食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06190410294
タイトル 世界保健機関(WHO)、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2023/11/2~12/21)を公表(鳥インフルエンザA(H9N2)ウイルス)
資料日付 2023年12月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は12月、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2023/11/2~12/21)を公表した(7ページ)。鳥インフルエンザA(H9N2)ウイルスに関する概要は以下のとおり。
 2023年11月1日の前回のリスク評価以降、中国からインフルエンザA(H9N2)ウイルス感染によるヒト症例3例が報告された。2023年11月7日、中国はWHOに対し、四川省の55歳男性においてA(H9N2)ウイルス感染が検査確認された旨を通知した。患者は2023年10月1日に発症し、10月5日に重症の肺炎で入院、その後回復した。患者は発症前に生きた家きん市場及び裏庭家きん(backyard poultry)へのばく露があった。患者の周囲環境から採取された検体はインフルエンザウイルス陰性と判定された。報告時点で、患者の家族で症状を呈した者又は鳥インフルエンザA(H9N2)に検査陽性であった者はいない。
 さらに、2023年12月6日、中国はWHOに対し、四川省において2件、A(H9N2)ウイルス感染が検査確認された旨を通知した。両症例は四川省の同じ村落の隣人である。1例目は1歳の男児であり、2023年11月14日に軽度の症状を発症した。同日に所定のインフルエンザ様疾患サーベイランスの一環で検体が採取され、11月18日にA(H9N2)陽性が確認された。2例目は1例目の検出を受けて実施された接触者追跡作業で特定された症例で、11月5日に軽度の症状を発症した74歳の女性である。11月18日に採取された検体は、同日にA(H9N2)陽性が確認された。どちらの患者も入院しておらず、両者とも2例目の患者の居住地において裏庭家きん(backyard poultry)へのばく露があった。2例目の家から採取された裏庭由来検体はインフルエンザA(H9)ウイルス陽性であった。その他の両症例の濃厚接触者は全員、インフルエンザA(H5)、A(H7)、A(H9)ウイルス陰性であった。現在までに受け取った情報は、感染家きんから2例のヒト症例へ個別に異種間伝播(spillover)が起こったことを示唆するが、限定的なヒト-ヒト伝播の発生も否定できない。
 鳥インフルエンザA(H9N2)ウイルスは、アジアの家きんで風土病化しており、アフリカの家きんでの報告が増加している。
・リスク評価
(1)鳥インフルエンザA(H9N2)ウイルス感染による更なる散発的なヒト症例が発生するリスクは?
 ヒト症例のほとんどは、感染した家きん又は汚染された環境との接触を通してA(H9N2)ウイルスにばく露された後に発生している。ヒトの感染では、ほとんどの場合、軽度の臨床疾患となる傾向がある。当該ウイルスは家きん集団において検出され続けているため、更なるヒト症例の発生が予想されるが、それは引き続き稀である。新たに散発的な症例が検出されたとしても、公衆衛生への影響はごく小さい。全体的なリスクは低い(low)。
(2)鳥インフルエンザA(H9N2)ウイルスがヒトからヒトへ伝播する可能性は?
 上述の事例発生以前は、散発的な症例のみが報告されていた。直近のA(H9N2)による2症例は、時間及び場所が重なっているが、個別の異種間伝播事例の結果の可能性がある。限定的なヒトからヒトへの伝播も否定できない。上述の事例に関連した持続的なヒトからヒトへの伝播は確認されていない。現在の疫学的及びウイルス学的エビデンスでは、世界インフルエンザ・サーベイランス及び対応システム(GISRS)により評価された現在循環するインフルエンザA(H9N2)ウイルスはヒト間での持続的な伝播能力を獲得していないことが示唆されている。従って、今のところヒトからヒトへの伝播の可能性は低いと見られる。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/publications/m/item/influenza-at-the-human-animal-interface-summary-and-assessment-21-december-2023
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