食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06250070314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、尿検体中のフタル酸モノヘキシル(MnHexP)の健康リスク評価を公表
資料日付 2024年3月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は3月21日、尿検体中のフタル酸モノヘキシル(MnHexP)の健康リスク評価を公表した。概要は以下のとおり。
 BfRの評価によると、尿検体から検出されたMnHexPの濃度は、懸念を高めるものではない。検出された濃度は、他のフタル酸エステルの一連の研究でも検出されている範囲内である。BfRは、検出されたMnHexP濃度を健康の観点から分類し、その前駆物質である可能性のあるフタル酸ジ-n-ヘキシル(DnHexP)の暫定的な耐容一日摂取量(TDI)を初めて導出した。この評価のため、 2024年2月23日付の予備的見解011/2024が改訂され、BfRが評価した追加データに基づく新たな計算によって補足された。
 MnHexPは、DnHexPを含む様々なフタル酸エステルからの代謝分解産物(代謝物)として体内で生成される可能性がある。成人および子どもの尿検体中のMnHexP濃度が上昇した原因については、まだ結論が出ていない。可能性のある原因について、様々な関係者によって集中的に研究されている。日焼け止めやその他の消費者製品など、様々な原因が議論されている。
 DnHexP自体は化粧品の成分として禁止されているが、前駆物質の不純物として化粧品に混入する可能性がある。そこでBfRは、DnHexPで汚染された化粧品を使用した場合に起こりうる健康への影響の可能性を評価した。現在の知見によれば、そのように汚染された化粧品の使用による健康への悪影響は非常に考えにくい。さらに他の消費者製品も検討された。MnHexPとその前駆物質である可能性のある物質の両方は、それらの生殖毒性のため、体内において望ましくない物質に分類される。それらの摂取量は可能な限り減らすべきである。現在、ほとんどのフタル酸エステルの使用について、欧州全域で厳しい制限が適用されている。したがって、他のすべての関連物質源を特定することが重要である。
 現在までのところ、MnHexPやその前駆物質である可能性のあるDnHexPについて、公式に定義された制限値や指針値はない。リスク評価の一環として、BfRはDnHexPに関するさらなる研究を評価し、ヒトに対する暫定的な耐容1日摂取量(TDI)の値を導出した。この暫定TDIは63 μg/kg体重/日である。
 尿検体から検出されたMnHexP濃度も、これに基づいて再評価された。この目的のため、測定されたMnHexP濃度からDnHexPの1日摂取量が推定された。その結果、暫定TDIに対してごくわずかであることが示された。したがって、これらのケースで健康への悪影響が生じる可能性は極めて低い。測定された尿中濃度は、DnHexPが生殖毒性のあるフタル酸エステルの全体的な摂取量に大きく寄与していないことも示している。
 フタル酸エステルは、主にポリ塩化ビニル(PVC)などのプラスチックの可塑剤として使用される化合物である。しかし、フタル酸エステルはそれぞれのプラスチックに強固に結合しているわけではなく、プラスチックから放出されることがある。フタル酸エステルは大量に生産・使用されるため、環境中(土壌、水、空気)のほとんどの場所で検出される。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/cm/343/mnhexp-in-urinproben-bewertung-des-gesundheitlichen-risikos.pdf
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