食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06111170322 |
タイトル | スイス連邦保健局(BAG)、年次報告書「スイスにおける環境放射能と放射線量2022年」を公表 |
資料日付 | 2023年7月24日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | スイス連邦保健局(BAG)は7月24日、年次報告書「スイスにおける環境放射能と放射線量2022年」を公表した。概要は以下のとおり。 (以下、抜粋) BAGは、環境中の電離放射線及び放射能の監視を任務としている。 モニタリング計画は、大気から降水、土壌、牧草、地表水・地下水、飲料水、堆積物、食品まで、多くの環境部門を扱っている。 ・2022年のモニタリング結果 1) 牛乳 牛乳では、セシウム137濃度は、全般的に検出限界を下回り、1 Bq/L前後又はそれ以下にとどまっている。2022年に分析された牛乳の150検体のうち、セシウム137の放射能が1 Bq/Lを超えたのは、1検体のみであった。Centovalli(※スイス南部)産のこの検体のセシウム137濃度は16 Bq/Lであったが、これはチェルノブイリ条例で許容されているセシウム137の最大値600 Bq/kgをはるかに下回っていた。 セシウム137の痕跡は、主にチェルノブイリ原子力発電所事故による放射性降下物に由来する。スイスでは、アルプス山脈の南に位置する地域、特にTessin(※スイス南部の州)では、1986年に放射性降下物によって最も大きな被害を受けており、当該事故から36年経った今でも、セシウム137が一部の検体から測定される原因となっている。 Bale-Ville州、放射線物理学研究所(IRA)、Spiez検査室が牛乳の62検体で測定したストロンチウム90濃度は、2022年には、最大値0.26 Bq/L、中央値0.014 Bq/Lと非常に低かった。スイスで測定されたストロンチウム90は、1960年代の核実験による放射性降下物に由来する。したがって、降水量が多い高地の地域は、平野地域よりも被害を受けた。 2) 穀物、果物・野菜 2022年に分析された穀物の18検体及び自生の果物・野菜の50検体からは、セシウム137の痕跡は検出されなかった(検出限界は通常0.4 Bq/kg)。穀物で測定されたストロンチウム90の値も0.03~0.24 Bq/kgであり、平均値は0.09 Bq/kgと非常に低かった。 3) イノシシ、ジビエ肉 Tessin州は、2013年にBAGと共同で確立した同州管轄地域で捕獲されるイノシシの体系的な管理を2022年も継続した。その結果、2022年には1,019頭のイノシシが、線量測定器を用いて現地で実施された選別措置の対象となった。24頭(約2%)が、チェルノブイリ条例で600 Bq/kgと定められたセシウム137の最大値を超えていた。 検査室での検査措置により、セシウム137の最大値が1,368 Bq/kgであることが明らかになった。 州の獣医師は当該イノシシを押収した。イノシシが、セシウム137を蓄積する非食用のツチダンゴ属のキノコ(Elaphomyces granulatus)を食べることが、イノシシの汚染の原因である。 チェルノブイリの事故後に地表に降下したセシウム137は、後にこの種のキノコが生育するより深い地層に移行した。Tessin州のように、地表への降下が極めて多かったスイスの地域では、E. granulatusのセシウム137濃度は、10,000 Bq/kgを超えることがある。同キノコが大好物のイノシシは地中からこれを掘り出して食べるため、イノシシの肉にセシウム137が移行する。 Berne州がスイス産ジビエ肉の16検体で測定したセシウム137濃度は、最大値は6 Bq/kgと依然として低かった。 4) キノコ 一部の自生の野生キノコ(特にbolets bais(※訳注: Imleria badia(イグチ科のキノコ)と思われる)やショウゲンジ(Cortinarius caperatus))は、依然としてセシウム137の値が上昇している。しかし、Grisons州(※スイス東部)、Zurich州(※スイス北部)、Bale-Ville州(※スイス北部)が2022年に分析した自生キノコの203検体のいずれにおいても、チェルノブイリ条例でセシウム137に定められた最大値600 Bq/kgは超過していなかった。記録された最大値は、173 Bq/kg(新鮮重)であり、平均値は14 Bq/kgであった。セシウム137濃度が最も高かった10検体の半数は、Grisons州とZurich州産であった。 当該報告書(215ページ、フランス語、ドイツ語)は以下のURLから閲覧可能。 https://www.bag.admin.ch/dam/bag/fr/dokumente/str/ura/jahresberichte/JB_2022_internet_br.pdf.download.pdf/JB_2022_internet_br.pdf |
地域 | 欧州 |
国・地方 | スイス |
情報源(公的機関) | スイス連邦保健局(BAG) |
情報源(報道) | スイス連邦保健局(BAG) |
URL | https://www.bag.admin.ch/bag/fr/home/das-bag/publikationen/taetigkeitsberichte/jahresberichte-umweltradioaktiviaet.html |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
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掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
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