食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06150610164
タイトル オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、「食肉用子牛の人獣共通感染症サーベイランス(2022年)」と題する報告書を公表
資料日付 2023年10月6日
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概要(記事)  オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は10月6日、「食肉用子牛の人獣共通感染症サーベイランス(2022年)」と題する報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 動物は、ヒトにも病気を引き起こすことのある病原菌を保有する可能性がある。このような疾病は人獣共通感染症として知られている。2022年、オランダの180の農場で食肉用子牛の糞尿と鼻腔スワブを調査した。さらに、畜産農家55人、その家族と従業員もこれらの病原菌について検査を受けた。この調査はRIVM、オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)、Wageningen食品安全リサーチ(WFSR)によって実施された。
 本調査は、複数の病原菌に重点を置いた。最も重要な病原菌は、カンピロバクター、志賀毒素産生性大腸菌(STEC)、リステリア菌、サルモネラ属菌である。加えて、基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(Extended-Spectrum Beta-Lactamase: ESBL)産生菌、コリスチン耐性菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)も調査対象である。これらの細菌は、複数の抗菌性物質グループに耐性があるため重要である。
 これらの病原菌のほとんどは通常、ヒトに下痢を引き起こすが、感染は時に脆弱な集団において、より重症化することがある。病原菌は通常、動物の腸内に存在するため、最終的に糞尿にも存在する。食肉は食肉処理中に汚染される可能性がある。そのため、十分に加熱調理された子牛肉のみを摂取することが重要である。
 調査対象の病原菌のうち、カンピロバクターは最も多く、すなわち農場の96%で検出された。畜産農家とその家族の中で、5人にカンピロバクターが検出された。これらの人々が保有していたカンピロバクターの種類は、その農場の子牛から検出された種類とは異なっていた。これらの人々は、例えば食品や他の動物を介するなど、別の経路でカンピロバクターに感染した可能性が考えられる。
 STEC、リステリア菌、サルモネラ属菌の検出率は低く、それぞれ農場の66%(STEC)、20%(リステリア菌)、15%(サルモネラ属菌)で検出された。この3種類の細菌は、ホワイトヴィールとして育成される子牛を飼養する農場よりもロゼ(※ピンク色)ヴィールとして育成される子牛を飼養する農場において多く検出された。2人がSTECを、1人がリステリア菌を保有していた。サルモネラ属菌はヒトの参加者からは検出されなかった。
 ESBL産生菌は農場の27%で検出され、ヒトの参加者3人から検出された。ヒトの参加者における割合は、オランダの一般集団における割合と同程度である。MRSAは農場の25%で検出され、ホワイトヴィールとして育成される子牛を飼養する農場ではより高い割合で検出された。また同細菌はヒトの参加者の13%で検出された。これは、オランダの一般集団におけるMRSAの割合よりも高い。最後に、農場の2%でコリスチン耐性菌が検出されたが、ヒトの参加者では検出されなかった。一般集団の同耐性菌保有率は0.8%である。
 当該報告書(92ページ、オランダ語)は以下のURLから閲覧可能。
https://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/2023-0375.pdf
地域 欧州
国・地方 オランダ
情報源(公的機関) オランダ/公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)
情報源(報道) オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)
URL https://www.rivm.nl/publicaties/surveillance-zoonosen-in-vleeskalveren-2022
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