食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06240500104
タイトル 米国疾病管理予防センター(CDC)、Morbidity and Mortality Weekly Reportにて「2023年モンタナ州におけるアミガサタケへのばく露と関連するアウトブレイク」を報告
資料日付 2024年3月14日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国疾病管理予防センター(CDC)は3月14日、Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR) (2024;73:219?224. DOI: http://dx.doi.org/10.15585/mmwr.mm7310a1)にて、「2023年モンタナ州におけるアミガサタケへのばく露と関連するアウトブレイク(Outbreak Linked to Morel Mushroom Exposure - Montana, 2023)」を報告した。概要は以下のとおり。
「背景」
 2023年3月から4月にかけて、総計51人名がモンタナ州ボーズマンのレストランAにて食事をした後に、軽度から重度の胃腸疾患を報告した。本アウトブレイクにより、複数の重篤な転帰がもたらされ、入院症例3例及び死亡症例2例が含まれる。モンタナ州公衆衛生・福祉局(Montana Department of Public Health and Human Services、MTDPHHS)はCDC及び食品医薬品庁(FDA)に支援を要請した。
「調査及び結果」
1. 初発患者及び関連する食品の特定
 初発患者2人を調査した結果、2名共にサーモン及びアミガサタケ入りの特製巻き寿司を摂取していたことが判明した。アミガサタケは多様な方法にて調理されており、これには、部分的な調理も含まれる。
2. 臨床的特徴
 調査結果により、総計51件の疾患症例が特定された(従業員の感染者5件、レストランの利用客の感染者46件)。発症者51名の内、45名(88%)がレストランAにてアミガサタケを摂取したと報告している。入院した3名及び入院せずに救急医療を受診した1名人の医療記録を検討した結果、胃腸症状を急速に発症したことが明らかとなり、発症の中央値はレストランにての食事後1時間であった。嘔吐及び下痢の症状が激しく、入院した発症者には脱水症状を示す臨床的エビデンスが確認されたと報告されている。死亡した2名は慢性的な基礎疾患を患っており、当該疾患が大量の体液喪失への耐性に影響を与えた可能性がある。
3. 臨床検体及び食品検体の検査
 MTDPHHS及びモンタナ州ギャラティン市郡保健局(Montana’s Gallatin City-County Health Department、GCCHD)は、食品検体検査についてはFDAと、臨床検体検査についてはCDCの毒性学・腸疾患グループと協働した。食品検体は、揮発性及び不揮発性有機化合物、腸内病原体を含め複数の物質に関して検査された。臨床検査でも食品検査でも原因物質は特定されなかった。
4. 関連する食品の追跡
 保健局・衛生担当者はアミガサタケを追跡し、輸入業者1社、及び、複数の州にキノコを供給していた別の販売業者1社を特定した。アミガサタケは中国産であり、生鮮品として輸入さていた。FDAとカリフォルニア州公衆衛生局は、同一輸入業者からアミガサタケを受理したカリフォルニア州の12施設に接触し、その内6施設から返答があり、調理・提供したアミガサタケを摂取した顧客から疾病に関する苦情は受けていないと報告された。当該6施設は全て、提供前にアミガサタケを調理するか、あるいは、その他の方法で完全に加熱していた報告している。
5. マッチド・ケースコントロール研究(matched case-control study)
 レストランを立入検査して一時閉鎖した後、MTDPHHS及びGCCHDはCDC(Centers for Disease Control and Prevention)と協力し、アウトブレイクの発生源を特定するため、レストラン利用者を対象としたマッチド・ケースコントロール研究を実施した。一般に食用とされるアミガサタケの摂取が、胃腸疾患と強く関連していた。用量反応関係が確認され、生のアミガサタケの摂取が、少なくとも部分的には調理されていたアミガサタケの摂取よりも、疾病と強く関連していた。
「公衆衛生への対応」
 当該アウトブレイクを受け、FDAは、伝統的に野生にて採餌されるが栽培も可能であるアミガサタケ、及び、その他のキノコに関する情報を公開した。MTDPHHS及びGCCHDは、調査結果の要約であるプレスリリースを公表し、疾病のリスクを軽減するためにアミガサタケを適切に保管及び調理する方法に関する推奨事項を提供した。
「議論」
 本調査の結果は、調理されていない、又は調理が不十分なアミガサタケが発生源である可能性が高いことを示唆される。 この疫学研究から、用量反応関係を含め、アミガサタケ入りの特製巻き寿司の摂取及び胃腸疾患との間に明確な関連性が示されており、レストランAにてアミガサタケが未加熱調理の状態で提供された当日にアミガサタケを摂取した人の間では、さらに強い関連性が明確に示された。カリフォルニア州公衆衛生局及びFDAの調査においても、提供前に調理されていた施設でアミガサタケを摂取した顧客の間で胃腸疾患の報告はなく、調理方法が健康上の転帰に及ぼす潜在的な影響が証拠立てられる。
 アミガサタケは、紙袋等の通気性のある種類の素材で包装し、? 40°F(?4.4°C)にて冷蔵する必要がある。加熱調理するとキノコに含有される毒素濃度が低下する可能性があり、アミガサタケは摂取前に十分に加熱調理する必要がある。
「公衆衛生慣行への影響」
 本アウトブレイクの調査において、地方、州、連邦の機関が関与し、連携・協働して公衆衛生へ対応することにより、公共の安全を維持、促進できることが実証された。本件により得られた知見は、又、アミガサタケに関する知識のギャップも浮き彫りにしており、アミガサタケがヒトの健康に及ぼす影響への理解を深め、支持療法を超えてアミガサタケ毒性に対処する効果的な治療法を特定するためにさらなる研究が必要であることが示された。
 アミガサタケは、潜在的な毒性を軽減するために、食品として摂取する前には加熱調理する必要がある。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) 米国疾病管理予防センター(CDC)
URL https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/73/wr/mm7310a1.htm

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