食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06190600475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、チーズの摂取を介した動物からヒトへの病原性微生物の伝播リスクに関する2つのプロジェクトについて情報を提供
資料日付 2023年12月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は12月13日、チーズの摂取を介した動物からヒトへの病原性微生物の伝播リスクに関する2つのプロジェクトについて情報を提供した。概要は以下のとおり。
 ANSESでは、チーズの摂取を介した動物からヒトへの病原性微生物の伝播リスクを研究の対象とする2つのプロジェクトを開始した。そのため、同庁の複数のチームが研究室でチーズを製造する予定である。
1. ダニ媒介性脳炎ウイルス(TBEV)に関する研究プロジェクト
 2022年9月に開始したプロジェクトは、ダニ媒介性脳炎ウイルス(TBEV)を扱う。2020年にアン県(※訳注: オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏の県)で、43人が生乳から作られた山羊チーズを摂取した後、本ウイルスに感染した。これはフランスにおける食品を介した本ウイルスの伝播の最初の事例であった。「全ての動物がTBEVを保有し、その乳にウイルスを排泄する可能性があるが、これまで報告されているチーズの摂取後の感染のほとんどが山羊チーズに関係しており、我々はその理由を理解したいと考えた」とANSES動物衛生研究所ウイルス学共同研究ユニットのプロジェクトマネージャーであるSandrine Lacour氏は説明する。
 同氏は、複数の仮説を検討している。第一の仮説は、これらの違いは製造条件に起因するというものである。例えば、牛乳から作られる特定のチーズには、製造法に加熱段階を含むものがあり、これがウイルスの生存を妨げている可能性がある。また、pH、水分量、塩分濃度もウイルスの残存率を変化させ、影響を与える可能性がある。したがって、同氏は調製条件の影響を試験する予定である。「同じ製造法を用いて、山羊乳、牛乳、めん羊の乳のチーズの間に違いが観察される場合、これは、その違いが乳の組成に起因することを意味する」と同氏は予測する。事実、これらの異なる種の乳は、脂肪、タンパク質、ビタミン類の含有量が同じではない。加えて、山羊乳には、他の動物の乳には存在しない特有の細胞が存在する可能性があり、それがウイルスの生存を助長する可能性がある。
2. Brucella melitensisによるルブロション(※訳注: 牛乳で作るオート=サヴォア産の軟質チーズ)の汚染リスクの評価
 もう一つのプロジェクトは3年の予定で10月に開始した。本プロジェクトは、ヒトのブルセラ症の原因菌であるBrucella melitensisによるルブロションの汚染リスクに関するものである。「今のところ、この細菌がチーズの中に残存する可能性があるという証拠はない。乳が汚染される可能性があるということは分かっているが、ルブロションからB. melitensisを検出することはできなかった。これは、本細菌が存在しないこと、及び汚染リスクがないということを意味するものではない。罹患にはごく微量のブルセラ菌で十分であり、ブルセラ菌が存在したとしても、チーズに含まれる多くの細菌の中からそれを見つけることは困難である」とANSES動物衛生研究所の細菌人獣共通感染症ユニットのプロジェクトマネージャーであるLuca Freddi氏は説明する。
 ルブロションには、本細菌の生存を助長する可能性のある複数の特性(生乳から作られ、熟成時間は比較的短く、製造中の酸性度と温度の条件が微生物の除去を保証しない)がある。したがって、本プロジェクトの焦点は、汚染のリスクが実際にあるかどうかを知ることであり、汚染のリスクがある場合には、ルブロションから本細菌を検出できる検査法を開発することである。
・高度に安全が確保された研究室環境
 汚染のリスクを知り、それを回避するための勧告事項を作成するために、二つの研究チームは人為的に汚染された乳からチーズを製造する予定である。これらの微生物はヒトに伝播しうるため、当該チーズの製造は、P3レベルのバイオセーフティ基準を満たす封じ込め実験室で行う必要がある。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL https://www.anses.fr/fr/content/fabriquer-fromages-etudier-risques-sanitaires

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