食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06100630294
タイトル 世界保健機関(WHO)、動物における鳥インフルエンザの感染の継続はヒトへのリスクとなるとの声明を公表
資料日付 2023年7月12日
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分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は7月、動物における鳥インフルエンザの感染の継続はヒトへのリスクとなるとの声明(国際連合食糧農業機関(FAO)、WHO、国際獣疫事務局(OIE)による情勢分析と各国への助言)を公表した。概要は以下のとおり。
 現在の鳥インフルエンザの感染拡大は、家きん、野鳥、及び数種の哺乳類等の動物集団に壊滅的な被害をもたらし、農家の生活と食糧貿易に悪影響を及ぼしている。動物への影響が主であるが、これらの感染拡大は引き続きヒトへのリスクとなっている。
 FAO、WHO、及びOIEは可能な限り多くの動物を救い、人々を保護するために分野を横断し協力するよう各国に呼びかけている。
 鳥インフルエンザウイルスは通常、鳥類の間でまん延するが、鳥類よりも生物学的にヒトに近い哺乳類において鳥インフルエンザ(H5N1)の検出が増加していることは、ウイルスが一層容易にヒトに感染するために適応する可能性があるとの懸念を想起する。さらに、哺乳類の中には、インフルエンザウイルスの混合容器(mixing vessel)として機能するものがあり、動物及びヒトに対しより有害な新たなウイルスの出現に繋がる。
 Goose/Guangdong系統の鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスは1996年に出現し、それ以降鳥類において集団感染の原因となっている。2020年以降、H5クレード2.3.4.4bに属する当該ウイルスの変異株が、アフリカ、アジア及び欧州の多くの国の野鳥や家きんにおいて前例のない数の感染死を引き起こしている。2021年に当該ウイルスは北米に拡大し、2022年には中南米に達した。
 2022年には、5大陸の67か国が家きん及び野鳥における高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)による感染をOIEへ報告し、被害を受けた農場や村落では感染死や殺処分により1億3100万羽以上の飼育家きんが失われた。同疾病は拡大し続け、2023年にはさらに別の14か国(主にアメリカ大陸)が感染発生を報告した。クレード2.3.4.4bに属するインフルエンザA(H5N1)ウイルスによる野鳥の大量死事例が複数報告されている。
・ヒトに対するリスク評価(抜粋)
 クレード2.3.4.4bに属するインフルエンザA(H5N1)ウイルスのヒトにおける検出は散発的に報告されているが、頻度は依然として稀であり、2021年12月以降8件が報告されている。ヒトの感染では、死亡率の高い重症の疾患となる可能性がある。これまでに検出されたヒトの感染例のほとんどが、感染した鳥類及び汚染された環境との密接な接触に関連している。
 ヒトを含む哺乳類の間でウイルスが広がりやすくなるウイルス中の変化を特定するために研究が進められている。FAOの獣医学部門の最高責任者(Chief Veterinary Officer)であるKeith Sumption氏は、「H5N1の疫学は急速に進展し続けており、FAOはリスク評価及びより適切な疾病管理に向けて当該ウイルスの分子疫学をモニタリングするために、遺伝子配列情報を注視し適時に共有する必要性について注意喚起する」と述べた。
・鳥インフルエンザのまん延抑制(抜粋)
 鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスの鳥類及び哺乳類における前例のない拡大、及びヒトの健康への潜在的リスクを考慮し、FAO、WHO及びOIEの三機関は、各国に対し、以下の措置を講じるよう促す。
1. 主に農場及び家きん類のバリューチェーンにおけるバイオセキュリティ措置を強化し、鳥インフルエンザのまん延をその根源で防止し、適正衛生規範を適用する。
2. 防御の第一線として、動物での疾病発生を迅速に検出し、報告及び対応する。
3. 動物及びヒトにおけるインフルエンザのサーベイランスを強化する。
4. 動物の感染事例及びヒトの感染に関連する疫学的及びウイルス学的調査を実施する。
5. 査読済み文献での公表前であっても、ヒト、動物又はそれらの環境から得られたウイルスの遺伝子配列データは公的にアクセス可能なデータベースで迅速に共有する。
6. 動物衛生部門とヒト健康部門との間での(特に情報共有の領域における)連携、共同リスク評価及び対応を促す。
7. リスクコミュニケーションを実施する。
8. 全てのレベルにおいてインフルエンザパンデミック対応を確実に行う。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/news/item/12-07-2023-ongoing-avian-influenza-outbreaks-in-animals-pose-risk-to-humans
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