食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06181010149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのラクト-N-フコペンタオース I/2’-フコシルラクトース混合物の安全性に関する科学的意見書を公表
資料日付 2023年12月1日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は12月1日、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのラクト-N-フコペンタオース I/2’-フコシルラクトース(LNFP-I/2’-FL)混合物の安全性に関する科学的意見書を公表した(10月26日採択、PDF版23ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2023.8412)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会からの要請を受け、EFSAの栄養・新食品・食物アレルゲンに関するパネル(NDAパネル)は、規則(EU) 2015/2283に準拠する新食品としてのラクト-N-フコペンタオース I/2’-フコシルラクトース(LNFP-I/2’-FL)混合物の安全性に関し、科学的意見を表明するよう求められた。
 以下の2’-FLは、認可された新食品連合リストに収載されている(欧州委員会施行規則(EU) 2017/2470)。
・ 化学合成された製品(欧州委員会施行決定(EU) 2016/376)
・ 大腸菌K-12 DH1の遺伝子組換え株を用いた発酵により生産される製品(欧州委員会施行規則(EU) 2019/338)
・ 大腸菌BL21(DE3)を用いた発酵により生産される製品(欧州委員会施行規則(EU) 2017/2201)
・ Corynebacterium glutamicum ATCC 13032を用いた発酵により生産される製品(欧州委員会施行規則(EU) 2023/859)
1. 新食品としての安全性に関する結論
 本申請の対象である当該新食品は、LNFP-I及び2’-FLの混合物であり(75.0% - 100.0% w/w乾物重(dry matter(DM)、50.0% - 75.0% LNFP-I及び15.0% - 35.0% 2’-FL)、LNFP-I及び2’-FLは双方ともフコシル化中性オリゴ糖である。LNFP-I及び2’-FLは哺乳類乳中に天然に存在し、母乳において最も高濃度にて含有されるため、一般的にヒトミルクオリゴ糖(HMO)と認識されている。母乳中には200以上の多様なHMO構造体(コアとなるのは15構造体)が検出されており、LNFP-I及び2’-FLは最も豊富に含有される5種のHMOに含まれ、平均すると、質量分率において母乳中オリゴ糖のほぼ半量に相当する。
 NDAパネルは、当該新食品の主成分はLNFP-I及び2’-FLであるが、D-ラクトース、ラクト-N-テトラオース、ジフコシルラクトース、LNFP-Iフルクトース異性体、3-フコシルラクトース、L-フコース、2’-フコシル-D-ラクチトール、2’-フコシル-D-ラクツロース、ならびに、少量のその他の関連糖類も含有される点に留意する。当該新食品は、大腸菌K-12 DH1(DSM 4235)の遺伝子組換え株である大腸菌K-12 DH1 MDO MP2173bを用いた発酵により生産される。
 主要構成要素であるLNFP-1及び2’-FLの構造を確認するため、当該新食品に対して複数の分析が実施された。分光学的分析及びクロマトグラフィー分析のエビデンスに基づき、NDAパネルは、大腸菌K-12 DH1 MDO MP2173bにより生産される当該新食品に含有されるLNFP-I及び2’-FLは、母乳中に含有されるLNFP-I及び2’-FLと同一であり、したがって、ヒトと同一のオリゴミルク糖(human-identical milk oligosaccharide(HiMO))であると判断する。
 当該新食品のアイデンティティ、製造プロセス、成分組成及び規格に関して提供された情報は、安全性上の懸念を提起しない。
 当該新食品は、乳児用調製乳、フォローオン調製乳、特定医療用食品、体重管理用総食事代替品、食品サプリメント、飲料、その他の多様な食品類(乳製品、シリアル等)にて使用することが提案されている。対象集団は一般集団である。
 乳児用調製乳における使用に由来するLNFP-Iの予想一日摂取量は、母乳哺育乳児における推定自然平均最高1日摂取量と同等である。総括して、提案されている最高用量にて食品成分として使用される当該新食品由来のLNFP-1の予想一日摂取量は、体重ベースにおいて母乳哺育乳児の摂取量を超過する可能性は低い。体重ベースにおける母乳哺育乳児の摂取量は、他の集団にとっても安全であると推定される。予想される2’-FL摂取量は全般的に低い。当該新食品成分が添加された他の食品あるいは母乳(乳児及び幼児の場合)を摂取する同日には、当該新食品が添加された食品サプリメントの使用は意図されていない。
 NDAパネルは、LNFP-I/2’-FL及び他の構造的に関連する単糖類・オリゴ糖類から構成される当該新食品は、提案された使用条件下において安全であると結論する。
2. 規則(EU) 2015/2283第26条に準拠する独自データ保護に関する結論
 NDAパネルは、申請者が独自であると主張する以下のデータがなければ、提案された使用条件下における当該新食品の安全性に関する結論に達することはできなかったと考える。
(i) 核磁気共鳴分光法、液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析法、高速液体クロマトグラフィー-パルスドアンペロメトリー検出により確認された、当該新食品の同一性
(ii) 生産工程の詳細説明
(iii) 遺伝子組換え生産株に関する情報
(iv) 当該新食品の成分組成及び安定性
(v) 摂取量の評価
(vi) in vitro遺伝毒性試験及び90日間亜慢性毒性試験等の毒性学的情報
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8412
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