食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06210380149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品及び飼料生産加工環境における微生物学的ハザードの残存性(persistence)に関する科学的意見書を公表
資料日付 2024年1月19日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は1月19日、食品及び飼料生産加工環境における微生物学的ハザードの残存性(persistence)に関する科学的意見書(114ページ、2023年12月6日採択、doi: 10.2903/j.efsa.2024.8521)を公表した。概要は以下のとおり。
 食品及び飼料加工環境(FFPE)における残存性(※訳注)に関連する、公衆衛生上最も重要な細菌性食品安全ハザードとして、(食肉、魚介類、乳製品及び果物・野菜部門における)リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、(飼料、食肉、卵及び低水分食品部門における)サルモネラ菌(Salmonella enterica)、(低水分食品部門における)クロノバクター・サカザキ(Cronobacter sakazakii)が特定された。FFPEでの残存性に関係するこれらのハザードの亜型(subtype)は多岐にわたる。いくつかの特定の亜型は、より頻繁に残存性を有するものとして報告されているが、この特性に関する普遍的なマーカー(すなわち遺伝的決定因子)を特定することは現在のところ不可能である。
 FFPEでの残存性に関する一般的なリスク要因は、ゾーニング及び衛生バリアが不十分であること、設備及び機械が衛生的に設計されていないこと、洗浄及び消毒が不適切であることである。適切に設計された環境検体採取・検査プログラムは、汚染源を特定し、残存する可能性のあるハザードを検出するための最も効果的な戦略である。危害分析重要管理点(HACCP)の実施において、食品安全管理システム内に衛生バリア及び衛生対策を確立することは、FFPEにおける細菌の残存を防止及び/又は管理するための鍵となる。一旦工場内で細菌の残存が疑われると、モニタリングの強化、管理措置の導入及び強化モニタリングの継続を含む「seek-and-destroy」アプローチがしばしば推奨される。リステリア・モノサイトゲネスの残存が引き金となり実施され成功した対策、及び直接的な殺菌処置による対策について記載している。これらの介入策は、適切に妥当性確認され、産業的条件下で正しく適用し、検証されれば、効果を発揮し得る。
 ボトムアップ及びトップダウンのアプローチに基づき、残存性に関連し得る相対的な公衆衛生リスクを評価するための、ハザード及び食品部門の関連する組み合わせについてのリスク評価の実施に向けた展望が提示されている。FFPEにおける残存性に関連する細菌性食品安全ハザードに関する知識ギャップ及び今後の研究の優先事項が提示されている。
(※訳注)本意見書における微生物の「残存性(persistence)」は、頻繁な洗浄・消毒にもかかわらず、その生物がFFPE内でそのニッチ(又は場所)に長期間定着する能力と定義された。これは通常、特定のFFPE内でその微生物が増殖しながら長期間存在することが必要である。この現象は、食品汚染事件の反復的発生を起こす可能性があり、通常、同一施設又は設備から、近縁性の高い亜型の菌株が、異なる日(数か月又は数年)に繰り返し分離されることにより検出される。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8521
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