食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06100810149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、セリアック病と関連するHLA-DQ2及びHLA-DQ8に結合するペプチドを予測するソフトウェアツール・preDQに関する外部機関による科学的報告書を公表
資料日付 2023年7月5日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月5日、セリアック病と関連するHLA-DQ2及びHLA-DQ8に結合するペプチドを予測するソフトウェアツールであるpreDQに関する外部機関(Medical University of Sofia、ブルガリア)による科学的報告書を公表した(6月12日承認、PDF版19ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/sp.efsa.2013.EN-8108)。概要は以下のとおり。
 preDQは、セリアック病と関連するHLA-DQ2及びHLA-DQ8タンパク質へのペプチドの結合を予測するソフトウェアツールであり、EFSAに向け特別に設計・開発されている。
 セリアック病は、小腸に影響を与える重篤な自己免疫疾患であり、遺伝的感受性の高い人がグルテンを摂取することにより発症する。最大で世界人口の1%が罹患しているとの推定があり、セリアック病は最も普遍的な自己免疫疾患の一つとなっている。セリアック病の症状は多様であり、下痢、腹痛、腹部膨満感等の消化器系の症状や、疲労、貧血、皮膚発疹等の非消化器系の症状が含まれる。セリアック病を治療せずに放置すると、栄養素の吸収不良、骨粗しょう症、ある種の癌のリスク増加等、長期にわたり重篤な合併症を引き起こす可能性がある。セリアック病の診断には、通常、特定の抗グルテン抗体を検出する血清学的検査、及び、小腸の生検による確認が併用される。セリアック病の治療には、グルテン・フリーの食生活の厳守が必要であり、これにより腸管内壁が回復し、症状を緩和することが可能となる。
 セリアック病は、特定のヒト白血球抗原(HLA)遺伝子、中でも、HLA-DQ2及びHLA-DQ8と強く関連する。複数の研究から、HLA-DQ2及び/又はHLA-DQ8の保有は、セリアック病発症の必要条件ではあるが十分条件ではないことが示されている。セリアック病発症者の90 - 95%がHLA-DQ2を保有する一方、HLA-DQ8の保有率は約5%であり、HLA-DQ2とHLA-DQ8の双方を保有しない場合、セリアック病発症の可能性は極めて低くなる。
 HLA-DQ2タンパク質及びHLA-DQ8タンパク質は、グルテン断片の免疫細胞への提示に関与しており、これにより、セリアック病発症者において免疫反応が発動される。両タンパク質はグルテンペプチドと結合してT細胞に提示することにより、免疫系を活性化させ、小腸に障害をもたらす。HLA-DQ2及びHLA-DQ8のペプチド結合部位は高度に保存された結合溝であり、9アミノ酸長かつ特定のアミノ酸組成をから構成される、ペプチド結合のコア部位が収容される。HLA-DQ2及び/又はHLA-DQ8結合タンパク質として新たなタンパク質を探索することは、セリアック病発症者を含め全消費者に対して、安全かつ栄養価の高い製品を開発するために極めて重要となる。
 本契約の目的は、遺伝子組換え生物及び非遺伝子組換え生物に存在する、HLA-DQ2タンパク質及び/又はHLA-DQ8タンパク質に結合可能な、既知あるいは新奇(novel)タンパク質に由来するペプチド断片を同定するソフトウェアツールの開発である。セリアック病に関連する最も頻度の高いHLA-DQ対立遺伝子であるHLA-DQ2.5及びHLA-DQ8.1が標的とされた。
 preDQによる予測は5種のモデルに基づいており、リスク評価は5種のアウトプットとして報告される。本モデルは、HLA-DQ2タンパク質及びHLA-DQ8タンパク質に結合することが既知であるペプチド、及び、結合しないことが既知であるペプチドのデータセットを用いて開発された。当該データセットは文献から収集され、厳選されたセットである。計算モデルの開発には、リガンドに基づく手法、及び、構造に基づく手法が適用されている。当該計算モデルは内部の交差検証手順並びに外部からのテストセットによって検証されている。最高性能を発揮したモデルのみが選抜され、preDQに実装された。
 preDQは、HLA-DQ2及びHLA-DQ8に対するペプチドの結合親和性、及び、ペプチドの由来であるタンパク質がセリアック病の原因となる可能性の評価を目的とする、包括的で、ユーザー・フレンドリー、かつ、信頼性の高いツールである。
 本報告書では、preDQの第1バージョンを提示する。さらに、データ収集を継続してモデルを改良し、ユーザーからのフィードバックを検討して機能を調整することにより、さらに進化させる予定である。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8108

利用上の注意事項

本データベースに掲載された情報の利用の際は、以下1、2をご理解ください。ご利用に当たって、以下3に同意したものとみなします。

1 情報の収集・要約・翻訳について

 (1) 掲載情報は、食品安全に関係する国際機関や国内外の政府機関等の公式ウェブサイト等から収集しています。ただし、すべての国や関係機関を網羅し、また各機関が公表しているすべての情報を収集しているわけではありません。
 (2) 掲載情報は、発信元の機関から提供されている情報の趣旨を出来る限り改変しないよう翻訳・要約しています。
 (3) 掲載情報の翻訳には、細心の注意を払っているが、誤訳や間違いを含む可能性があります。掲載情報と情報発信元の文章に相違がある場合は、情報発信元の文章が常に優先されます。
 (4) 掲載情報は、情報収集時点のものであり、その後の新たな知見等により更新されている可能性があります。情報元のURLや記事内のリンクについては、リンク切れとなっている場合があります。
 (5) 食品安全委員会が行った翻訳及び要約内容について、情報発信元の機関に確認は行っておりません。

2 掲載情報と食品安全委員会の立場について

 (1) 食品安全委員会は、国際機関、海外の政府機関や研究機関の情報をありのままにわかりやすく提供することがリスクコミュニケーションに資するものと位置付け、発足以来、本データベースを運用しています。
 (2) 本データベースは、海外の評価機関、研究機関の公表情報を翻訳・要約・集約したものであり、食品安全委員会としては、掲載情報の内容を検証しておらず、具体的には、その正誤及び真偽を一切確認していません。また、科学的な観点からの正確性を保証するものではありません。
 (3) 本来は、収集された情報に対し食品安全委員会としての見解を付与しデータベースに掲載することが最善ではありますが、日々収集される情報1つ1つの内容を確認・検証し、食品安全委員会としての見解をまとめることは不可能であることから、やむを得ず情報発信元の情報をそのまま掲載しております。
 (4) このため、掲載されている情報に記載されている意見・見解・主張は、情報発信機関又はその情報内で取り上げられている機関等によるものであり、食品安全委員会の考え方と異なる場合があります。

3 利用者の責務

 (1) 情報の利用に当たっては、必ず利用者自らが情報発信元の公式サイト等で最新の情報を確認し、利用者自身の責任で行うこと。専門的又は法的な判断が必要な場合には専門家に相談するなどにより最新の正確な情報を入手すること。
 (2) 2(2)~(4)のとおり、掲載されている情報は、
  ① 食品安全委員会として内容の正誤及び真偽を一切確認しておらず、
  ② 食品安全委員会の考え方とは異なる場合があることから、これを食品安全委員会の発信する情報として引用・転用することはせず、情報発信元の情報を直接、当該情報発信者のルールに基づき引用・転用すること。
 (3) 情報発信元の情報に誤り等があることや、掲載情報の利用によって生じたいかなる損害や不利益についても、食品安全委員会は一切の責任を負わないこと。