食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06120580314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、肥育用動物における抗生物質の投与に関して、第一回年次報告書を公表
資料日付 2023年8月31日
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概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は8月31日、肥育用動物における抗生物質の投与に関して、第一回年次報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 畜産における抗生物質の投与に関して、今後、毎年詳細な数字が発表されることになる。BfRは本日、第一回報告書を発表した。特に抗生物質が大量かつ頻繁に投与されてきた動物種では、喜ばしい傾向が示されている。それは、2022 年に動物 1 頭あたりの治療日数と投与された抗生物質総量のどちらも減少した。前年との比較で、牛、豚、鶏、七面鳥に投与される抗生物質の総量は全体で 12% 減少した。
 「この減少は、動物用医薬品法(Tierarzneimittelgesetz)に定められた抗生物質の最小化案が効果的であることを示している」とBfR所長のAndreas Hensel博士は述べている。「これは良いニュースである。抗生物質の投与を減らすことで、長期的には耐性菌によるリスクが減少する。今回の年次報告書により、私たちは明確に現状を認識し、迅速な行動勧告を提供できるようになった。」
 BfR は今後、消費者の健康上の保護における潜在的重要性の観点から、抗生物質の投与に関するデータを毎年評価する任務を負うことになる。肥育用子牛、肥育用牛、肥育用仔豚、肥育用豚、肥育用鶏、肥育用七面鳥における抗菌性物質の治療頻度と摂取量の推移について具体的に調査した。 BfR は過去に、より長期の観察期間にわたる抗生物質の投与に関する報告書をすでに 2 件発表している。そして今回、2022 年の最初の年次報告書が発表された。
 前年との比較で、調査された動物群における抗生物質の摂取量は全体で 12% 減少した。1頭及び1日当たりの摂取量では、肥育用仔豚と肥育用鶏(それぞれ-12%)の減少が最も大きく、次いで肥育用七面鳥(-8%)、肥育用子牛(-5%)、肥育用豚(-3%)であった。
 集団全体の治療頻度も減少した。最も大きな減少は肥育用仔豚(-8%)で確認された。肥育用鶏(-4%)、肥育用七面鳥(-3%)、肥育用子牛と肥育用豚(それおぞれ-2%)における治療頻度もさらに減少した。昨年、抗生物質の治療頻度と摂取量が増加したのは、生後8か月以上の肥育用牛のみであった。しかし、この動物群における抗生物質の投与量は、調査した他の全ての群よりも大幅に減少している。
 さらに、特に重要な活性物質である第 3 世代と第 4 世代のセファロスポリン(-32%)及びポリペプチド抗生物質(-24%)の摂取量の減少も目立つ。これらの物質に対する集団全体の治療頻度も、大多数の動物群で減少した。フルオロキノロン系の摂取量も全体的に減少(-9%)したが、6種類の家畜種のうち4種類(肥育用子牛、肥育用仔豚、肥育用豚、肥育用七面鳥)で治療頻度の増加が見られた。
 2022年の結果によると、肥育用鶏が集団全体で最も高い治療頻度(1羽当たり年間45日)を示し、次いで肥育用七面鳥(41日)、肥育用子牛(26日)、肥育用仔豚(21日)、肥育用豚(6日)と肥育用牛(1日未満)であった。
調査対象となった6つの動物群における抗生物質の総摂取量は309トンで、そのうち肥育用豚(91トン)が最も多く、次いで肥育用仔豚(62トン)、肥育用七面鳥(56トン)、肥育用鶏(52トン)及び肥育用子牛(46トン)であった。肥育用牛に投与された抗生物質は1トン未満であった。
 また、これらの動物群では、指標病原体である大腸菌の抗生物質耐性率も近年減少している。しかし、抗生物質の投与量の減少が全て耐性率の低下に直接つながらないことが示されている。したがって、消費者が抗生物質耐性菌にばく露するリスクをさらに減らすためには、さらなる削減努力が必要となる。
当該年次報告書「2022年の治療頻度と抗生物質摂取量: 食肉生産用に飼育されている牛、豚、鶏及び七面鳥における変遷」は以下のURLから閲覧可能。
https://www.bfr.bund.de/cm/343/therapiehaeufigkeit-und-antibiotika-verbrauchsmengen-2022-entwicklung-in-zur-fleischerzeugung-gehaltenen-rindern-schweinen-huehnern-und-puten.pdf
 報告書「2018年~2021年の治療頻度と抗生物質摂取量: 食肉生産用に飼育されている牛、豚、鶏、七面鳥における状況変化」は以下のURLにて閲覧可能。
https://www.bfr.bund.de/cm/343/therapiehaeufigkeit-und-antibiotikaverbrauchsmengen-2018-2021-bericht.pdf
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/de/presseinformation/2023/15/antibiotika_einsatz_bei_masttieren__erster_jahresbericht_liefert_genauere_daten-312393.html
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