食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06160380520
タイトル 英国動植物衛生庁(APHA)、英国の研究で一部の海鳥について鳥インフルエンザに対する免疫を獲得する可能性があることが判明した旨を公表
資料日付 2023年10月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国動植物衛生庁(APHA)は10月20日、英国の研究で一部の海鳥について鳥インフルエンザに対する免疫を獲得する可能性があることが判明した旨を公表した。概要は以下のとおり。
 APHAの世界有数の研究チームが率いる、英国の有力な8機関からなるFluMapコンソーシアムは、鳥インフルエンザに関する数多くの発見を行ってきた。
・研究者らは、本日発表された研究において、シロカツオドリ(Northern Gannets)とヨーロッパヒメウ(Shag)が鳥インフルエンザに対する免疫を獲得している徴候を示していることを発見した。
・このトップレベルの科学研究コンソーシアムは、鳥インフルエンザの感染拡大の継続的なリスクを理由に、鳥インフルエンザ伝播に関する更なる研究に向けて330万ポンドの追加資金を確保した。
・新たな研究では、動物とヒトの両方の健康を守るために、ウイルスの進化と新たな株を予測する能力について探索する。
 昨年6月に発表された大規模な研究コンソーシアムの一環として、英国のトップ研究者等は、一部の海鳥が鳥インフルエンザに対する免疫の獲得を示していることを発見した。
 当該コンソーシアムは、生存期間中に鳥インフルエンザウイルスにばく露された鳥類の免疫反応を分析できる実験ツールを開発した。
 シロカツオドリやヨーロッパヒメウを含む一部の種の海鳥の少数の検体を対象とした予備調査では、鳥インフルエンザA(H5N1)に対する特異的な免疫が明らかになり、これらの一部ではウイルスへのばく露と回復があったことが示されている。しかし、鳥インフルエンザウイルスは変化しやすいため、抗体レベルは時間の経過とともに低下する可能性が高く、次年度において子孫が免疫を持っている保証はなく、集団レベルでの大きなメリットはまだないことが示唆される。
 研究者たちは、将来、異なるタンパク質の組み合わせを持つ新しいウイルスの出現をより正確に予測するために、この感染症に対する抗体の影響を検証したいと考えており、新たなヒトの疾病の60%が動物に由来するものであるため、これによりヒトと動物の健康を保護する上で専門家が一歩先に進むことが可能になる。
 高病原性鳥インフルエンザ(bird flu)は、世界的に動物の健康に重大な負荷をかけ、ヒトの健康を脅かしており、2020年から2023年の間に感染が確認された英国施設は350を超える。また、野鳥の個体群も複数の種で多くの死亡が確認されており、鳥の死骸をあさった野生の哺乳類も感染している。
 コンソーシアムはまた、現在のH5N1ウイルスが急速に拡散し、より広範な生物種に感染する能力を説明するいくつかの遺伝的特徴も特定した。研究により、複数のウイルス遺伝子が切り替わり、鳥類において感染・伝播・持続に向けた適応性を高めるために共同して機能するように進化しているが、ヒトには不適応なままであるであることが明らかとなった。
 コンソーシアムは、感染拡大の経時的なマップを作成し、ウイルスの空気感染に関する重要な発見をした。感染性のウイルスは短い距離(10 m未満)しか移動できず、空気を介して農場間を移動する可能性は極めて低いと判断された。
 さまざまな野鳥における免疫の研究を含めて、この恐ろしい病気に対する理解を深めるために、英国研究・イノベーション機構(UKRI)の「感染症への取組み(Tackling Infections)」プログラムと英国環境・食料・農村地域省(Defra)から、330万ポンドが追加交付された。
 また、ヒトへの伝播の可能性に焦点を当てた姉妹コンソーシアムにも320万ポンドが割り当てられた。両コンソーシアムのパートナーは、ワンヘルス・アプローチに基づき緊密に協力する。一体化された「ワンヘルス」アプローチは、ヒト、動物及び環境が相互依存的なものであることを認め、これらの健康について持続的にバランスをとり、最適化することを目的としている。この研究により、動物-ヒト-環境における鳥インフルエンザの相互作用がもつ潜在的な影響について、より深く理解することが出来るようになる。鳥インフルエンザのような進化する脅威に効果的に対応し、備えるためには、政府を超えた地域社会の協力が重要である。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国動植物衛生庁(APHA)
情報源(報道) 英国動植物衛生庁(APHA)
URL https://www.gov.uk/government/news/uk-study-finds-some-seabirds-may-develop-immunity-to-bird-flu
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。