食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06190820314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、ビタミンDの高用量食品サプリメントは長期的に健康に悪影響を与える可能性があるとの意見表明を公表
資料日付 2023年12月7日
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概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は12月7日、ビタミンDの高用量食品サプリメントは長期的に健康に悪影響を与える可能性があるとの意見表明を公表した。概要は以下のとおり。
 ビタミンDを大量に摂取する食品サプリメントは、長期的には健康を損なう可能性がある。また、この種の製剤とビタミンKとの組み合わせによる利点についての裏付けはない。
 ドイツの健康な人々は、一般的にバランスのとれた多様な食事を通じて十分なビタミンとミネラルを摂取している。従って、ビタミンやミネラルを多く含む果物や野菜の摂取も重要である。必要以上のビタミンとミネラルの摂取が健康を促進することを裏付ける研究は今のところない。このため、一般的に食品サプリメントを摂取する理由はない。
 特にビタミンD等の高用量食品サプリメントの長期摂取は、健康上のリスクをもたらす可能性がある。これは、当該製剤に含まれる高用量のビタミンDの潜在的な健康リスクに関する科学的データを評価し、BfRが出した結論である。子供及び成人において、過剰なビタミンDの摂取後にビタミンD中毒を発症したとの報告がある。
 ビタミンDの過剰摂取による中毒では、血清中のカルシウム値の著しい上昇がみられる。このような高カルシウム血症の症状として、疲労、筋力低下、吐き気、不整脈、体重減少が生じる可能性がある。高カルシウム血症が長期間続くと、腎結石や腎石灰化を引き起こし、さらには(不可逆的な)腎機能の低下につながる可能性がある。
 いくつかの臨床研究では、さらに、プラセボあるいは低用量のビタミンDと比較して1日当たり4,000 IU(100 μg)のビタミンDを長期間追加摂取した場合、高齢女性の骨密度を大幅に低下させ、転倒のリスクを増加させる可能性があることを示している。また、この用量の長期服用は、 心臓病患者において心機能の悪化にもつながった。
 他のビタミンとは異なり、ビタミンDは日光の影響を受けて皮膚内で生成することができる。しかし、十分なビタミンDの濃度が体内での生成により得られるとは限らず、日光に当たるかどうかに加え、なかでも年齢や肌タイプの影響も受ける。ビタミンDを補給したい人は、1日当たり20 μgまでのビタミンDを含む食品サプリメントを摂取することが可能である。これを上回る用量は医師の監視の下でのみ摂取する必要がある。
 高用量のビタミンDを含む食品サプリメントは、それ以外に、ビタミンK、特にビタミンK2と併用されることが多い。この両者のビタミンの相互作用がどの程度健康に良い影響を与えるかは現時点で不明であり、信頼できるリスク評価には十分なデータがない。
 ビタミンKについて、BfRは、食品サプリメントに1日当たり80 μg以下のビタミンK1又は25 μg以下のビタミンK2を添加することを推奨している。
 ビタミンK(ビタミンK1とビタミンK2の両方)は、ある種の抗凝固剤(クマリン系抗凝固剤)の治療効果を減弱する可能性があることには注意すべきである。ドイツでは、多くの高齢者が血栓症予防のためにそのような薬剤を服用している。これらの人は、ビタミンKを含むサプリメントを、医師の監督下においてのみ摂取すべきである。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/cm/343/hochdosierte-nahrungsergaenzungsmittel-mit-vitamin-d-koennen-langfristig-die-gesundheit-beeintraechtigen.pdf
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