食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06140330545
タイトル 英国健康安全保障庁(UKHSA)、イングランド及びウェールズで報告されたリステリア症の年次データ(2021年)を公表
資料日付 2023年9月28日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国健康安全保障庁(UKHSA)は9月28日、イングランド及びウェールズで報告されたリステリア症の年次データ(2021年)を公表した。概要は以下のとおり。
・要点
 本報告書は、2021年にイングランドとウェールズで確認されたリステリア症確定症例の数、人口統計情報、臨床転帰について集約したものである。
1. 2021年、イングランドとウェールズで160例のリステリア症例が報告された。
2. リステリア症の罹患率は80歳以上の年齢グループで最も高かった。
3. 全体として、リステリア症の粗発生率は女性よりも男性の方が低かったが、70~79歳及び80歳以上の年齢グループでは、男性の方が女性よりも報告された症例数が多かった。
4. 妊娠に関連した感染は全報告症例の約5分の1を占め、妊娠に関連した症例(判明している場合)の20.7%が死産又は流産に至った。
5. リステリア症の非妊娠関連症例のうち、死亡が報告されたのは22例(17.5%)であり、そのうち12例(54.5%、非妊娠関連症例全体の9.5%)は、死亡診断書にリステリア症が死因として記録されていたことが明らかとなった。
6. リステリア症の発生率は地域により異なり、ウェールズが最も低く(人口10万人当たり0.16例)、ロンドンが最も高かった(人口10万人当たり0.39例)。
7. 2021年にイングランドとウェールズで調査されたリステリア症集団感染は3件で、そのうちの1件は燻製魚に関連した全国的な集団感染事例であった。
・背景(抜粋)
 他の食品媒介病原体と比較すると、ヒトのリステリア菌感染は比較的まれで、2021年に27の欧州連合(EU)加盟国全体で2,183例のリステリア症確定症例(人口10万人当たり0.49例)が報告され、イングランドとウェールズでは毎年160例(中央値)が報告されている(2012年から2021年)。しかし、リステリア症は、60歳以上の高齢者、妊娠中の人、その胎児や新生児、免疫機能の低下した人などのリスクの高い集団に重篤な臨床転帰をもたらす可能性がある。これらの集団では、リステリア症は血流や脳への感染として現れることがある。同症は感染の重症度と致死率の高さから、公衆衛生上の重要な問題である。
・結論(抜粋)
 イングランドとウェールズでは、リステリア症は未だ稀にしか報告されない疾病である(人口10万人あたり0.27例)。妊娠中のリステリア症の転帰は依然として重篤で、5分の1以上が流産又は死産に至っている。非妊娠症例における死亡率は、COVID-19パンデミック以前の数年間(2015年から2019年)と比較して低く、症例致死率は(パンデミック前5年間の)中央値39.2%に対し17.5%であった。3件の全国的な集団感染事例は、全ゲノムシークエンス解析(WGS)データを用いた菌株の関連性の解析により、症例と汚染食品との関連が裏付けられ、リステリア症を引き起こす高リスク食品まで遡ることができた。
 イングランドとウェールズにおける2021年のリステリア症症例数は、COVID-19パンデミック前の数年と同等のレベルまで戻った。2020年の症例報告が減少した理由は不明であるが、COVID-19パンデミックの影響及びそれ故のリステリア症症例の確認と発生への影響が、パンデミック前の5年間(2015年から2019年)から算出された5年間の中央値と比較して、2020年の症例報告が21%減少したことに寄与した可能性がある。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国健康安全保障庁(UKHSA)
情報源(報道) 英国健康安全保障庁(UKHSA)
URL https://www.gov.uk/government/publications/listeria-monocytogenes-surveillance-reports/listeriosis-in-england-and-wales-summary-for-2021
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