食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06180750164
タイトル オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、2022年のヒト及び動物における抗生物質の使用及び薬剤耐性(AMR)に関する年次報告書「NethMap/MARAN 2023」を公表
資料日付 2023年11月22日
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概要(記事)  オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は11月22日、2022年のヒト及び動物における抗生物質の使用及び薬剤耐性(AMR)に関する年次報告書「NethMap/MARAN 2023」を公表した。概要は以下のとおり。
 オランダでは、2022年の耐性菌の割合は、2021年とほぼ同じであった。一部の種類の細菌については、過去5年にわたり、耐性の割合がわずかに減少している。一方、他の種類の細菌の耐性の割合は同期間に増加した。これらの細菌は、皮膚感染症等、軽度の感染症を引き起こすことが多い。
 オランダで出された抗生物質の処方箋数は、2020年及び2021年に減少した。その理由で最も可能性が高いのは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)により、病院やかかりつけ医(GP)を受診する人が減少したことである。COVID-19パンデミックが抗生物質の使用に与える影響は、減少傾向にある。2022年にGPと病院は、パンデミック時よりも多くの抗生物質を処方した。病院では、抗生物質の使用はパンデミック前の数年間とほぼ同じであったが、GPによる抗生物質の処方頻度は、パンデミック前よりわずかに減少した。
 さらに、病院や介護施設からは、耐性菌による感染症の集団発生件数がCOVID-19パンデミック時よりも多く報告されたが、この件数はパンデミック前の数年間と比べて依然として低い水準であった。
 数値は安定していても、耐性菌は常に警戒を必要とする。特に、海外で入院経験のある人々は、複数の抗生物質に対して同時に耐性を獲得した細菌を保有している可能性がある。これらの細菌のまん延を防ぐためには、徹底した手洗いや他の衛生対策等、適切な対策が必要である。加えて、抗生物質の不必要で誤った使用は出来る限り防ぐ必要がある(抗菌性物質の管理責任(Antimicrobial Stewardship))。
 オランダですでに講じられているAMR対策は、ヒトの医療という枠を超えている(「ワンヘルス」)。これは、耐性菌が動物によっても媒介され、食品や環境に存在するからである。
 2009年以降、食品生産用に飼育されている(家畜の)豚、牛、鶏で見つかった腸内細菌の耐性は着実に減少している。これは、家畜に対する抗生物質の使用量の減少と一致している。2022年には、あらゆる動物種に対する抗生物質の販売量が2021年に比べて減少した。基準年(2009年)と比較すると、販売量は77%以上減少している。今日では、ヒトの感染症治療に不可欠な抗生物質は、家畜(及び他の動物種)には極めて稀なケースでしか使用されていない。
 これらは、年次報告書「NethMap(※2022年のオランダにおける抗菌性物質消費量及び医学的に重要な細菌のAMR)/MARAN(※2022年のオランダにおける動物のAMR及び抗生物質使用量のモニタリング)2023」の調査結果である。本報告書の中で、様々な機関が、オランダにおけるヒトと動物の抗生物質の使用及びAMRに関するデータを提示している。
 当該報告書(297ページ、英語)は下記URLから入手可能。
https://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/2023-0372.pdf
地域 欧州
国・地方 オランダ
情報源(公的機関) オランダ/公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)
情報源(報道) オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)
URL https://www.rivm.nl/publicaties/nethmap-2023-consumption-of-antimicrobial-agents-and-antimicrobial-resistance
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