食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06190072535 |
タイトル | 英国毒性委員会(COT)、食品および飼料に含まれるポリ塩化ナフタレンによるリスクに関する欧州食品安全機関(EFSA)の意見書草案のコンサルテーションに関連する資料(TOX/2023/63)を公表 (3/3) |
資料日付 | 2023年12月8日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | (この記事は 3 / 3 ページ目です) (前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06190071535) 魚類の摂取が多い消費者のばく露シナリオによる評価は、全人口について評価されたばく露量における魚類摂取の寄与が大きいことから、最も関連性があると考えられたPCN-66/67についてのみ行われた。推定されたばく露量は、全人口について推定されたばく露量の約2倍であった。 母乳育児によるばく露量は、PCN-66/67へのばく露と、すべてのヘキサCNとPCN-73の合計へのばく露について推定された。混合物へのばく露量はPCN-66/67へのばく露量より約20%だけ高く、総ばく露量に対するPCN-66/67の寄与の大きさを示している。EFSAパネルは、フォローオン調製乳の検体が1つしか分析されていないため、乳児用調製乳についてのばく露量の推定はできないと考えた。 食事ばく露に加えて、EFSAパネルは、特に乳幼児にとっては、手から口への接触による粉塵を介したばく露が総ばく露量に大きく寄与する可能性があると指摘した。しかし、粉塵中の濃度が報告された研究は2件のみであり、いずれも欧州で実施されたものではなかったことから、パネルは粉塵からの確実なばく露量の推定はできないと考えた。 ・動物における飼料からのばく露(略) リスクの解析 ・ヒトの健康 EFSAパネルは、評価に重要な研究ではヘキサCNとPCN-73の混合物が用いられたため、ヘキサCN混合物(すべてのヘキサCNとヘプタCNのPCN-73の合計)に対するMOEのみを算出した。亜慢性毒性試験から得られた血小板数減少に関するBMDL20の0.05 mg/kg体重/日を用いて求められるMOEは、混合物シナリオA(すなわち、卵における高濃度のPCN-69の結果を含む場合)に基づくヘキサCNの高ばく露量(95パーセンタイル)について、様々な年齢グループに対して計算された。MOEは、「幼児」の1,700,000から「高齢者」の55,000,000までの範囲であり、いずれも健康上の懸念がないとされる2,000を大きく上回っていた。 母乳で育てられている乳児については、母乳高摂取者の推定MOEは89,000から230,000の範囲であり、懸念はないとされた。母乳の検体は一括で保存されているため、ばく露量の推定では個人差は考慮されていない。 ・動物の健康(略) 不確実性分析(略) 推奨事項 EFSAパネルは、次の(1)~(8)を推奨した。 (1)より確実なばく露評価を可能にするためには、左打ち切りデータ(訳注 検出限界未満のデータ)の量を減らすために、共溶出(訳注 複数の化合物がクロマトグラフィから同時に溶出すること)するPCN同族体(congener)の分離を可能にする分解能をもつ高感度な分析法が必要である。 (2)食品と飼料、特に様々な魚種と乳児用調製乳における更なるPCN含有データを収集すべきである。 (3)PCN汚染土壌や他のPCN汚染源の近くで飼育された食用動物の卵やその他の食用製品におけるPCNの含有をモニタリングすべきである。 (4)飼料におけるPCN含有データがEFSAに提出される場合、分析される飼料検体に関する適切な情報、完全/補完配合飼料の対象種など、が提供されるべきである。 (5)PCNへの現在の食事ばく露はヒトに対する健康上の懸念を生じないため、追加の動物実験は必要ない。 (6)食用動物および非食用動物におけるPCNによる有害影響の評価を支援するための非動物試験が必要である。(COT事務局注:当該推奨事項は明確か?) (7)EFSAは、実験動物から食用動物および非食用動物へのデータの外挿を可能にするために、調和のとれたガイダンスを作成すべきである。 (8)飼料と食品に含まれるPCN以外のポリハロゲン化PAH(訳注 多環芳香族炭化水素)に起因する動物とヒトの健康リスクも評価されるべきである。 委員は、以下の質問を検討するよう求められている。 1. 委員は、EFSA意見書草案に関して、EFSAに提出したいコメントはあるか? 2. 委員は、EFSA意見書草案におけるPCNのリスク評価に用いられたアプローチに同意するか? 3. 委員は、少なくとも99%の確実性で、ヘキサCNへの現在の食事ばく露量は健康への懸念を生じないとするEFSAの結論に同意するか? 4. 委員は、EFSAの推奨事項に同意するか? 5. 委員会は、他にコメントはあるか? (注) 当該資料は、2023年12月12日開催予定の会議(COT Meeting)用の資料であり、COTの意見を反映するものではないことから論文などへの引用は禁止する。 (※訳注1) PCNにおいて、理論的に可能性のある75種類の分子構造に割り当てられた固有の番号;PCN-70 (1,2,3,6,7,8-ヘキサクロロナフタレン(1,2,3,6,7,8-hexachloronaphthalene))、PCN-60 (1,2,4,6,7-ペンタクロロナフタレン(1,2,4,6,7-pentachloronaphthalene))など 参考資料:経済産業省委託事業 平成30年度化学物質安全対策 (第一種特定化学物質含有製品等の安全性に関する調査) 報告書、一般財団法人化学物質評価研究機構、平成31年3月https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/H30FY/000296.pdf (※訳注2) PCN-64とPCN-68は、クロマトグラフィでは分離が困難であるため、一組「ペア」として検出されることから、PCN-64/68と表示される。PCN-66/67なども、同様である。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
URL | https://cot.food.gov.uk/EFSA%20consultation%20on%20a%20draft%20opinion%20on%20risks%20from%20polychlorinated%20naphthalenes%20in%20food%20and%20feed |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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