食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06230470196
タイトル ポルトガル食品・獣医総局(DGAV)、圃場におけるチョウセンアサガオの管理に関する情報リーフレット発行
資料日付 2024年2月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ポルトガル食品・獣医総局(DGAV)は2月20日、圃場におけるチョウセンアサガオの管理に関する情報リーフレットを発行した。概要は以下のとおり。
「有毒な雑草の管理:シロバナヨウシュチョウセンアサガオ(Datura stramonium L.)の場合」
#主な有毒植物
 農作地にはびこり、ヒト及び動物に対する毒性をもつ植物種がいくつかある。
 圃場またはその周辺におけるその存在は、ヒトまたは動物の摂取が意図された農作物への汚染リスクをもたらす。
 したがって、ヒトの健康及び動物の衛生への潜在的に有害な影響を最小限に抑えるために、主な有毒植物及びその適正な取り扱い・管理方法を知ることが重要である。国内全土の圃場や牧草地及びその周辺において蔓延しており、特に懸念される種には、エナントサフラン(ポルトガル語表記:rabacaまたはsalsa-dosrios、学名:Oenanthe crocata L.)、ノボロギク(ポルトガル語表記:tasneirinha、学名:Senecio vulgaris L.)、マメ科Erophaca Boiss.属の植物(ポルトガル語表記:alfavaca-dos-montes、学名:Erophaca baetica L.)、ドクニンジン(ポルトガル語表記:cicutamaior、学名:Conium maculatum L.)、ハゼラン(ポルトガル語表記:bredo、学名:Talinum paniculatum Jacq.)、イヌホオズキ(ポルトガル語表記:erva-moira、学名:Solanum nigrum L.)、トウゴマ(ポルトガル語表記:ricino、学名:Ricinus communis L.)、キク科ブタクサ属の植物(ポルトガル語表記:Ambrosia、学名:Ambrosia spp.)及びシロバナヨウシュチョウセンアサガオ(ポルトガル語表記:figueira-do-ininferno、学名:Datura stramonium L.)等がある。そのため、栽培慣行、特に作物の収穫や飼い葉用に刈り取る際には特別な注意を払う必要がある。
#シロバナヨウシュチョウセンアサガオの場合
 シロバナヨウシュチョウセンアサガオはナス科の一種で、全国に広く分布し、特にトウモロコシ及び春夏野菜などの灌漑圃場によく見られる。
 通常は6~10月に開花し、種子により繁殖し、通年で高い発芽能力をもつ種子を大量に作る。その種子は40年以上、発芽可能である。
 非常に有毒な植物で、葉、茎、花、種子にトロパンアルカロイドを蓄積することで知られる。植物のすべての部分に毒性があるが、最も毒性が高いのは種子である。その毒性作用は、ヒト及び動物(牛、羊、豚、馬、鳥)において、運動失調、心血管障害、呼吸器障害、末梢血管拡張などの副交感神経症状として現れる。
#シロバナヨウシュチョウセンアサガオ管理のグッド・プラクティス
 管理には、土壌への種子蓄積の削減及び農業区画における蔓延レベルの低減に寄与し得る、栽培方法、機械的方法、生物学的方法、遺伝的方法、化学的方法を組み合わせた統合された戦略が必要である。
・種子の生産を妨げるため、植物が完全に成長する前、かつ必ず開花前には介入する。
・可能な限り、輪作を行う。これには、様々な除草剤、様々な栽培オペレーション、栄養成長期の異なる植物の利用が含まれる。輪作における作物の多様性が増すほど、雑草の管理はより効果的となる。
・蔓延レベルを低減する方法として、必ず植物の開花前に、圃場の境界にある雑草を取り除く(刈り取り)。
・その土地の土壌及び気候条件に最も適した作物の播種を行う。
・可能な限り、他品種の種子によって汚染されていない、品質が保証された種子を使用する。
・除草剤の生物学的特性(作用機序、持続性)及び散布時期に応じて、除草剤の使用を検討する。
#トロパンアルカロイド含有量に対する法的規制値
・食品
 2018年、欧州食品安全機関(EFSA)は、新たな発生データを考慮に入れ、欧州連合(EU)集団におけるトロパンアルカロイドへの食事性急性ばく露の評価に関する科学的報告書を公表した。
 いくつかの集団において、複数のばく露推定値が急性参照用量(ARfD)を超えていた。この状況は、含有されるトロパンアルカロイド、特にアトロピン及びスコポラミンが、健康上の問題となることを実証した。
 この観点から、欧州委員会(EC)は、これらのアルカロイドが高濃度に含まれ、集団のばく露に大きく寄与する食品類、即ち、特定の穀物及び穀物由来製品、並びにハーブティーに対し、これらのアルカロイドの最大基準値を設定した。
 こうして2023年4月25日の欧州委員会規則(EU) 2023/915では、トロパンアルカロイドの最大基準値が定められている。
・飼料
 動物飼料における望ましくない物質に関する2002年5月7日の欧州議会及び理事会指令2002/32/CEにおいては、付属書IセクションVI「有害な植物性不純物」で定められている。これらの不純物には、アルカロイド、グリコシド、またはその他の有毒物質を単独で、または複数含有する雑草の種子、及び挽かれていない果実、砕かれていない果実が含まれ、シロバナヨウシュチョウセンアサガオ等が収載されている。
 当該リーフレットは以下のURLから閲覧可能(PDF、2ページ)。
https://www.dgav.pt/wp-content/uploads/2024/02/Datura_stramonium_L.pdf
※訳注:同国では2023年夏に、伝統的に食されるトウモロコシ粉を主原料とするパンによる中毒症例が200件以上発生し、穀物、パンの検体、発症者の検体のいずれからも非常に高い濃度のアトロピン及びスコポラミンが検出され、トウモロコシの圃場に存在する可能性のあるチョウセンアサガオ属の種子による汚染が原因と考えられていた。
声明: 「国内高リスク地域においてコーンブレッドの摂取を禁止する勧告を終了」
https://www.asae.gov.pt/espaco-publico/noticias/comunicados-de-imprensa/fim-da-recomendacao-de-nao-consumo-de-broa-de-milho-em-areas-de-risco-do-pais-pdf.aspx
地域 欧州
国・地方 ポルトガル
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) ポルトガル食品・獣医総局(DGAV)
URL https://www.dgav.pt/destaques/noticias/controlo-de-plantas-infestantes-toxicas-caso-particular-da-datura-stramonium-l/
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