食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06110030314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、欧州食品安全機関(EFSA)の新たなリスク評価「食品に残留するミネラルオイルの一部は依然として健康への懸念がある」に関する情報を公表 |
資料日付 | 2023年7月27日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は7月27日、欧州食品安全機関(EFSA)の新たなリスク評価「食品に残留するミネラルオイルの一部は依然として健康への懸念がある」に関する情報を公表した。概要は以下のとおり。 段ボールやその他の包装材料が再生古紙資材から作られている場合、ミネラルオイルの残留物が食品に移行する可能性がある。このことが消費者にどの程度の健康リスクをもたらすかについては、長年専門家の間で議論されてきた。 EFSAはこのほど、新たなデータを加えて2012年の評価を更新し、暫定的な結果を公表した。そのなかで、食事を通したミネラルオイル飽和炭化水素(MOSH)の現在の摂取レベルは、現在の知見に照らせば、健康上の観点から懸念されるものではないことを公表した。しかし、EFSAは、ミネラルオイル芳香族炭化水素(MOAH)の摂取量は、特に乳幼児にとっては高すぎると考えている。 BfRは、EFSAの結論を共有し、ミネラルオイル成分による食品の汚染は基本的に望ましくないことを強調している。農業生産、食品の輸送、保管および加工におけるより良い手順は、ミネラルオイル成分の混入を減らすために役立つ。包装材料、特に紙や段ボールから食品へのそのような物質の移行は、特に無垢の段ボールやミネラルオイルを含有しない印刷インクを使用することによって減らすことが可能である。包装材料の機能的バリアも、食品汚染の防止に役立つ。 EFSAの新たなデータによると、全ての人口集団におけるミネラルオイル成分の1日あたりの摂取量は、2012年以降ほぼ半減している。 ミネラルオイル成分は、様々な方法で食品に混入する可能性がある。例えば、認可された食品添加物や食品加工用の添加剤に含まれている場合などである。さらに、農業機械による食品の汚染、不適切な輸送または加工の方法、フードチェーンに沿った蓄積も起こりうる。再生繊維から作られた紙や段ボールの包装材料にもミネラルオイルが残留している可能性がある。印刷された新聞紙も再生原料として使用され、従来使用されてきた新聞用インクのほとんどにミネラルオイルが含まれている。これまでのところ、これらは再生工程で十分に除去できないため、再生段ボールから作られた食品包装材料に混入してしまう。 検出されたミネラルオイル混合物は、MOSHとMOAHの複雑な混合物からなる。 炭素原子が45程度までのMOSHは、体内に吸収されることが知られている。それらは、ヒトでは肝臓や脾臓などの臓器や脂肪組織で検出されている。動物実験では、ある種のMOSHが、ある系統のラットの肝臓に沈着と炎症を引き起こすことが示されている。この知見のヒトへの関連性は長い間不明であった。 新たなデータを評価した結果、EFSAは、2023年の再評価(https://connect.efsa.europa.eu/RM/s/publicconsultation2/a0l09000006qqHf/pc0400)でも、観察された影響はこの系統のラット特有であり、ヒトには関係ないと結論した。超高用量を除けば、EFSAはMOSHのヒトへの悪影響を確認していない。しかし、データは不完全である。特に、動物における長期的な研究や、ミネラルオイルを(生涯にわたって)摂取した後のヒトの臓器におけるMOSHレベルに関する詳細なデータが不足している。EFSAの健康リスク評価は、臓器および組織におけるMOSHの蓄積の影響に基づいている。夾雑物質の蓄積は一般的に望ましくなく、起こりうる(まだ未知の)毒性学的影響は、蓄積したMOSHによって引き起こされる可能性が最も高いからである。 EFSAは、欧州の人々が食品を通してMOSHを摂取している現状は、懸念すべきものではないと結論している。これは、近年、当局と産業界が行っている、ミネラルオイルの食品への移行を減少させる努力の成果でもある。BfRの意見では、食品中のMOSH含有量をさらに減らすか、少なくとも現在のレベルを維持するために、こうした努力を継続すべきである。 MOAHは、1つ以上の芳香環を持ち、炭素と水素に加えて硫黄を含むこともある化合物である。芳香環には通常、飽和炭化水素の短鎖または長鎖の側鎖が1つ以上ある。3つ以上の芳香環を持つ画分には、変異原性物質や発がん性物質が含まれている可能性があるため、食品におけるMOAH含有量の評価に特に関係する。しかし、食品に含まれるMOAHの実際の割合に関するデータはほとんどないため、EFSAは、2つの異なるばく露シナリオ(「最良の場合」と「最悪の場合」)を作成した。「最悪の場合」シナリオでは、全ての人口集団に懸念があり、「最良の場合」のシナリオでは、特に幼児の消費量が多いグループに懸念があった。 MOAHについて、EFSAは主に、3つ以上の芳香環を持つMOAHの食品中における実際の存在に関するより多くのデータ、つまりルーチン分析法の改善が必要であると指摘している。さらに、特に芳香環を1つまたは2つ持つMOAHの毒性に関するデータが不足している。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | https://www.bfr.bund.de/cm/343/neue-efsa-risikobewertung-einige-mineraloel-rueckstaende-in-lebensmitteln-bleiben-gesundheitlich-problematisch.pdf |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
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掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
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