食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06220540470
タイトル 欧州疾病予防管理センター(ECDC)、ECDC感染症脅威報告(CDTR)第6週号(2月4日~10日)において、欧州連合/欧州経済領域(EU/EEA)におけるE型肝炎に関する情報を公表
資料日付 2024年2月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州疾病予防管理センター(ECDC)は2月9日、ECDC感染症脅威報告(CDTR)第6週号(2月4日~10日)において、欧州連合/欧州経済領域(EU/EEA)におけるE型肝炎に関する情報を公表した。概要は以下のとおり。
・概要(抜粋)
 2024年1月にEU/EEAでは520例のE型肝炎ウイルス(HEV)感染症例が報告された。症例はベルギー(36例)、チェコ(63例)、デンマーク(6例)、エストニア(1例)、フィンランド(38例)、ドイツ(353例)、アイルランド(6例)、オランダ(9例)、ポルトガル(1例)、スペイン(6例)及びスウェーデン(1例)で報告された。
 2024年1月、ベルギー、チェコ及びフィンランドでは、2023年の同期間と比べて、E型肝炎症例の報告数が異常に増加した。これらの国の症例の年齢中央値はそれぞれ、59歳、62歳及び64歳である。症例の過半数(66%)は男性であった。ベルギーの遺伝子型の情報が得られた症例においては、遺伝子型3cが最も多く確認されている。しかし、これらの塩基配列決定領域は分離株間で多様性が高い(heterogeneous)と考えられている。フィンランド及びスペインでは、ウイルスの遺伝子型別判定が進行中である。E型肝炎は現在EU全体のサーベイランス対象ではないが、HEV感染症例は2005年から2015年の間に10倍に増加し、EU/EEAの22か国で21,000例以上が報告されている。
 2024年1月にフィンランドで聞き取り調査を受けた24例のうち、21例が潜伏期間中に様々なブランドのメットヴルスト(mettwurst)又はサラミを喫食したと報告しており、この種の食肉製品が感染の原因の可能性があるとの仮説が提起されている。HEVの平均潜伏期間は5~6週間(範囲は2~9週間)で、ほとんどの感染では自然治癒する(self-limiting)肝炎となる。しかし、免疫不全者では感染が慢性化する場合があり、重篤な肝硬変を発症するリスクがある。
・ECDCの評価
 2024年1月に10か国から合計520例のE型肝炎ウイルス(HEV)感染例が報告された。ベルギー、チェコ及びフィンランドでは2023年の対応する時期と比較して、報告数の異常な増加となった。HEVは現在EU全体のサーベイランス対象ではないため、この増加がEUレベルで想定外のものであるかどうかを評価することはできない。しかし、2005年から2015年の間にHEV症例は10倍に増加しており、EU/EEAの22か国で21,000例以上が報告されている。
 フィンランドでは、聞き取り調査を受けた24例中21例が、潜伏期間中に様々なブランドのメットヴルスト又はサラミの喫食を報告しており、この種の食肉製品が感染の原因である可能性があるとの仮説が提起されている。ベルギーの情報が得られた症例では、遺伝子亜型(sub-genotype)3cが最も多く確認された。食品媒介病原体としてのHEVに関連した公衆衛生リスクに関するEFSAの科学的意見書によると、欧州におけるHEV感染症のほとんどは、加熱不十分又は生の豚肉や食肉製品の喫食に関連しており、遺伝子型3が優勢な遺伝子型であることが確認されている。
 EU/EEAでは、今後もE型肝炎の症例が報告され続ける可能性が高い。疫学的状況、伝播経路、潜在的な越境性の脅威を適切に評価するために、患者へのばく露に関する聞き取り調査や塩基配列解析を含むさらなる調査が推奨される。
・行動
ECDCはEpiPulseで当該事例を監視しており、新たな情報を入手次第、情報更新を行うよう準備を整えている。
 当該報告書(18ページ)は以下のURLから入手可能。
https://www.ecdc.europa.eu/sites/default/files/documents/communicable-disease-threats-report-week-6-2024.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
情報源(報道) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
URL https://www.ecdc.europa.eu/en/publications-data/communicable-disease-threats-report-4-10-february-2024-week-6
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