生段階を通じて、トウモロコシDP202216の多様な植物組織にて発現しており、これには、食品及び飼料として摂取される遺伝子組換えトウモロコシの可食部位(穀粒及び飼い葉)が含まれる。
 本科学的意見書において、GMOパネルは、申請EFSA-GMO-NL-2019-159の対象範囲に則した、トウモロコシDP202216のリスク評価結果について報告する。分子特性決定データから、トウモロコシDP202216は、mo-pat発現カセット及びzmm28発現カセットそれぞれ1コピーから構成される単一のインサートを含むことが確証された。以下をコードする配列のバイオインフォマティクス解析からは、安全性上の懸念は提起されない。
 ・ 新たに発現するタンパク質
 ・ 発現が改変された内在性タンパク質
 ・ インサート内オープンリーディングフレーム
 ・ インサート - ゲノムDNA連結部に渡るオープンリーディングフレーム
挿入DNA及び導入形質の安定性は、数世代にわたり確認されている。PAT及びZMM28タンパク質の発現量測定に使用された方法は適切と見なされた。DP202216産生PATと以前に他のトウモロコシ・イベントにて評価されたPATを比較したタンパク質特性決定データから、これらのタンパク質が同等であることが示される。DP202216産生ZMM28とトウモロコシ従来栽培品種生産ZMM28を比較したタンパク質特性決定データから、これらのタンパク質が同一であることが示される。
 試験材料の選択、圃場試験実施場所、関連する管理慣行、圃場試験全般の質の指標としての農学的・表現型的特性決定を考慮し、GMOパネルは、圃場試験は比較分析を適切に証拠立てると結論する。
 トウモロコシDP202216とそのコンパレーター(訳注)間で試験された農学的/表現型的特性及び成分組成特性において確認された差異は、ステアリン酸(C18:0)含有量を除き、いずれもさらなる評価を必要としなかった。ステアリン酸(C18:0)含有量の差異は、評価の結果、安全性上及び栄養学上の懸念を提起しなかった。GMOパネルは、トウモロコシDP202216にて発現するPATタンパク質及びZMM28タンパク質の毒性・アレルゲン性に関する安全性上の懸念を特定しておらず、遺伝子組換えによりトウモロコシDP202216の全体的なアレルゲン性が変化するというエビデンスは確認されない。本申請の文脈において、トウモロコシDP202216由来の食品及び飼料の摂取は、ヒト及び動物において栄養学上の懸念を提起しない。GMOパネルは、トウモロコシDP202216は、コンパレーター及び試験された非遺伝子組換え参照栽培品種と同等に安全であり、食品/飼料の市販後モニタリングは必要ないと結論する。
 導入形質、農学的分析及び表現型分析の結果、ばく露経路及びばく露量を考慮すると、トウモロコシDP202216は、発芽可能なGMトウモロコシ穀粒が偶発的に環境に放出された場合でも、安全性上の懸念を提起しない。市販後環境モニタリング計画及びその報告間隔は、トウモロコシDP202216の用途に則している。
 文献検索により特定された関連文献から、GMOパネルは、トウモロコシDP202216の意図された用途と関連する安全性上の問題を特定していない。
 GMOパネルは、トウモロコシDP202216は、ヒトの健康・動物衛生・環境への潜在的影響に関し、コンパレーター及び試験された非遺伝子組換え参照栽培品種と同等に安全であると結論する。
 (訳注)
コンパレーター: EFSAの評価書におけるcomparator(s)とは、評価対象となるGMOイベントと可能な限り近い遺伝的背景を有し、GMO栽培条件と同等の条件にて栽培され、以下のEFSAのガイドラインの規定を満たす特定の栽培品種(群)を指す。
Guidance on selection of comparators for the risk assessment of genetically modified plants and derived food and feed
DOI: https://doi.org/10.2903/j.efsa.2011.2149
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8655

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