食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06240120510 |
| タイトル | 論文紹介:「食品添加物二酸化ケイ素(SiO2)への慢性経口ばく露がマウスの経口免疫寛容誘導と食物過敏症に及ぼす影響が評価された」 |
| 資料日付 | 2024年3月14日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | 論文紹介:「食品添加物二酸化ケイ素(SiO2)への慢性経口ばく露がマウスの経口免疫寛容誘導と食物過敏症に及ぼす影響が評価された」 Environmental Health Perspectives (2024年2月21日電子版https://doi.org/10.1289/EHP12758)に掲載された論文「食品添加物二酸化ケイ素への慢性経口ばく露がマウスの経口免疫寛容誘導と食物過敏症に及ぼす影響の評価 (Evaluating the Effects of Chronic Oral Exposure to the Food Additive Silicon Dioxide on Oral Tolerance Induction and Food Sensitivities in Mice)、著者Bruno Lamas (INRAE/ENVT/Paul Sabatier University、フランス)」の概要は、以下のとおり。 背景:食物過敏症の有病率の増加は、腸内微小環境の変化に起因すると考えられている。 しかし、食品添加物として使用される無機ナノ粒子(NP)など、遍在する環境要因については十分に調査されていない。 目的:私たちは、オボアルブミン(OVA) (訳注 卵白に含まれる主要なタンパク質)に対して経口免疫寛容(oral tolerance (OT))(※訳注1)のマウスモデルを使用して、OTの誘導に関与する腸管免疫応答に対する食品グレードの二酸化ケイ素NP(fg-SiO2)の影響を調査し、当該食品添加物への経口慢性ばく露の影響を評価した。また、セリアック病(celiac disease)(※訳注2)リスク遺伝子HLA-DQ8を発現するマウスのグルテン免疫病理学におけるfg-SiO2の影響を調査した。 方法:fg-SiO2へのばく露後に、腸間膜リンパ節(MLN)細胞の生存率、増殖、およびサイトカイン産生を評価した。C57BL/6Jマウス(訳注 一般的な実験用マウス)およびOVAに対してOTのマウスモデルをfg-SiO2または溶媒のみ(水)に60日間経口ばく露した。そして、糞便リポカリン2(Lcn-2) (※訳注3)、抗OVA IgG抗体、サイトカイン産生、および免疫細胞集団を分析した。HLA-DQ8(NOD/DQ8)を発現する非肥満糖尿病(NOD)マウスをfg-SiO2または溶媒のみ(水)にばく露し、グルテンで免疫し、免疫病理を調査した。 結果:fg-SiO2にばく露されたMLN細胞では、対照実験と比較して、OTを仲介する2つの要因である、増殖性T細胞の減少、制御性T細胞およびCD45+、CD11b+、CD103+細胞によるインターロイキン10(IL-10)と形質転換増殖因子ベータ(TGF-β)の分泌の低下が観測された。fg-SiO2を与えられたマウスは、腸内Lcn-2レベルの上昇とインターフェロンガンマ(IFN-γ)の分泌を示し、炎症とIL-10およびTGF-βの産生低下を示した。OTの破綻と腸内T細胞の頻度(frequency)の低下に加えて、これらの影響は、fg-SiO2にばく露されたOVA寛容マウスでも観察された。グルテンで免疫したNOD/DQ8マウスでは、fg-SiO2へのばく露後に絨毛対陰窩比(訳注 小腸の上皮において、腸管内腔に突出する絨毛と絨毛の奥にある管状のくぼみである陰窩の組織学的な長さの比)が減少する一方で、CD3+上皮内リンパ球数とTh1炎症反応(訳注 ヘルパーT細胞の一種であるTh1細胞が関与する炎症反応)が悪化した。 議論:私たちの結果は、NOD/DQ8マウスにおいて、fg-SiO2への慢性経口ばく露がOVAへの経口免疫寛容誘導を阻害し、グルテン誘発性免疫病理を悪化させたことを示唆している。これらの結果は、ヒトにおけるSiO2ばく露と食物過敏症の関連性についての調査を促すものである。 (※訳注1) 経口免疫寛容は、食べ物に対して過剰なアレルギー反応を起こさないようにする仕組みのことである。 (※訳注2) セリアック病は、グルテンに対する異常な免疫反応によって腸粘膜消化吸収障害をきたす小腸疾患である。 (※訳注3) 糞便リポカリン2は、生体内で炎症反応の調節や抗菌作用など多様な機能をもつ分泌性糖タンパク質である。 |
| 地域 | その他 |
| 国・地方 | その他 |
| 情報源(公的機関) | Environmental Health Perspectives |
| 情報源(報道) | Environmental Health Perspectives |
| URL | https://ehp.niehs.nih.gov/doi/10.1289/EHP12758 |
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