食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06130600160 |
| タイトル | 英国食品基準庁(FSA)、｢精密育種製品の検出を目的とする分析方法に関する文献レビューの報告書」への対応を公表 |
| 資料日付 | 2023年9月14日 |
| 分類１ | - |
| 分類２ | - |
| 概要（記事） | 英国食品基準庁(FSA)は9月14日、「精密育種製品の検出を目的とする分析方法に関する文献レビューの報告書」への対応を公表した。概要は以下のとおり。 精密育種(Precision Breeding：PB)とは、植物及び動物の遺伝子を編集し、従来の育種法で起こりうる望ましい結果を生み出す多くのバイオ技術の総称である。現在の科学的エビデンスによれば、これらの生物は従来の方法によって作出されたものより大きなリスクをもたらすことはなく、ほとんどのPB生物(Precision Bred Organism：PBO)は、従来の育種によるものと遺伝子学的に区別がつかない。 遺伝子技術(精密育種)法(Genetic Technology (PB) Act)は、PBOに関する相応の枠組みを確立するために導入され、FSAはPB食品・飼料の安全性を確保する新たな枠組みを実施する意向である。PBOにおける遺伝的な変化は、自然又は従来の育種方法によって生じ得たものであるため、厳格な規制を課すことは相応ではない。FSAは、PB食品・飼料にはより相応で、エビデンスに基づいた規制アプローチが適切であると考えている。このアプローチは、FSA理事会が合意した5つの主原則である安全性、透明性、相応性、トレーサビリティ、消費者の信頼構築によって裏打ちされるものである。 LGC社による報告書はPBOの検出方法があるか否か、あるとすればどれが最も適切なものかを特定する目的で委託された。報告書は、検出が一貫して可能であるか否か、及びもし可能であれば利用可能な最良の検出方法を確証し、今後の検出方法の開発機会を特定するために、より多くの調査に投資することを提言している。 本報告書では、改変されたゲノム配列の予備知識及び適切な標準物質がなければ、PB法で定義されたほとんどのPBOにおける遺伝的変化の明確な検出方法はないと強調している。検出ができる可能性のあるPBOについては、遺伝的変化がゲノム編集、自然変異、または従来育種法のうちのどの結果なのかを区別することは、現在のところ不可能である。検出が可能であったケースにおいても、次世代においては検出されなくなる可能性がある。 PBOの検出性は、規制実施(enforcement)の一助となる可能性のあるツールとして、ステークホルダーから提起されてきた。しかし、安全要件以外の追加データを要求することは、開発者及びPB市場に余分なコストを追加することになり、食品事業者の技術開発及び新製品の市場投入に向けたインセンティブを低下させ、ひいては潜在的な利益を最小化することになる。仮に、一部のPBOの適切な検出方法を確立するために必要なデータが認可プロセスの一環として得られたとしても、その編集がどのように生み出されたかを明確に特定することはできないと考えられる。現在のところ、検出は十分な確度で保証されるものではなく、規制実施のツールとしての検出方法の有効性は限定的である。 相応のアプローチを維持するため、FSAは既存の食品・飼料のトレーサビリティ対策に依拠し、現段階では規制実施のツールとして検出の追求はしない。FSAは現在のところ、公表のために必要となる性能及び適用力の観点から検出は実用的なものでもなければ、もたらされるリスクに見合うものでもないと考えている。遺伝子組換え生物(GMO)と同様にPBOをスクリーニングすることが不可能であるため、規制実施機関には、何を探すのかを知るための十分な情報が必要である。 FSAは、最先端の分析法及びPBOの検出に付随する課題に関する本報告書を歓迎する。しかしながら、上記の相応性及び実現可能性の問題を考慮すると、FSAは現在のところ、進行中であるPB政策策定への支援として、PBO製品を検出する分析方法の開発を進展させるための基盤を現時点において整備する件と関連する推奨事項を進める予定はない。しかし、遺伝子技術における技術革新のスピードの速さを考慮すると、この分野における知識及び科学の追求において、検出方法の探求が有益である可能性は認識している。したがって、遺伝子技術に関連する政策を改定する際に、及び/又は、新たな政策を策定する際に、確実に最新の科学情報を入手可能とするため、今後、本分野において更なる調査が実施されることを歓迎する。 LGC社がFSAの委託を受けて作成した報告書は以下のURLから閲覧可能。 https://www.food.gov.uk/research/novel-and-non-traditional-foods-additives-and-processes/literature-review-on-analytical-methods-for-the-detection-of-precision-bred-products#executive-summary |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源（公的機関） | 英国食品基準庁（FSA） |
| 情報源（報道） | 英国食品基準庁(FSA) |
| URL | https://www.food.gov.uk/our-work/fsa-response-to-literature-review-on-analytical-methods-for-the-detection-of-precision-bred-products |
（※注）食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要（記事）は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要（記事）は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。