食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06200520314 |
| タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、科学雑誌「BfR2GO：2/2023」において、かび毒エニアチンB1に取り組む欧州PARCプロジェクトに関して情報を提供 |
| 資料日付 | 2023年12月15日 |
| 分類１ | - |
| 分類２ | - |
| 概要（記事） | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は12月15日、科学雑誌「BfR2GO：2/2023」において、かび毒エニアチンB1に取り組む、化学物質の未知な部分を明らかにし、リスク評価を新たな段階へ引き上げることを目的とする欧州PARCプロジェクトに関して情報を提供した。概要は以下のとおり。 エニアチンB1(Enniatin B1)とは、科学的にはマイコトキシンと呼ばれるかび毒である。Enniatin B1は世界中に生息する微視的な寄生性子嚢菌類であるFusarium属菌により産生される。これまでは、この物質は専門家の間でのみよく知られていたが、この状況が変わる可能性がある。分析方法の改良により、エニアチンB1などのエニアチン群のマイコトキシン類が食品監視機関により検出される頻度が高くなっている。これらのマイコトキシン類は、主に小麦、オート麦、トウモロコシ、大麦、ライ麦、米などの穀物およびそれらを原料とする製品に多く含まれるが、ナッツ類やドライフルーツにも含まれる。 他のマイコトキシン類同様、エニアチン類はFusarium属菌がバクテリア、他の真菌類、昆虫やミミズからの防御に使う。この種の「生物の武器」はヒトに対して望まない健康影響を引き起こす可能性がある。エニアチン類に関する一部の研究では、発がん作用、変異源性、免疫不全並びに肝臓、神経、生殖への損傷に至る効果を指摘している。 エニアチンが広範囲に存在し、時には食品や飼料に高濃度で含まれているにも関わらず、エニアチンに関する知識がまだ不完全なことには驚かされる。これでは健康リスクを評価するには不十分である。 しかし、BfRが参加する国際研究チームがこの問題に取り組んでいるため、状況はすぐに変わる可能性がある。「我々の目的は、エニアチンB1および類似化合物の潜在的ハザードを調査し、毒性効果に関する不完全なデータを改善することである」とジェシカ・ディートリッヒ博士は述べる。この食品化学者は、PARC(「化学物質によるリスク評価のためのパートナーシップ(Partnership for the Assessment of Risks from Chemicals)」)と呼ばれる大規模な欧州研究プロジェクトの一環としてのこのプロジェクトを監督している。 「化学物質リスクに対する立ち向かう200人のパートナー」 2022年から始まった7年間のPARCプロジェクトには29カ国から200人が参加し、4億ユーロの予算が投じられ、その目的は化学物質のリスク評価に新たな地平を切り開くことに他ならない。 費用の半分は、EUの研究・イノベーションのためのフレームワーク・プログラムであるHorizon Europaが負担し、残りはプロジェクト参加者により資金提供される。 「エニアチンB1および類似化合物などのマイコトキシン類を研究する際の大きな障害は、高い調達コストである。1,000分の1 gの物質に1,000ユーロかかる。」とディートリッヒ博士は述べる。PARCの予算のおかげで、このようなハードルを克服することが可能となった。カビ毒素類に関するPARCサブプロジェクトの一環として、博士とそのチームは、ベルリン工科大学のワーキンググループと協力している。このグループは、エニアチンの複雑な環状分子を化学合成し、かび類からの骨の折れる抽出を代替することを可能にする。 まず、エニアチンB1と同様の構造の化合物の毒性作用の可能性を細菌および培養細胞内で試験する予定である。これは、知識のギャップを埋めるだけでなく、動物を使用しない新たな方法を開発するというPARCを支援するBfRのさらなる貢献である。例えば、コンピューターモデル、細胞プロセスの生化学分析、培養細胞やミニチュア器官「オルガノイド」が含まれる。目標は動物実験を減らし、人々の健康をより一層守ることである。 「リスクの評価、物質の規制」(詳細省略) 「急速に進歩するのための協働」(詳細省略) (訳注) 「BfR2GO：2/2023」は以下より入手可能。 ドイツ語版 https://www.bfr.bund.de/cm/350/bfr-2-go-ausgabe-2-2023.pdf 英語版 https://www.bfr.bund.de/cm/364/bfr-2-go-issue-2-2023.pdf |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | ドイツ |
| 情報源（公的機関） | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
| 情報源（報道） | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
| URL | https://www.bfr.bund.de/de/wissenschaftsmagazin_bfr2go.html |
（※注）食品安全関係情報データベースに関する注意事項
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掲載情報のタイトル及び概要（記事）は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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