食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06190400294
タイトル 世界保健機関(WHO)、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2023/11/2~12/21)を公表(鳥インフルエンザA(H5)ウイルス)
資料日付 2023年12月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は12月、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2023/11/2~12/21)を公表した(7ページ)。鳥インフルエンザA(H5)ウイルスに関する概要は以下のとおり。
・感染状況
 2023年11月1日のリスク評価以降、鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染によるヒト症例2例がカンボジアから報告された。2023年11月24日、カンボジアはWHOに対し、2023年11月19日に発症したカンポット州の21歳の女性の感染について通知した。患者は11月23日に集中治療室に入院し、同月26日に他界した。所定の重症急性呼吸器感染症(SARI)サーベイランスの一環で採取された検体はA(H5N1)ウイルス陽性であることが確認された。患者は発症前に病気及び死んだ鶏にばく露されていた。村落の家きんから採取された検体は、検査の結果、インフルエンザA(H5N1)陽性であった。
 11月25日、カンボジアはWHOに対し、最初の症例と同じ村落の4歳女児のインフルエンザA(H5N1)ウイルス感染による追加のヒト症例1例について通知した。当該症例は最初の症例の隣人であり、11月23日に発疹や発熱及び咳などの呼吸器症状を発症した。患者は11月24日に、最初の症例の発見を受けて実施された対応の一環であるアクティブサーベイランスで検出された。患者は11月25日にオセルタミビルの投与を受け、病院での治療とさらなるケアのため、報告時点では病院の呼吸器疾患病棟の隔離室にとどまっている。当該患者もまた、家族が飼育していた死んだ裏庭飼育の鶏(backyard chickens)との接触があり、過去1か月間には、家族の裏庭飼育の鶏が病気になったり死んだりしていた。
 疫学調査では、この2症例の間での濃厚接触は示されなかった。
 検査では、系統学的分析により、これらのウイルスはH5クレード2.3.2.1cに分類され、2013年から2014年以降カンボジア及び東南アジアで循環しているウイルスと非常に類似していることが明らかにされた。この塩基配列クラスターは、2023年10月に報告された2例のヒト症例のウイルスに最も近縁である。
 さらに、2023年12月6日に中国からインフルエンザA(H5N6)ウイルス感染によるヒト症例1例が報告された。患者は、四川省の33歳の女性で、2023年10月20日に発症し、10月22日に重篤な肺炎により入院、11月14日に他界した。患者は生きた家きん市場へのばく露歴があった。患者の居住地周辺から採取された環境検体は鳥インフルエンザA(H5)ウイルス陽性と判定された。報告時点で家族で症状を発症した者はいなかった。
 国際獣疫事務局(WOAH)への報告によると、アフリカ、アジア、欧州及びアメリカ大陸の野鳥及び飼育鳥類において、様々なインフルエンザA(H5)亜型のウイルスが継続的に検出されている。またヒト以外の哺乳類の感染も報告されている。
・リスク評価
(1)鳥インフルエンザA(H5)ウイルス感染による更なる散発的なヒト症例が発生するリスクは?
 現在までのヒト症例のほとんどは、感染した家きん又は生きた家きん市場等の汚染された環境との接触を通じてA(H5)ウイルスにばく露された人々の散発的な感染であった。当該ウイルスは動物及び関連する環境中で検出され続けており、ばく露された人々の間で更なるヒト症例の発生が予想されるが、それは稀である。更なる散発的な症例が検出されたとしても、公衆衛生への影響はごく小さい。全体的なリスクは低い(low)。
(2)鳥インフルエンザA(H5)ウイルスがヒトからヒトへ伝播する可能性は?
 上述の事例に関連したヒトからヒトへの伝播は確認されていない。医療従事者を含むA(H5)ウイルス感染の小規模なクラスターが以前に報告されているが、持続的なヒトからヒトへの伝播のエビデンスはない。現在の疫学的及びウイルス学的エビデンスでは、現在循環するインフルエンザA(H5)ウイルスはヒト間での持続的な伝播能力を獲得していないことが示唆されている。従って、今のところ、ヒトからヒトへの伝播の可能性は低いと見られる。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/publications/m/item/influenza-at-the-human-animal-interface-summary-and-assessment-21-december-2023
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