食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06121090535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、全粒粉以外の小麦粉の葉酸強化によるアレルギー反応のリスク評価に関するディスカッションペーパー(TOX/2023/41)を公表
資料日付 2023年8月30日
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概要(記事)  英国毒性委員会(COT)は8月30日、全粒粉以外の小麦粉の葉酸強化によるアレルギー反応のリスク評価に関するディスカッションペーパー(TOX/2023/41)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 背景
 英国保健省(DHSC)は、年間推定200件の胎児の神経管欠損(二分脊椎や無脳症等)を予防するため、食品事業者に100 gあたり250μgの葉酸を全粒粉以外の小麦粉に強化することを義務づける公衆衛生介入を実施する計画である。これは、英国で年間220億個販売される食品に影響を与えると推定される。
 表示要件に従い、全粒粉以外の小麦粉の強化は表示に反映されるべきである。しかし、ラベル表示の変更には困難が伴うとの懸念が提起されており、変更を容易にするために、3か月間は葉酸の存在がラベルに反映されないような経過措置を設けることが提案されている。
 英国食品基準庁(FSA)は、DHSCにより、猶予期間中に最終製品に表示されていない(又はばら売りされる食品の場合には、その他の手段によって伝達されない)場合、強化の意図された量での葉酸に対するアレルギー反応のリスクを確立することを要請されている。リスク評価草案は附属書Aに添付されている。
 全体として、全粒粉以外の小麦粉100 gあたり250μgの葉酸が強化され、その存在が最終食品の包装に表示されることなく、また、ばら売りの食品の場合には、3か月の猶予期間中にその他の手段で伝達されない場合、英国の消費者における葉酸に対するアレルギー反応のリスクは以下のようになると推定される。
・食品中の葉酸に対するアレルギー反応の頻度は非常に低い(非常にまれであるが、除外できない)。
・食品中の葉酸に対するアレルギー反応に関連する疾病の重症度は中程度である(中程度の疾病。身体は動かせないが、通常は生命を脅かすものではなく、後遺症はまれで、持続期間は中程度)。
・不確実性のレベルは中程度である(データはいくつかあるが完全ではない。エビデンスは少数の参照資料で提供されている)。
2. 委員会への質問
 委員会は、附属書 A に関して以下の質問を検討するよう求められる。
・リスク評価の実施に使用されたアプローチに同意するか。
・食品中の葉酸に対するアレルギー反応の頻度、食品中の葉酸に対するアレルギー反応に関連する疾病の重症度、又は関連する不確実性のレベルの推定値に同意するか。
・葉酸に関連するアレルギー又はアレルギー反応への言及について何かコメントがあるか。より一般的に過敏症と定義すべきか。
・その他にコメントはあるか。
3. TOX/2023/41の附属書A リスク評価草案(要旨を抜粋)
 本リスク評価では、葉酸が全粒紛以外の小麦粉100 gあたり250μg添加され、3か月間、葉酸の存在が包装に表示されず、あるいは他の方法で伝達されないまま強化された場合の英国消費者のアレルギーリスクについて検討する。
 英国における葉酸アレルギーの有病率は不明である。リスク評価に情報を提供するため、英国の主要なアレルギー専門家及び重篤なアレルギー反応とアナフィラキシーのリスクを抱える人々のために活動している英国全体の慈善団体(※訳注: Anaphylaxis Campaign)に問い合わせたが、英国における葉酸に対する食物アレルギーのエビデンスを知らなかった。少数の症例が文献に報告されているが、そのほとんどは食品の摂取ではなくサプリメントとの関連であった。
 葉酸のアレルゲン参照用量は設定されていないため、アレルゲンリスクを評価するための通常のアプローチに従うことはできなかった。その代わりに、提案された量で全粒粉以外の小麦粉に強化した場合に消費されると考えられる葉酸の75及び97.5パーセンタイル量を推定したところ、2例を除き、発表された文献に記載されたアレルギー反応の大部分を引き起こしたと報告された量よりも低いことが判明した。
 このことから、全粒粉以外の小麦粉に含まれる葉酸の量は、アレルギー反応を引き起こす可能性はあるが、これは非常に感受性の高い人にごくまれに起こる可能性があるだけであり、集団ベースでは重要ではないことが示唆される。
 報告されている葉酸に対するアレルギー反応の症状は、軽度から重度(アナフィラキシーを含む)まで様々であるが、死亡例は報告されていない。
(※注)当該資料は2023年9月5日開催予定の会合の議論用ペーパーであり、これは委員会の見解を代表するものではなく、論文等への引用は禁止する。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Discussion%20paper%20on%20the%20assessment%20of%20the%20risk%20of%20allergic%20reaction%20from%20fortification%20of%20non-wholemeal%20wheat%20flour%20with%20folic%20acid

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