食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06190220108 |
| タイトル | 米国環境保護庁(EPA)、ジャガイモ作物に対する新規農薬技術を登録することを公表 |
| 資料日付 | 2023年12月22日 |
| 分類１ | - |
| 分類２ | - |
| 概要（記事） | 米国環境保護庁(EPA)は12月22日、ジャガイモ作物に対する新規(novel)農薬技術を登録することを公表した。概要は以下のとおり。 EPAは、新規有効成分レドプロナ(ledprona)を含む農薬製品について3年間の登録を行った。この期間(3年間)は他の新規農薬製品に対するEPAのアプローチと一致するものである。レドプロナは、動植物が病気から身を守るために利用するRNA干渉(RNAi)と呼ばれる自然の機序に依存する新しい種類の農薬である。EPAは、新規農薬技術の進歩を支援しているが、その理由は、この技術がより毒性の強い化学物質ベースの農薬に取って代わり、気候変動の課題に対処するための新たな手段を農家に提供し、また耐性管理を助けるからである。 レドプロナは、噴霧可能な二本鎖リボ核酸(dsRNA)製品であり、コロラド州、アイダホ州、メイン州、ミシガン州、ミネソタ州、ノースダコタ州、オレゴン州、ワシントン州、及びウィスコンシン州等、米国において栽培されているジャガイモの主要害虫であるコロラドハムシ(Colorado potato beetle、CPB)を標的にしている。CPBはジャガイモの茎葉を大量に食害する。放置した場合、CPBはジャガイモの葉を食い荒らしてしまうであろう。これが開花期に発生すると、当該植物体はジャガイモを生産しない可能性がある。また、CPBは化学物質ベースの殺虫剤に対し耐性を素早く獲得することでも知られている。この噴霧可能なdsRNA製品は、遺伝子組換え生物を生じることなく、CPBの生存維持に不可欠なPSMB5タンパク質を産生するのに必要なCPB遺伝子を「サイレンシング」することにより殺虫する。このRNAiに基づく殺虫剤は、商業的な使用及び植物への散布が許可される世界初の散布可能なdsRNA農薬である。 新規農薬技術は、ヒトの健康や環境に高い潜在的リスクをもたらす可能性があり、あるいは耐性の問題から効果が低下する可能性のある、化学物質ベースの農薬に代わるものを提供し得る。現在、CPBの幼虫及び成虫に対する葉面散布用として登録・推奨されている従来型有効成分には、ネオニコチノイド系(例:チアメトキサム(thiamethoxam))、スピノシン系、アバメクチン(abamectin)、ノバルロン(novaluron)(昆虫成長調節剤)、ジアミド系(例:シアントラニリプロール(cyantraniliprole))、及びこれらのプレミックス(例:アバメクチン及びシアントラニリプロール)がある。 2023年5月、EPAは10州（アイダホ州、メイン州、ミシガン州、ミネソタ州、ニューヨーク州、ノースダコタ州、オレゴン州、バージニア州、ウィスコンシン州、ワシントン州）での試験について、連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(FIFRA)に基づく実験目的の使用許可(Experimental Use Permit)を承認した。2023年9月、EPAは本登録案に対する意見公募を開始した。EPAは受け取った意見を検討し、この新規バイオ農薬技術の登録決定を裏付けるのに必要な全ての情報をEPAは有していると考えている。EPAは、当該製品の残留物は摂取しても安全であることを含め、本製品が環境に不合理な有害影響を及ぼさないことを保証する義務に基づき、堅牢な評価を実施し、ヒトの健康や環境(種の保存法に基づくリストに記載された生物種への影響がないことを含む)に懸念されるリスクはないと判断した。レドプロナのようなRNAi技術のリスクを検討するにあたり、EPAは、経済協力開発機構(OECD)での主導的役割を通じ、国際的な関係機関や当該分野の専門家と協力した。 詳細情報は、以下のURLから、docket番号「EPA-HQ-OPP-2021-0271」を検索して入手可能。 https://www.regulations.gov/ 「ヒト健康リスク評価、新規最終用途製品Calantha(新規有効成分レドプロナを0.8%含有)の製品特性及び製造工程のレビュー」最終版(2023年9月、26ページ)は、以下のURLから入手可能。 https://downloads.regulations.gov/EPA-HQ-OPP-2021-0271-0005/content.pdf |
| 地域 | 北米 |
| 国・地方 | 米国 |
| 情報源（公的機関） | 米国/環境保護庁（EPA） |
| 情報源（報道） | 米国環境保護庁(EPA) |
| URL | https://www.epa.gov/pesticides/epa-registers-novel-pesticide-technology-potato-crops |
（※注）食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要（記事）は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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