食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06150530149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、「高病原性鳥インフルエンザに対する家きんのワクチン接種:Part 1. 入手可能なワクチンとワクチン接種戦略」と題する科学的意見書を公表
資料日付 2023年10月10日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は10月10日、「高病原性鳥インフルエンザに対する家きんのワクチン接種:Part 1. 入手可能なワクチンとワクチン接種戦略」と題する科学的意見書(87ページ、2023年9月13日採択、doi: 10.2903/j.efsa.2023.8271)を公表した。概要は以下のとおり。
 高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)に対するワクチンが複数開発されているが、そのほとんどは鶏用の不活化全粒子ワクチンである。EUでは、鶏において1種類のワクチンが認可されているが、ウイルスの伝播を食い止める効果は十分ではなく、多様な家きん種や生産形態に合わせたワクチンの必要性が浮き彫りになっている。
 ワクチンの適応外使用は可能であるが、効果にはばらつきがある。ワクチンは通常注射剤であり、時間のかかる作業である。孵化場以外での大規模適用可能なワクチンはまだ稀である。初回ワクチン接種の時期は、孵化前から6週齢まで様々である。対象種における免疫の獲得と持続期間に関するデータは、効果的な計画の立案に重要であるにもかかわらず、入手できないことが多い。
 ワクチン株と野外株との間の抗原距離(antigenic distance)を最小化することが不可欠であり、流行株と一致させるためのワクチンの迅速なアップデートが必要となる。ワクチンのウイルス伝播低減能力を示す、調和のとれたワクチン有効性データを作成することが極めて重要であり、このワクチンの性能は野外試験でも評価される必要がある。
 ワクチン接種計画を立案するには、最も適切なワクチンの種類と接種方式を選択する必要がある。緊急の防御的ワクチン接種(emergency protective vaccination)は、動物種、週齢又は既存の抗ベクター免疫による制限を受けないワクチンに限定され、一方で予防的ワクチン接種(preventive vaccination)では、特に伝播のリスクが高い地域で最も感受性の高い種に対して、最も高い保護効果が得られることを優先する必要がある。
 フランス、イタリア及びオランダにおけるモデルシミュレーションで以下の点が明らかとなった:(i)鴨及び七面鳥農場は鶏農場よりも感染性が高いこと、(ii)感染が確認された農場での殺処分のみでは疾病拡大の抑制には限界がある一方、半径1 km以内の環状の淘汰(ring-culling)は緊急の防御的環状ワクチン接種(ring-vaccination)シナリオと同等以上の効果があるが、殺処分が実施される農場の数が最も多くなること、(iii)伝播のリスクが高い地域で最も感受性の高い種への予防的ワクチン接種は、感染発生の数と期間を最小化する最良の選択肢であったこと、(iv)このような地域での感染発生時の緊急の防御的ワクチン接種では、半径1 kmや半径10 kmよりも半径3 kmの範囲での実施が効果的であったこと。
 ワクチン接種は、ワクチンの有効性を監視し、他のサーベイランスや予防活動を補完するものであるべきである。
 当該意見書に関するEFSAのニュース記事は以下のURLから閲覧可能。
https://www.efsa.europa.eu/en/news/vaccination-poultry-against-highly-pathogenic-avian-influenza-available-vaccines-and
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8271
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