食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06110520294
タイトル 世界保健機関(WHO)、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2023/6/1~7/14)を公表(鳥インフルエンザA(H5)ウイルス)
資料日付 2023年7月14日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は7月、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2023/6/1~7/14)を公表した(6ページ)。鳥インフルエンザA(H5)ウイルスに関する概要は以下のとおり。
・感染状況
 6月下旬、英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)は、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)A(H5N1)ウイルスに感染した家きんが飼育されていたイングランドの農場の1人の家きん労働者から鳥インフルエンザA(H5)ウイルスが検出されたことをWHOに報告した。当該農場は過去にヒト症例と関連した農場とは異なる。当該事例は、現在行われている鳥インフルエンザに感染した家きんにばく露された無症状の従業者を対象とした強化サーベイランス調査の一環で検出された。動員の初日に採取された検体はインフルエンザ陰性であった。当該人物は、異なる日に3点の検体を自己採取しており、そのうちの1検体がA(H5)陽性であった。当該人物は、感染家きんにばく露された1週間後に咽頭痛及び筋肉痛があったことも報告している。しかし、陽性検体の採取日は不明であり、その症状が感染によるものかどうかは不明である。当該人物は現在回復しており、その接触者や調査に参加した他の労働者の間で更なるウイルスの検出は報告されていない。
 7月中旬、英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)は、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)A(H5N1)ウイルスに家きんが感染したイングランドの農場において、別の家きん労働者から鳥インフルエンザA(H5)ウイルスが検出されたことをWHOに報告した。当該農場は、過去にヒト症例と関連した農場とは異なる。当該事例もまた、現在行われている鳥インフルエンザに感染した家きんにばく露された無症状の従業者を対象とした強化サーベイランス調査の一環で検出された。動員の初日(当該人物が農場での殺処分作業に関わったのと同じ日)に採取された検体はA(H5)陽性であった。2日後の自己採取検体はインフルエンザ陰性であった。当該人物に症状はなく、また、当該人物の接触者又は当該事例に関連する農場の他の従業者でサーベイランス調査に参加した者の間でも、更なるウイルスの検出は報告されなかった。本事例では、ウイルスの検出は、感染よりもむしろ鼻咽頭の一時的な汚染による可能性が高い。
 これら2人の検体の遺伝子配列解析により、H5クレード2.3.4.4bに属するインフルエンザA(H5N1)ウイルスであることが確認された。これらは英国のヒトにおけるインフルエンザA(H5N1)ウイルス検出の4番目及び5番目の報告となる。
 2023年7月12日、中国は広西の64歳男性のインフルエンザA(H5N6)ウイルスによるヒト感染症例1例をWHOに報告した。当該患者は2023年7月3日に発症し、7月4日に重症となり入院した。患者は生きた裏庭家きん(backyard poultry)へのばく露歴があった。患者の濃厚接触者や環境から採取された検体は、インフルエンザ陰性と判定された。報告時点では、家族で発症した者はいなかった。
 国際獣疫事務局(WOAH)への報告によると、アフリカ、アジア、欧州及びアメリカ大陸の野鳥及び飼育鳥類において、様々なインフルエンザA(H5)亜型のウイルスが継続的に検出されている。またヒト以外の哺乳類の感染も報告されている。国際連合食糧農業機関(FAO)、WHO及びWOAHは、動物において継続する鳥インフルエンザ感染の公衆衛生上のリスクの状況分析を発表した。当該状況分析(2023年7月12日付)は以下のURLから閲覧可能。
https://www.who.int/news/item/12-07-2023-ongoing-avian-influenza-outbreaks-in-animals-pose-risk-to-humans
・リスク評価
(1)鳥インフルエンザA(H5)ウイルス感染の更なるヒト症例が発生する可能性
 全体として、リスク評価に変更はない。現在までのヒト症例のほとんどは、感染した家きん又は生きた家きん市場等の汚染された環境との接触を通じてA(H5)ウイルスにばく露された散発的な感染であった。当該ウイルスは動物及び関連する環境中で検出され続けているため、更なるヒトの症例が予想される。一部の事例では、インフルエンザA(H5)の感染であるのか、あるいは感染鳥類や汚染環境へのばく露後の一過的な鼻咽頭/中咽頭のウイルス粒子による汚染であるのかの確認は不明確なままである。
(2)鳥インフルエンザA(H5)ウイルスがヒトからヒトへ伝播する可能性
 医療従事者を含むA(H5)ウイルス感染の小規模なクラスターが以前に報告されているが、今のところ、疫学的及びウイルス学的エビデンスでは、インフルエンザA(H5)ウイルスはヒト間での持続的な伝播能力を獲得していないと示唆されているので、その可能性は低い。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/publications/m/item/influenza-at-the-human-animal-interface-summary-and-assessment-14-july-2023
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。