食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06180800160
タイトル 英国食品基準庁(FSA)、脆弱な集団に対するリステリア・モノサイトゲネスに汚染されたブルーチーズのリスクを評価した報告書を公表
資料日付 2023年11月30日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国食品基準庁(FSA)は11月30日、脆弱な集団に対するリステリア・モノサイトゲネスに汚染されたブルーチーズのリスクを評価した報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 本リスク評価は、英国における脆弱な集団に対するリステリア・モノサイトゲネスに汚染されたブルーチーズのリスクを評価するために実施された。ブルーチーズはペニシリウム属のカビを内部で繁殖させ、熟成させたチーズと定義される。
・背景
 本評価は、妊娠中の女性に対する勧告が、利用可能なエビデンスの中でも最適なものに基づいていることを保証すべく、妊娠中に避けるべき食品に関するFSA及びスコットランド食品基準局(FSS)のガイダンスの見直しに資する目的で委託された。また本評価では、妊娠中の消費者だけでなく、他の脆弱な集団に対するリスクも考慮している。
・概要
 リステリア・モノサイトゲネスは、リステリア症を引き起こす細菌であり、リステリア症は脆弱な人々においては非常に重篤なものとなる。脆弱な人々には、妊娠中の女性、65歳以上の人、乳幼児、免疫機能が低下している人が含まれる。ほとんどのセミソフトチーズではリステリア・モノサイトゲネスは増殖しないが、ブルーチーズは例外である可能性があり、脆弱な集団にリスクをもたらす可能性がある。
 リステリア・モノサイトゲネスは環境中に広く存在し、冷蔵温度でも増殖することが可能である。そのため、チーズのような非加熱喫食用(RTE)食品における特有の問題となる。また、除去が困難な場合、食品工場の環境中に何年も残存することがある。
 食品由来リステリア症は、他の食中毒に比べて比較的稀な疾患である。世界的にはリステリア症の集団発生事例の2件、及び個人の感染事例1件がブルーチーズが原因であった可能性があることが調査で明らかとなった。英国において、ブルーチーズによるリステリア症は確認されていない。
 ブルーチーズは、脆弱な消費者によって頻繁に摂取されてはいない。摂取されるとしても、通常は少量である。
 スコットランド地域当局及びFSAの公表データによると、リステリア・モノサイトゲネスに汚染されたブルーチーズの英国における割合は全体的に低い。欧州各国のブルーチーズの汚染に関する科学文献を調べたところ、そのほとんどはゴルゴンゾーラチーズを調査したものであった。ゴルゴンゾーラチーズの外皮は、その中心部よりもはるかに汚染されている可能性が高かった。また、ブルーチーズの酸性度及び水分レベルがリステリア・モノサイトゲネスの増殖を助長する可能性があることも調査により示されている。これらの研究のほとんどでは、チーズの中心部における細菌の増殖はごくわずかであることが示されている。
・結果
 本リスク評価では、脆弱な人々におけるリステリア・モノサイトゲネス感染の重症度は高く(high)(重症:生命を脅かす、または重度の慢性的合併症や長期にわたる疾病を引き起こす)、高い死亡率を伴うと結論する。堅牢なエビデンスがあるため、不確実性は低い。
 集団感染事例、典型的なリステリア・モノサイトゲネス汚染レベル、典型的な摂取レベル、典型的なリステリア・モノサイトゲネスの増殖など、ブルーチーズについて収集されたエビデンスに基づけば、脆弱な人々におけるブルーチーズの摂取によるリステリア症の発症頻度は非常に低い(very low)(非常に稀であるが、排除できない)と考えられる。発症の不確実性は中程度と考えられる。
 当該報告書は以下のURLから閲覧可能(PDF版、63ページ)
https://www.food.gov.uk/sites/default/files/media/document/The%20risk%20to%20vulnerable%20consumers%20from%20Listeria%20monocytogenes%20in%20blue%20cheese.pdf
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国食品基準庁(FSA)
情報源(報道) 英国食品基準庁(FSA)
URL https://www.food.gov.uk/research/foodborne-pathogens/risk-assessment-for-vulnerable-consumers-from-listeria-monocytogenes-in-blue-cheese
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