食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06120140314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、非動物的方法論による化学物質の試験は大きな可能性を秘めているとの報告書を公表
資料日付 2023年8月7日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は8月7日、非動物的方法論による化学物質の試験は大きな可能性を秘めているとの報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 化学物質や農薬による健康リスクの可能性を検査するために、これまで多くの分野で動物実験が義務付けられてきた。しかし、今では、非動物的方法論(訳注 動物を使用しない試験法)は、リスク評価において益々重要になってきている。これらの方法論は、従来の方法論よりも迅速で、より効果的で、より有意義なものとなる可能性を秘めている。新たなアプローチは、特に人工知能、細胞培養法、オルガノイド(「ミニチュア臓器」)、遺伝情報と細胞代謝の解析(「オミックス」法)及び高精度で自動化された生化学的評価に基づいている。
 BfRが参加する国際研究チームは、化学物質検査の方向転換が必要な時期に来ていると考えている。学術雑誌「Environment International」(※訳注)で、科学者らは、検査方法の方向性を定め、規制を変更するよう呼びかけている。その中で彼らは、「もし」ではなく、「いつ、どのように!」であり、同時に、新たな方法論とアプローチ(New Approach Methodologies、略してNAM)は、さらに検証され、標準化される必要があると指摘している。ゴールは、動物実験をほぼ廃止した新しいリスク評価の時代でなければならない、と述べている。
 今日一般的な動物実験では、例えば、ラットは高用量の化学物質にばく露される。このようにして、ヒトへの健康被害があるかどうかの評価が試みられる。全体として、このアプローチは高いレベルの保護に貢献している。しかし、動物実験から得られた知見のすべてが同じようにヒトへ適用できるわけではなく、科学者に倫理的ジレンマをもたらしている。大きな課題は、殺生物剤、化学物質、殺虫剤に関する現行のEU規制では、広範な試験が義務付けられていることである。「現在上市されている、あるいは今後数年間で上市される化学物質の数を考慮すると、動物実験には時間と費用がかかりすぎる」と、著者らは述べている。加えて、ナノテクノロジーの素材などの新素材や混合化学物質のリスク評価もある。新規の非動物的方法論は、近年著しく発展している。
 NAMは、化学物資の健康リスクを検査するための代替手段である。NAMは、3つの分野に分けられる。生体内のプロセスをシミュレートし、分子の構造に基づいて有害な影響を予測するコンピュータ・モデル(in silico)、化学的試験法(in chemico)、生きた細胞や組織での実験(in vitro)である。
 「生物は物質にどのように反応するか」
 例えば、細胞やオルガノイドを用いた研究では、細胞のどの部分が化学物質により攻撃され、どのようなプロセスが起こるかがわかる。一方、オミックス法は、細胞が化学的な「妨害」に対してどのように反応するかを様々な角度から説明する。単刀直入に言えば、動物実験は「最終結果」、すなわち生物への影響を示す。しかし、理想的には、NAMは、そのようなプロセスを予測し、作用の関係や機構を明らかにすることができる。化学物質のリスク評価における標準的な手順として確立するためには、こうした新しい「ツール」は、確実で再現性のある結果を出さなければならない。これは、化学物質の本質的な特性をすべて調査するために必要なことである。ただし、これは必ずしも容易なことではない。しかし、化粧品の非動物的検査の例は、革新的な方法論によって信頼性の高い検査が可能であることを示している。同時に、検査に関する法的要件も変更すべきであると、当該研究の著者は提案している。「次世代のリスク評価」のための方法論の可能性を引き出すためには、より柔軟な対応が必要であると述べている。BfRが大きく関与している欧州の「PARC」プロジェクトを含め、様々な研究プロジェクトがこの可能性を探っている。
 化学物質のリスク評価に関する情報は、BfRの以下のウェブサイトで閲覧可能である。
https://www.bfr.bund.de/de/presseinformation/2022/18/parc__eu_forschungspartnerschaft_zur_risikobewertung_von_chemikalien_startet-297340.html
https://www.bfr.bund.de/de/risikobewertung_von_chemikalien_unter_reach-223.html
(※訳注)「Environment International」に掲載された当該論文は以下のURLより入手可能。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0160412023003550
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/cm/343/chemikalientests--tierversuchsfreie-verfahren-haben-gro%C3%9Fes-potential.pdf
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。